弥生賞

チューリップ賞

カデナ

(牡3、栗東・中竹厩舎)

ディープインパクト
フレンチリヴィエラ
母父French Deputy
通算成績4戦2勝
重賞勝利 16年京都2歳S(G3)
連対時平均馬体重457kg (最高:460kg) (最低:454kg)
前走時馬体重460kg
POINT胴の長さ自体はやや詰まり気味だが、背中のラインと比較して胴が長く見える「長駆短背」で、いわゆる走る馬によく見られる形。トモは斜尻で飛節も直飛すぎず、折りが深いわけでもなく丁度良い造り。4分の3同血のマカヒキをコンパクトにしたようなシルエット。スピード・瞬発力勝負に強いと言えるだろう。毛艶も良好で、体調面で不安はなく好勝負必至。馬体の張りはもっと良くなってくるはずで、将来が楽しみな1頭。

コマノインパルス

(牡3、美浦・菊川厩舎)

バゴ
コマノアクラ
母父フジキセキ
通算成績3戦2勝
重賞勝利 17年京成杯(G3)
連対時平均馬体重460kg (最高:464kg) (最低:454kg)
前走時馬体重462kg
POINT胴と背中のラインが平行に近く、ビュンという瞬発力というよりは長く脚を使うタイプ。全体的にスッキリと見せており、母の父がフジキセキではあるが距離は延びても問題無さそう。休み明けでも重たさを感じさせず、キッチリと仕上がっており、特に心配はいらないだろう。京成杯の時は冬毛が目立っていたので評価を落としたが、今回は毛艶も良く見せており体調に関しても注文はない。引き続き好走に期待。

グローブシアター

(牡3、栗東・角居厩舎)

キングカメハメハ
シーザリオ
母父スペシャルウィーク
通算成績2戦1勝
連対時平均馬体重438kg (最高:438kg) (最低:438kg)
前走時馬体重432kg
POINT<今週のイチオシ>兄のエピファネイア、リオンディーズは大柄な馬体であったが、それと比較するとかなりコンパクトな造りで、迫力のあるタイプではない。ただ、デビュー前は幼い印象だったのが2戦使われたことによって筋肉の張りがアップしてきており、見栄えするようになってきた。今回の立ち姿はさすが良血馬と思わせる素晴らしいもの。毛艶も良く、体調はかなり良さそう。欲を言えばトモにもう少し張りが欲しいところだが、そこは成長途上の3歳馬。素質込みで期待したい一戦。

ダンビュライト

(牡3、栗東・音無厩舎)

ルーラーシップ
タンザナイト
母父サンデーサイレンス
通算成績4戦1勝
連対時平均馬体重464kg (最高:464kg) (最低:464kg)
前走時馬体重472kg
POINT引き続き好馬体をキープ。坂路を中心に調教する音無厩舎だけあって、全体の筋肉量が増えてきた印象を受ける。ルーラーシップ産駒らしい背中のラインで、キ甲も抜けておらず、完成されるのはまだ先になりそうだ。若干、肋骨が浮いて見えるように、前走時と比較して絞れてきた。現状の仕上がりとしてベストと言える状態になっている。ルーラー産駒は腰、トモが緩い面があるので、急坂の中山をこなせるかが課題となる。

ダイワキャグニー

(牡3、美浦・菊沢厩舎)

キングカメハメハ
トリプレックス
母父サンデーサイレンス
通算成績2戦2勝
連対時平均馬体重485kg (最高:486kg) (最低:484kg)
前走時馬体重486kg
POINTキングカメハメハ産駒らしい、肉付きの良い筋肉質なタイプ。発達した胸前は安定した先行力に通じている。トモは容量こそ立派に映るが、まだまだ緩さを残しており、腰も高い。今後、かなりの伸びしろがあると見て良いのでは。肩周りの張りが特に素晴らしく、皮膚を薄く見せているように張りがある。前駆に対して後躯がついてきていない面があるものの、純粋な能力の高さがあるので、無様な競馬はしないはずだ。

ベストアプローチ

(牡3、栗東・藤原英厩舎)

New Approach
Sant Elena
母父Efisio
通算成績4戦1勝
連対時平均馬体重477kg (最高:478kg) (最低:476kg)
前走時馬体重474kg
POINT若干背垂れな印象を受けるものの、前駆と後躯のバランス自体は整っている。腹回りが立派に映るが、父がサドラー系のニューアプローチなので、遺伝的に腹袋が大きいものと考えてよいのでは。血統を見ると母父がフォルリ系(日本ではセイウンスカイなど)で、重たい印象を受けるのだが、シルエットはスピード感があり、現に日本の高速馬場にも対応している。血統のイメージと異なる形に出ている馬は、能力を秘めている証でもあり、今後が楽しみな1頭。

マイスタイル

(牡3、栗東・昆厩舎)

ハーツクライ
ファーストナイナー
母父フォーティナイナー
通算成績4戦2勝
連対時平均馬体重456kg (最高:458kg) (最低:454kg)
前走時馬体重454kg
POINT曲飛寄りな馬が多いハーツクライ産駒にしては比較的直飛に出ており、飛節が伸びるタイプ。馬体の大きさの割に発達した胸前とトモの筋肉があり、母父のフォーティナイナーが出たか。伸びやかな歩様を見せる馬であるが、股関節がそこまで柔らかい馬ではないので、瞬間的な反応にはやや欠ける面も。全体のフォルムを見ても幼さが残る印象で、完成するまでにはまだ時間がかかるだろう。逆にいえば、この完成度で2勝を挙げたのだから、後々はオープンで安定勢力になっていくはずだ。

ソウルスターリング

(牝3、美浦・藤沢和厩舎)

Frankel
スタセリタ
母父Monsun
通算成績3戦3勝
重賞勝利 16年阪神JF(G1)
連対時平均馬体重477kg (最高:480kg) (最低:472kg)
前走時馬体重472kg
POINT阪神JFからの休み明けとなるが特に太い印象もなく、全く緩みを見せずに素晴らしい馬体の張りを見せている。トモの筋肉は更に増えた印象があり、よりマイラー色が強くなってきた。筋肉量が多いシルエットながら、背中が非常に柔らかく伸縮性に富んでいるので、伸びやかなストライドで瞬発力を最大限生かすことができる。体の造りも勿論のこと、走りのセンスも良い。その筋肉量のため、距離には限界がありそうだが桜花賞まではまず首位候補。遠征も一度経験しており、不安要素が見つからない。

リスグラシュー

(牝3、栗東・矢作厩舎)

ハーツクライ
リリサイド
母父American Post
通算成績4戦2勝
重賞勝利 16年アルテミスS(G3)
連対時平均馬体重431kg (最高:434kg) (最低:428kg)
前走時馬体重434kg
POINT薄手の牝馬で見栄えのするタイプではないが、全体のバランスが整っていて美しい立ち姿を披露している。筋肉量の多いタイプではないが、骨格に見合った筋肉がしっかりとついており、高い競走能力も頷ける。休み明けとなるが、阪神JFの時は冬毛が出始めていたので、今回の方が毛艶も良く、体調自体は良さそうに見える。スッキリとした体型の馬なので太め感も全くなく、ソウルスターリングと甲乙つけがたい良い状態だ。

ミリッサ

(牝3、栗東・石坂厩舎)

ダイワメジャー
シンハリーズ
母父Singspiel
通算成績2戦1勝
連対時平均馬体重414kg (最高:414kg) (最低:414kg)
前走時馬体重410kg
POINTダイワメジャー産駒らしく筋肉量の多い馬体で、胴も詰まり気味であることから距離はマイルくらいがベスト。胸前は盛り上がるように発達しており、トモは丸みがあって優れたスピードを生み出す。距離適性に関して言えば、この中でもトップクラス。腹回りに冬毛が残っているが、背中~トモにかけては完全に抜けきっているし、代謝が上がってきたことが感じ取れる。400万組だけに出走権が欲しいところで、この1週間でビシっと仕上げてくるはず。格上挑戦でも侮れない。

アロンザモナ

(牝3、栗東・西浦厩舎)

ストリートセンス
リザーブシート
母父クリエイター
通算成績3戦2勝
連対時平均馬体重471kg (最高:472kg) (最低:470kg)
前走時馬体重470kg
POINT牝馬にしてはややガッチリとした造りで、いかにも米国血統といった形をしている。スピード能力に長けていそうだが、サンデーの血が入っていないせいもあるのか、全体的に柔らかみがある造りではなさそう。瞬発力勝負より、上がりのかかる阪神1400mのようなコース向きと見た。筋肉の張りは良好で、肋骨も薄っすらと浮いて見えるベストの仕上がり。状態の良さで一発があっても良い。

エントリーチケット

(牝3、栗東・宮厩舎)

マツリダゴッホ
コスモエンドレス
母父スターオブコジーン
通算成績4戦2勝
連対時平均馬体重424kg (最高:436kg) (最低:414kg)
前走時馬体重436kg
POINTかなり小柄な馬で、コンパクトにまとまった造り。体型的にはマイルくらいまでの馬で、これ以上の距離延長はマイナスになるはず。飛節の折りは深めで、小さなピッチで走るタイプ。道悪になっても苦にせず走ることができるはずだ。ここまでは完成度で好走することができていたが、今後G1~重賞戦線で戦っていくにはもう一回り成長して欲しいところ。今回は冬毛もやや残っており、本番さながらのハイレベルなメンバー相手にどこまで通用するか。

ミスパンテール

(牝3、栗東・昆厩舎)

ダイワメジャー
エールドクラージュ
母父シンボリクリスエス
通算成績1戦1勝
連対時平均馬体重504kg (最高:504kg) (最低:504kg)
前走時馬体重504kg
POINTまだキ甲が抜けておらず、腰高で成長途上にある。完成度はこの中で低い方の部類。500キロ以上ある大型馬で、キ甲から肩端までの長さがあるので、心臓・内蔵面が発達しているのではないだろうか。全体にゆったりとした造りなので、距離は延びてもOK。冬毛が残っているのもあるが、ややモサッとした印象で、7ヶ月の休み明けということもあり腹回りは立派に映る。一度使ってからがベターでは。

弥生賞

チューリップ賞

競馬ラボに掲載されている記事・写真・映像などの無断複製、転載を禁じます。