2016年の阪神JSでJRA史上初の同一重賞7年連連対記録などJUMPレースの顔として活躍する高田潤騎手。 そして、ファンサービスの積極性は競馬界一とも噂される熱き男の生の声をお届けします!
雪のバカヤロー!!
2017/1/20(金)
雪に振り回されっ放しの高田潤です…(;´д`)
いやぁ~、先週の競馬は本当に大変でした。。
土曜日の中京5レース(障害戦)は、冗談抜きでヤバかったです。。
パドックから返し馬のときまでは雪もほぼ止んでいたので、まぁレースも問題ないなと思っていたのですが、
発走直前にいきなりまたザァーっと雪が降ってきまして、ゲート裏ではジョッキーも職員さんもこのままレースをしても大丈夫なのか??
と、半信半疑な状態で、
レースをやるなら、馬場に雪が積もる前にスタートしなければならないし、スタート時間を遅らせてもう少し待てば止むかもしれない。
どちらにしろ、全く読めない天候の中、非常に判断が難しい状況になっておりました。
最終的に、雪が降りしきる中、定刻でスタートをした訳なんですが、
スタートした瞬間、レースのスピードになると雪がゴーグルに貼り付いてしまいほとんど前が見えず、その上、雪混じりの掘れた芝生も飛んできますので、今まで経験をしたことがない視界の中でのレースとなりました。。
あろうことか、スタートしてからは、さらに雪は強まり、吹雪の中でのレースとなりました。。
僕は一番人気の馬に騎乗していたんですが、馬自身も本来の行きっぷりではありませんでしたので、そうとう視界に苦労していたのではと思います。
ましてや障害もありますので、当然スムーズなレースとはいかず、結果は負けてしまいましたが、そんな中でも何事もなく無事に走りきってくれただけでも本当に良かったと思えるほどでした…
馬券を買って応援して下さっている方々には申し訳ありませんが、
競馬というのは、天候や生き物が相手ですので、こういうことが起こりうるし、馬も乗ってるいる側もそれだけ苦労を強いられるということもご理解ください…(T_T)
次の日の日曜日は、土曜日の夜に降り積もった雪で当然中止となり月曜日開催となりましたが、
月曜日は職員さんの他に、早朝から約360名の建設業者などの方々が除雪に来てくださったそうで、何とか1時間遅れで開催することができました。
雪が降るとダートコースは夜中じゅうも夜通しずっとハロー車を走らせ、雪が積もらないようにしているそうです。
表には出ませんが、雪が降ると普段以上に本当にたくさん方々のお陰でレースが開催されているんですよね。
これは、競馬ファンの皆さんだけではなくて、
僕たちジョッキーにとっても大変ありがたいことです!!
こういう見えないところでの感謝も忘れず、これからもいいレースが出来るように努めていきたいと思っています!!
プロフィール
高田 潤 - Jun Takada
1980年11月3日生まれ、大阪府出身。
1999年に松田博資厩舎所属から騎手デビュー。デビュー当初から、平地・障害の垣根を越えた活躍を続けると、2006年にはドリームパスポートで神戸新聞杯を制覇。これが平地重賞初勝利となった。
一方、2008年にはキングジョイとのコンビで中山大障害を制し、キャリア初のJG1勝ち。2013年には待望の障害リーディングに輝いた。
また、2009年には師匠である松田博資師の元を離れ、フリーに転向。2012年にも生涯の伴侶を得るなど、公私ともに充実期を迎え、障害競走の次代を担う存在として更なる活躍が期待される。