説明責任
2017/9/29(金) 13:06
今回の制裁の事象に関しては当然動いているし、制裁の対象である事には異議はなかったのですが、騎乗停止4日かと言われればどうなのかという疑問が残ったので申し立てしました。
僕自身の中でも、どうせ覆らないとか、今後の事も考えたらやらない方がいい、という大人の考えもありました。
それでも今回不服申し立てをしたのは、僕ぐらいの成績の騎手だからやらないとか、どうせやっても覆らないからやらないでは、誰もやれないと感じたからで、この先の競馬が良くなっていかないと思ったので行動を起こしました。
世界の競馬では当たり前の事だし、日本では不服申し立ての件数が少ないから覆らない事が多いでしょうが、これが日本でも100件200件になったら1件も覆らない方がおかしいでしょ。
騎手だって表立って言わないだけで、違う騎手がやった事象がセーフで、自分がやったらアウトなのは何故なのか分からない部分が多々あるのが現状です。
だから何故なのかを知りたかった、でも分からなかった(T T)
それこそ「お前生意気だからアウト」って言われた方がよっぽど気持ちいいし、そしたらそれに対しての対策だってとれるけど、裁定委員会を開いてもらっても何も分からないんじゃ…
裁定委員会がどの様なものなのか、知ってる騎手は幸さんと僕だけ、やった本人にしかわからない事がある!!
でもそれを騎手全体で受けとめて問題提起していかないと、と思うし、これからの競馬の為にもやらなければならないと思っています。
詳しい内容を書きたいんだけど、完全非公開らしいので書けません。
これもおかしいと思うしねwww
ルールは、より良い競馬を行う為に変更しなければいけない時だってあると思う。野球だって選手、球団が一丸になって細かなルール改正をしたのだから、今回の事をきっかけにその様な方向に動いてくれたら嬉しい。
乗りたい馬がいたからやったんだろ、って思っている人もいると思う。正直に言えば、それも一理ある。
少しでも可能性があるんであればそれに賭けたい、その思いは悪い事ではないと思うし、ルールに則って起こしただけで、悪い事をしたわけでもなんでもない。ルールがあるのに使わない方が異常だっただけだと思う。
以前、香港のレースで年末に武豊さんが騎乗停止処分を受けた事があったけど、有馬記念の前でディープインパクトに騎乗予定だった為、香港のジョッキークラブは騎乗停止期間を年明けにしてくれたのを覚えている。
現状の日本ではあり得ない話である。
ビックレースには馬と騎手がセットで向かえる海外にしてみれば、当たり前の事だったかもしれない。国際化を目指すのであれば、海外の良い面も取り入れていってもいいのではないか。
ちょっと話がずれたけど、真っ直ぐ走らなかったのは事実だし、他の馬に迷惑かけたのは申し訳なく思っています。
騎乗停止明けたら、しっかり乗り、制裁を貰わない騎手を目指します。
自分が変わらなければ誰も納得しないと思うので…
自分自身もこれをきっかけに成長しなければ!!
プロフィール
中谷 雄太 - Yuta Nakatani
1979年東京都生まれ。
競馬学校卒業後、1998年に美浦・高松邦男厩舎からデビュー。
その豊富な騎乗経験は、幾多の競走馬の育成に貢献。
初騎乗:1998年3月2日 2回 中山2日 12R チャプター(9着/15頭)
初勝利:1998年4月5日 2回 中京4日 7R アップザナイブ
2010年2回福島3日目2Rで16番人気ヴィヴィアンで3着に入り、複勝払戻金16,110円というJRA史上最高記録を打ち立てた(2011年12月1日現在)。
思い切りの良い騎乗で馬の能力を引き出し、しばしば高配当を演出するが、ソツのないレース運びが出来ることでも関係者の信頼を集める。
プライベートでは楽しさ優先。ノリの良いトークには一部で定評がある。