関係者の素顔に迫るインタビューを競馬ラボがオリジナルで独占掲載中!


--:今日は、まず、6月24日に行われる交流重賞・帝王賞で騎乗予定のフリオーソについて、お話をうかがいます。宜しくお願い致します。 今回は3枠3番になりましたが、メンバー構成をみてどういった印象をお持ちですか?

戸崎:そうですね、もう戦ってきたメンバーという感じはしていますし、フリオーソにとっては去年も勝たせてもらって、ベストな条件のレースだと思うので、相手関係というよりも、 勝って、史上初の連覇を目指したいな。という感じですね。

--:(勝てば)人馬共に初の連覇になりますよね?

戸崎:そうですね、そう聞いていたので。そこをまた意識しちゃうと、よくないですけれど。勝ちたいなという感じですね。

--:前回のかしわ記念(交流GI:ダート1,600m)は残念ながら5着に終わってしまいましたが、結果に関しては?

戸崎:その前が2,400mで(ダイオライト記念:交流GII)、1,600mに短くなって、ちょっと戸惑ったのかな?という感じはしていますね。

--:よく、「フリオーソは利口な馬だ」とお話されていますが、その分、逆に?

戸崎:そうですね。長い距離の競馬だとわかっていたところがあって、スタートはいいんですけれども、息を入れる風な感じでレースが進んでしまって・・・。という感じでしたね。 それを走らせるのが騎手の腕でもあるんですけれども。なかなかそこは上手くいかなかったですね、この間は。

--:最近のデキはどうですか?追い切りには?

戸崎:凄くいいデキですね。追い切りも乗せてもらいました。状態もいい感じできていると思います。

--:ローテーションも問題なく?

戸崎:そうですね、バンバン使っているわけではないですし、いい間隔で来ていると思います。

--:距離自体は2,000mがベスト?

戸崎:そうですね、去年も勝っていますし、右回り・左回りは関係なく、本当にいい条件だと思うんですよね、フリオーソにとっては。 いい走りをすると信じていますし、勝てるレースだな、って気はしていますね。乗り手がミスしなければ(笑)。

--:ある程度、先行タイプの馬が揃っている気はしますが、メンバー構成などは気にならず?

戸崎:根本的には、どこからでも競馬はできると、僕の方は自信を持っていますので、その辺はペース・展開次第で、変えていかないといけないかな、という気はしています。 たぶん、逃げた時の方が、強い印象があると思いますけれども、でも、ダイオライト記念は2・3番手で競馬ができたり、(昨年末の東京)大賞典では、勝ってないですけれども、砂を被る位置になってしまって・・・。 でも、終いはいい脚で伸びてくれたので、僕としては、どんな競馬でも、というのはありますね。 そうゆうところで、この馬の利口な点が出てくるのではないですかね?

--:以前、乗られた時よりも、状態はアップしていますか?

戸崎:そうですね、力も付けています。

--:帝王賞は数日後ですけれども、秋の競馬も来年よりは?

戸崎:着実に力をつけている感じはしますので、楽しみが増えるかなぁという気はしますね。

--:よく気になるのですが、アジュディミツオーなども、地方競馬のコースでは相当強いけれど、中央のレースでは、ひと息な結果になってしまうのは、どういった差から出てくるものですか?

戸崎:どこが、というのはハッキリはわからないですけれども・・・。

--:よく、中央と地方では、砂が違うと言われますが?

戸崎:最近、中央で乗せてもらって、向こうは(ダートの)脚抜きがいいような感じなので、そうゆうところも多少は影響があるのかな?という気はしますね。理由を探すといえば・・・。

--:それ以外は特別?

戸崎:そうですねぇ。砂は、こっちはドロドロとした砂で、中央の方がサラサラとした感じのダートなので。 こっちだと、レースから上がってきて、掃除するのが大変なんですよ。 鞍にしろ、自分の勝負服にしろ。 向こうなんかは、風をファーっとかけただけで、砂がとれちゃうという感じの質は全然違いますね、そこは。

--:確かに、地方で馬が引きあげてきたときに、髭が生えたかのように、顔がドロドロですね(笑)。

戸崎:向こうはそうゆうことはないですから、そこは違うかなぁという気はしますね。 僕も初めていった時はビックリしましたよ(笑)。それほど差がありますね。

--:それほど差が・・・?(笑)

戸崎:こっちだとメガネ(ゴーグル)も何枚もしてるじゃないですか?中央だと、そんなにいらないんですよ。 (砂が)くっつかないから。

--:レース中に取り換えているのをたまにみますが、(ゴーグルの数は)結構な枚数はしているのですか?

戸崎:2.3枚は汚れちゃいますね。向こうは、2枚汚れることは、まずないですね。

--:よく下敷きをされている方もいますが?

戸崎:そうですね、最近流行ってますねぇ。でも、今は下敷きというかなんていうんだろ、固いと危ないということで、フニャフニャしたやつです。

--:南関東の方はやってますか?

戸崎:やってます。 でも、こっちのイメージで中央に行くと、みんなはしてなくて、僕だけで恥ずかしい思いも・・・(笑)。

--:地方競馬スタイルになってしまうと?(笑)そういえば、フリオーソの生産者の方が、距離はダイオライトの2,400mがベストじゃないか?と「うまレター」という雑誌で仰ってましたが・・・。

戸崎:僕も、短くなるよりは、どれだけでも長くなった方がいいんじゃないのかな、という気はしています。

--:決して、(前走の)マイルがダメというわけでは?

戸崎:そういったわけではないですけど、最初の入りのペースから違うじゃないですか。やっぱり、そこで戸惑いが出てしまうのかな?という気がしますし。

--:マイルに慣れた状態でかしわ記念を使っていたら、結果も違っていたと?

戸崎:違う結果が出ていたと思いますね。

--:もともと全日本2歳優駿(交流GⅠ・川崎ダート1,600m)の勝ち馬ですもんね?

戸崎:そうですね。

--:では、改めて、帝王賞楽しみにさせていただきます。


--:戸崎さんが大井の中で得意なコースってありますか?

戸崎:僕は2,000mが好きですね。あんまり、1,200mとか1,400mの忙しい競馬よりは、外回りで、ユッタリした競馬の方が僕は好きですね。
大井は特別で、3~4コーナーが結構キツいんで、意識しないといけないところがあるんですよね。
急カーブで周りがキツくて・・・。


--:船橋はユッタリしてますよね?

戸崎:船橋はそうですね、乗り易いです。

--:浦和はどうですか?

戸崎:浦和は~忙しいですね。ゆっくりしているところがなくて、スタートからずっといい流れで行くようなコースで。

--:個人的な意見ですが、浦和は浦和でみているのは楽しいですが、やっぱり大変なものですか?

戸崎:乗ってる方もけっこうイケイケっていう競馬なんで、乗り辛いって感じはしないですけどね。

--:確かにレースをみていると、ずっと追っ付けどおしですよね(笑)。

戸崎:その競馬場ごとで、本当に特徴あるな~と思いますね。

--:やはり、「左回りの小回りコース」という共通性が3場で共通していても(浦和・川崎・船橋)、南関東4場の中では、差があるものなんですね

戸崎:それでも、違いますねぇ~。

--:川崎は乗っていてどうですか?

戸崎:その中で言ったら、川崎が一番苦手ですね。

--:確か、今年は川崎で調子がいま一つだったような・・・(苦笑)

戸崎:そうですね、良くないですねぇ(笑)。それじゃあダメなんですけどね、先行有利な競馬場で、後ろから行ってると外回されてしまうというのもありますし・・・。
難しい競馬場だなぁと思ってます。周りも圧迫感があるので、そうゆう点でも精神的にやられちゃっているのかな~と(笑)


--:確かにあの周りは、大きい建物が多いですね。そういえば、新しくできたビジョン(「川崎ドリームビジョン」)はどうでしたか?

戸崎:大きいビジョンは、色々な面から映像が撮れますし、見易くて良かったんじゃないですかね?大きくて人間が圧倒されてしまう感じですよ。

--:馬がビックリしたり、物見したりすることはないですか?

戸崎:イヤ、見ますね。光が凄いですし、他の競馬場に比べて、ビジョンがすぐ傍にあるので。

--:以前、多少おうかがいしましたが、中央・地方問わず、好きなコースはどこになりますか?

戸崎:やっぱり、ずっと乗せてもらっているから、大井競馬場の外回りは好きですし、乗り易いですね。
中央で言ったら、東京競馬場は凄く広くて気持ちがいいですね。


--:例えば、東京で乗る時と地方で乗る時の乗り方に違いはあったりしますか?

戸崎:いや~特別はないです。芝とダートでは違いはありますけど。

--:東京コースで沢山鞭を入れていることがあるような気がしたのですが、そうゆう意識はされてはいないですか?

戸崎:いや、偶然だと思います。ステッキはあまり意識していないですね。
ただ、直線は長いから、もしかしたら、そうゆう捉えられ方はあるかもしれないです。
でも、東京コースは本当に広くて、気持ちがいいですね。


--:中央の夏競馬に来られる予定はありますか?

戸崎:ありますね。福島、新潟はあると思います。

--:この前の門別はどうでしたか?(6月18日(木):北海道スプリントカップ(JpnⅢ)など5鞍に騎乗)

戸崎:門別は良かったですよ。大井と同じ1,600mで、周りが何もないから、凄く広い感じで、直線も長くて「タフなコース」という印象を受けました。
いいところにつけて行っても、直線が長いので、簡単には逃げきれないコースでしたし、こっち(南関東)で例えるなら大井に似た競馬場ですね。


--:メインレース(交流重賞、北海道スプリントカップ(JpnⅢ)はどうでしたか?

戸崎:スパロービートは、ビックリさせられたのは、スタートで逃げられたのは感激でしたね・・・。
あのメンバーに入っても、スピードはナンバー・ワンだなと。本当に感心しました。
ちょっと行くのには半信半疑な気はしていたのですが、図抜けて行けたので、あれは感激ですし、今後もっと終いにも活かして・・・。
負かすチャンスはあるだろうなと感じましたね。
で、初のナイターも、右回りも克服しましたし、今後の選択肢が広がるので、本当に楽しみだなと感じました。


--:初の右回りも問題はなかったんですね?あれだけの輸送も今まではなかったと思いますが?

戸崎:右回りは問題なかったです。輸送も全然(問題を)感じられなかったですねぇ。

--:本当に来年のJBCスプリント(南関東・船橋1,000mで開催予定)が楽しみですね?

戸崎:いや~、本当です。

--:距離自体、1,000m以上は厳しそうですか?

戸崎:今まで1,000mしか使ってないので、今後ちょっとずつ伸ばしてゆくのかな?というのもありますし、どうなるかはわかりませんが、短いところは短いところという気はしてます。

--:トップサバトンはこの前3着(5月27日(水):交流重賞さきたま杯(JpnⅢ)でしたが、あのレースはどうでしたか?

戸崎:これまではずーっと、砂をかぶらない位置で、イケイケの競馬だったんですけども、この間はモマれて、内々を回ったんですが、手ごたえも良くて、収穫があったレースでしたね。

--:距離はやはり、マイルくらいがベストでしょうか?

戸崎:力はあるのですが、自分が上手く乗っていかないといけないところはありますし、あんまり長くても、気難しいところがあるので・・・。今のところは、1,400m~辺りが、気難しいいいのかなぁと思っています。

--:これまでに長めのところを使っていたのに、東京シティ盃(大井、ダート1,200n)で、距離が短くなったのに、いきなり先行したのはビックリでした。

戸崎:ビックリですね。あの時は速かったですね。

--:やはり、気性的には短いところが向くという感じですか?

戸崎:そうですね、本当に力があるのはわかってて、勝てるところにいるのはわかっているのですが、それを出し切れていないのが、悔しいですね。

--:乗り方次第ではまだ伸びシロがあると?

戸崎:あります。僕自身も研究してゆかなければならないですね。

--:あのレース終わったあとにも「(今後は)逆転はできるんじゃないか」とおっしゃってましたよね?

戸崎:本当に力はある馬なんですよ。

--:では、今年の中央での騎乗はどうでしたか?

戸崎:こっちではない芝で勝ってるのは、嬉しいところがありますね。本当に、イイ馬には乗せてもらってますので、もっと勝てたレースもあると思いますし、もっと頑張らないといけないなぁというのはあります。

--:中山で以前、一日で固め打ちをされた時(4月12日:3勝2着2回)がありましたよね?アレは、何かコツを掴まれたとかありましたか?

戸崎:ありましたね~。どうなんですかねぇ、特別はないですけど。開き直って乗る様になったことが、最近あるような気はしますねぇ。
中央に行き始めたころは、馬の乗り方がわからなくなるくらいの悩みというか、それ位考えてしまった時があったんですけれども、あんまり考えても結果が出ないので、気持ち良く、楽しく乗ろうと切り替えたことが今年の結果になっているのですが。
でも、何が良かったのかはわからないです。


--:心持ち一つみたいなものですか?

戸崎:それが良かったのはわからないですけど・・・。でも、いい馬にも乗せてもらってきているというのは間違いなくあるので、それは結果につながっていると思います。

--:GⅠでの騎乗はどうでしたか?(6月7日:安田記念、コンゴウリキシオーに騎乗)

戸崎:やっぱり、中央の馬で中央のGⅠに乗せて貰ったのも、芝のGⅠも初めてですので、いい経験と勉強をさせてもらえました。
結果は残念な結果で、申し訳なかったのですが、なかなかそうゆう経験ってできないと思うので。


--:続いて、今年の南関東3歳クラシックですが、ネフェルメモリーには、昨年の12月から(12月31日:東京2歳優駿牝馬(SⅠ))騎乗されていたかと思いますが、レース前から手応えは?

戸崎:ありましたねぇ。「凄いモノを持っている馬だなぁ」と感じましたし、自信もあり、競馬に乗ってみて、改めてその凄さを感じました。

--:(0.8秒をつける4馬身差)圧勝でしたよね?

戸崎:はい、感じていた通りで、「本当に速い馬」でしたねぇ。

--:(南関東)桜花賞も強かったですよね?

戸崎:完璧な競馬でしたね。(他馬が)きっとついて来られないんですよね、あの馬のペースに。

--:確かに、仕掛けることなく、先手を取れている印象ですね。じゃあ、次のジャパン・ダート・ダービーでも通用する手応えはありますか?

戸崎:そうですね。

--:この前は、内田博幸さんが乗られて(6月3日:東京ダービー)残念な結果に終わってしまいましたが、あのレースをみての印象はどう思いましたか?

戸崎:やっぱり、ちょっと間隔が詰まっていた分、道中の走りが一生懸命になっていたように思えましたが、それでも4着に残っていますし、距離が延びても対応していましたし、これから先が楽しみですね。

--:一方の、ナイキハイグレードに関してはどうでしたか?(東京ダービーで2番人気3着)

戸崎:あれは、やっぱり僕がプレッシャーに負けましたね。でも、1番強い競馬はしていると思いますし、あれで3着なので、馬に謝りたいかなぁと(笑)。

--:もう放牧に出られたんですよね?

戸崎:そうですね、これから成長して帰って来ると思いますし、あれだけの競馬ができるので、今後が楽しみです。
あの馬のいいところが出せなかったんですよね。「(東京ダービーで)なんで、あそこで動いてしまったんだろう」とは、今でも僕の中にはありますけどね。


--:戸崎騎手からみた、あの馬のセースルポイントはどうゆうところですか?

戸崎:もう、どんな競馬でもできるところですね。あのペースで動いてしまうっていうのは、馬は「後ろで我慢していればいいよ」と言っていたと思うんですよね。

--:私は、そのころを見ていなかったので、詳しくは存知ないのですが、あの馬のお母さん(ダイアモンドコア)は桜花賞馬(98年桜花賞(SⅠ))だったと思うんですけれど。

戸崎:そうですね、僕も知らなかったんですけれども、よく周りに「お母さんも走ったんだよ」って、言われましたねぇ。

--:この馬も妹もセールで高値がついたそうですねぇ。(09年HBAトレーニングセールで、今年の同セール最高額となる2350万円で落札)
昨年は、全日本2歳優駿では、3着に敗れてしまいましたが、今だったらスーニらとの差は詰まるんじゃないですか?


戸崎:そうゆう思いはしていますね。一戦毎に強くなってましたからねぇ。

--:今年のクラシックではシャレーストーンとの接戦続きだったと思いますが、正直なところ、あの2頭が強いのか?または、それ程、ハイレベルではなかったのか?わからなかったところがあるのですが、その辺りはどうお考えですか?

戸崎:ナイキハイグレードは、そのレースによって変えられるタイプだと思うので、楽勝するようなタイプではなく、そのレースなりの競馬ができる強みがあると思うので、自信を持って乗れるのですが、ダービーはプレッシャーに僕が負けてしまったと(笑)

--:やはり、ダービー3連覇は意識されましたか?

戸崎:してないつもりでしたけど、終わってみれば、やっぱりあったんでしょうねぇ・・・。冷静さを欠いていたというか。

--:そういったことでレースにも影響してしまうものですか?

戸崎:ありましたねぇ。今回はいい勉強させてもらいました。

--:よく馬も乗っている人の気持ちが伝わってしまう、と聞きますが、そういったものは本当にあるものですか?

戸崎:多分、あると思います。魔物が住んでるんですよ、ダービーにはね(笑)。それに自分が負けましたよと(笑)。

--:そういえば、南関東って、二日前に枠順まで決まっていると思うのですが、騎乗馬はどうやって決めたりしているのですか?

戸崎:騎乗馬は直接(関係者から)ですね。毎日のっているので、連絡とかの問題はあるので、整理してもらう人が間に入ってもらってはいますね。

--:一日のサイクルはどんな感じですか?

戸崎:昼間競馬の時は、朝攻め馬して。

--:何時頃から乗られているんですか?

戸崎:僕は最近、5時頃ですね。みんなは2時半とか3時くらいから始めてますね。僕は5時起きさせてもらっているので、7時くらいに船橋・浦和に出発って感じですね。

--:就寝はいつごろされているのですか?

戸崎:10時~11時(22時~23時)くらいですかね。

--:じゃあ、それほど、多く寝られているわけではないのですね?

戸崎:そうですね。でも、攻め馬が終わって、競馬場についてから仮眠はしていますね。

--:あ、そうなんですか?皆さん、そのような感じですか?

戸崎:そうですね。

--:ナイターの場合はどうですか?

戸崎:ナイターの場合は、同じ5時頃に起きて、8時くらいまで攻め馬をやって、確実に昼寝はします。
そこから、1~2時くらいに起きて、準備を始める感じで、夜寝るのは11時(23時)過ぎますよね。


--:やはり、お忙しいですね?

戸崎:もう、慣れもあるので、忙しいとは感じないですけども、本当に競馬が楽しいので、苦にはなっていないですし。

--:確かに、好きじゃなかったらやってゆけないですよね(笑)?
この前も、川崎~門別~川崎と連日の騎乗予定の中でも、レースを空けるのでもなく、2レースとかから乗ってましたよね(苦笑)?


戸崎:やっぱり、一つでも多く乗るのが騎手だと思いますし、いろんなところに行って乗るのも楽しいので。
あとは、ベストな状態で競馬に臨みたいので、体のケアだけは気をつけてますね。


--:特別、体を鍛えたりなどはされていますか?

戸崎:今は鍛えたりはないですね。本当に毎日乗ってるので、疲れをとるのが先決で、マッサージはよくやるようにはなりましたね。あとは、なるべく寝られる時は仮眠でもいいから寝るようにしていますし。

--:馬に乗ることに関して、体力はやはりつけた方がいいものですか?

戸崎:やっぱり、体力はつけた方がいいですね。

--:そういえば、内田博幸さんなんかも、見るからに凄い体ですもんね。でも、力だけがあれば一概にいいというわけではないもので?

戸崎:じゃないですね~。毎日競馬のっている人だと、自然と体力も筋力もつくものですし。

--:攻め馬は一日何頭くらいに乗られてますか?

戸崎:僕は、一頭に20分くらいで、3頭くらいですか。乗る人はもっと、15~16頭くらい乗るので、ホント頭下がりますよ。

--:戸崎騎手からみた、中央競馬にない地方競馬の魅力って何ですか?

戸崎:強引な迫力のあるレースがあるんじゃないかなと、そこは一番の魅力的なところじゃないかと思いますね。
中央だと、スタートして出鞭くれて、いい位置を先に獲りに行くようなことってないじゃないですか?
そこは一つの見物かなと思いますね。


--:(笑)確かに僕も思いますね。それを観ている分、中央競馬に物足りなく感じてしまいますが。

戸崎:こっちだと、そうゆうのが主流というか、前に行かないと勝てないのが、意識にあるのかもしれないですけれども。そこは魅力的かなぁと。

--:南関東だと、4場競馬場があって、競馬場毎にそこの所属のジョッキーが、活躍することが多いと思いますが、例えば、その競馬場の所属の騎手の方が巧いものですか?

戸崎:多少、慣れはあると思いますけど、皆、上手なんで、いいものみつけて吸収してゆきたいとは、常々思っていますね。

--:特別、一目置いている方はいらっしゃったりはしますか?

戸崎:特別・・・、というか、皆が皆いいものを一つ一つ持っているので。

--:ちょっと違う話題ですが、以前、仲がいい方は真島さんとおっしゃってましたが、真島さん以外で仲のいい方っていますか?(笑)

戸崎:いないってことはないですけど・・・(笑)。全体的に平均して仲がいい感じですかね~?

--:調整ルームでは、皆でテレビみたりなんてことは?

戸崎:あります、あります。レース終わってからは、いる人が決まってますからね。その中で話しながら。

--:そうゆう話もよく、お聞きしたりしますが、ゲームやったりなんかもあったり?

戸崎:そうですね、ゲームやる組もあれば、テレビ観る組もあったり。

--:戸崎騎手が、他業界で一目置かれてる方や尊敬されているはいますか?

戸崎:イチローさんが、僕は本で勉強させてもらっているので、意識してみてますね。

--:特別、「凄い」と思うところはありますか?

戸崎:いや、もう全部ですよね。僕にはない感覚を持っているので。どこがというよりは、全部が全部、凄い印象を与えますよね。

--:戸崎さんだったら、行く行くは対談なんてこともありえるのでは・・・?

戸崎:いや~、会って話したら、涙が出ちゃいますよ(笑)。多分、会話にならないですよ、きっと。

--:僕も好きなので、そうかもしれません(笑)。戸崎さんにとっても、そうゆう方って、いらっしゃるんですね?

戸崎:いや、沢山いますよ!

--:他には?そう言われると出てこなかったりって感じですか?

戸崎:沢山い過ぎて・・・、他には石川遼君や宮里藍ちゃんとか、片山晋呉さんとか・・・ゴルフが好きだからみんなゴルフになっちゃいますけど。

--:でも、ゴルフやる暇ないですもんね?(笑)休みの日は何されたりしているんですか?

戸崎:休みの日は家族で買い物行ったり、子供の遊べるところいったりですね。

--:でも、それすらも最近はできないんじゃないですか?

戸崎:また、土日中央に乗せてもらうことがあると、そうゆうこともできなくなってしまいますけどねぇ。

--:ここ最近もほとんど、休みがなかったんじゃないですか?

戸崎:そうですね、14日間連続とかだったので。やっぱり、(調整)ルームに入らなくちゃいけないので、会えなくなりますね。

--:あと、どこの競馬場がヤジがキツいとかありますか?

戸崎:浦和?浦和は間近なので、直接言われてるんじゃないかな、って気になりますね。

--:パドックも小さいですもんね?

戸崎:でも、こっちでヤジがあれば、こっちから「頑張れよ」って、あったりで(笑)

--:(笑)そうなんですか?僕は、あんまり頑張れよっていう声を聞いたことがありませんが・・・?

戸崎:ヤジの方が多いですよ。でも、「そんなことは大丈夫だよ」みたいな声援もあることも(笑)。

--:ヤジを言われて気にされたりはしないですよね?

戸崎:ま、応援されていると思って。

--:そういえば、この前、戸崎さんの勝負服のお子さんがいらっしゃったんですが?

戸崎:あ、いつも応援してくれている子ですね!中央でも、どこでも観に来てくれますし、手紙も書いてくれますよ。

--:家族ぐるみで凄いですねぇ。よく声かけられたりすると覚えていたりするものですか?
僕も、昔、声かけたことあります。


戸崎:僕に?

--:はい!

戸崎:はい、覚えてます(笑)。だいぶ前なら忘れますけど、大人の方は・・・(笑)。

--:わかり辛いですよね(笑)?

戸崎:そうですねぇ~、ああゆう風に目立つ子だとわかりますけど・・・。

--:目立ちますもんね、あのお子さんはご自分で勝負服を作られたのですよね?

戸崎:そうみたいですねぇ!

--:ストラップだったら、ありますもんね?

戸崎:自分でつけるのは恥ずかしいですけど(笑)。

--:(笑)。今日は長い間ありがとうございました。また、宜しくお願い致します!

戸崎:宜しくお願い致します!




戸崎 圭太

1980年栃木県生まれ。
1998年に大井・香取和孝厩舎からデビュー。
勝負服のデザインは「青、胴赤星散らし」
初騎乗:1998年4月12日第3競走 ミヤサンヤシマ号 (1着/9頭)
初勝利:1998年4月12日第3競走 ミヤサンヤシマ号
NAR通算成績は1086勝
JRA通算成績は14勝(09/06/21現在)


■主な重賞勝利
・08年帝王賞(フリオーソ号)
・09年羽田盃(ナイキハイグレード号)
・09年桜花賞(ネフェルメモリー号)
・09年東京プリンセス賞(ネフェルメモリー号)
・08年東京ダービー(ドリームスカイ号)
・07年東京ダービー(アンパサンド号)
08年は306勝をあげ、自身初の全国リーディング1位を獲得。NARグランプリ最優秀騎手賞に輝くなど大きな飛躍を遂げた。中央競馬にも頻繁に参戦しており、今後、地方・中央問わず、幅広い活躍が期待される。