中京2000m戦にはPOG人気の高いメンツが揃った!

今週は、今年初の2000mの新馬戦が中京で行われる。ちなみに昨年は1着ブラックスピネル(オープン特別2勝)、2着ゼンノタヂカラオ(2勝)、4着ジュンヴァルカン(3勝)、5着ユウチェンジ(UAEダービー3着)と、上位から活躍馬が多数出たが、それは各陣営が期待の素質馬を、初の2000mに合わせて出してきたから。今年も将来が楽しみな馬が出走を予定している。

まずはトリコロールブルー(牡2、栗東・友道厩舎)。 半兄に青葉賞2着のワールドインパクト、5勝のダノンジェラートがおり、POGでも人気になった一頭だ。「ステイゴールド産駒だけどそれほど気難しさはない。稽古の動きはいいし、時計も出ている」と友道師。調教ではCWで上がり1F11秒7(以降、、調教時計は主に1週前のもの)を記録し、早くも素質の片鱗を見せている。昨年は、同じ新馬戦で評判馬のジュンヴァルカンを出走させたが、まさかの4着に敗れた友道厩舎。今年は勝利デビューを飾れるか。鞍上は福永騎手を予定。

池江寿厩舎は、G1馬ラブリーデイの全弟になるプレスト(牡2、栗東・池江寿厩舎)がデビュー。「トモの感じは兄に似ているし、動きには伸びやかさがある」と池江師。鞍上は川田騎手を予定している。調教では同厩のソーグリッタリング(母ソーマジック)に遅れてしまったが、相手は来週の目玉の一頭。自身も水準の時計を出ている。
マイティドリーム(牡2、栗東・梅田智厩舎)は、半兄にショウナンマイティがいる。坂路でも52秒台を出していたが、CWでも68秒3-11秒8のタイムを余裕のマークと、こちらも兄に負けない能力を感じさせる。武豊騎手を背に、どんなレースを見せてくれるか。

トリコロールブルー

ダービートレーナーが送り出すステイG産駒・トリコロールブルー


この2000mに目が行くが、前日のマイル戦も負けないほどの好メンバー。ここも友道、池江寿の両厩舎が期待馬を送り込んできた。
ルタンデュボヌール(牡2、栗東・友道厩舎)は、兄に重賞ウイナーのウォータクティクスや、5勝のキタサンアミーゴ、4勝のハッピーモーメントと活躍馬が並ぶ。調教ではトリコロールブルーに遅れたが、これは大きく追走したため。時計は水準のものが出ており心配あるまい。

ダノンオブザイヤー(牡2、栗東・池江寿厩舎)は、関係者が「種牡馬にしたい」と語るほどの期待馬。クライムメジャー(兄はサトノノブレスヒカルオオゾラ)に少し遅れた調教だったが、相手も評判馬。時計は出ており、これで評価を落とす必要はないだろう。

POG的にはこの2頭が目立つが、他にも良血馬、好調教馬が並ぶ。ガウディウム(牡2、栗東・吉田厩舎)は、母がオープン馬のパーフェクトジョイ。CWで68秒2-12秒2を出しており、前記2頭に迫る。アメリカズカップ(牡2、栗東・音無厩舎)も坂路で52秒5-12秒7と及第点。セレクトセールで5292万円(税込)で落札された馬で、姉には堀厩舎所属で関東オークス2着のオメガインベガスがいる。芝だけでなく、ダートでも行けそうだ。

1200m戦では、調教が目立つオールポッシブル(牝2、栗東・高橋亮厩舎)。CWで6F81秒台、5F66秒前半で、上がり1F12秒とかなり速い時計をマークし仕上がりは良好。初戦からハイスピードを見せてくれるのでは。

岡田牧雄氏が高評価を与えるゴッホ産駒が登場!

福島は1800m戦がメイン。昨年のNHKマイルCで1番人気になったグランシルクを半兄に持つヴァンクールシルク(牡2、美浦・木村厩舎)が注目を集めている。「まだ緩さは残るが見栄えのする馬。フットワークの質が高い」と木村師。鞍上は絶好調の戸崎騎手を予定している。マグナスエフェクト(牡2、美浦・小島茂厩舎)は、調教でアストラエンブレムと互角の動き。初戦から動ける態勢だ。

ディバインコード(牡2、美浦・栗田博厩舎)は、岡田牧雄氏が高く評価するマツリダゴッホ産駒。ウッドで5F69秒台は普通でも、上がり1F12秒4を出せれば合格点。母はアネモネSを勝ったツーデイズノーチス、姉が東京芝1400mで好タイムを出したワンスインナムーンでスピード馬のイメージもあるが、まずは中距離戦でどんな競馬を見せるか。

ディバインコード

岡田牧雄氏も高い評価をしているMゴッホ産駒・ディバインコード


最後に函館も芝1800mが楽しみな一戦。トリオンフ(牡2、栗東・須貝尚厩舎)は輸送のため1週前調教は抜けているが、2週前に坂路で52秒4の好時計をマークした。母はダイヤモンドS2着のメジロトンキニーズ、近親には天皇賞・春、宝塚記念2着のメジロトーマスや、重賞ウイナーのメジロマーシャスなど懐かしい名前が見える。

ボナパルト(牡2、栗東・庄野厩舎)は、函館のウッドで5F66秒6-12秒5と、この時期の新馬としては上々の時計を出し、1600万のレッドソロモンに先着した。母は、藤原英厩舎でジェルミナル、ブロードストリートとともに「藤原英の牝馬3羽烏」と呼ばれたワイドサファイアだ。その藤原英厩舎からは、マジカルスペル(牡2、栗東・藤原英厩舎)も予定しているが、現状では調教も目立っていない。厩舎的にも血統的にも藤原英厩舎に近いボナパルトが出走するので、こちらは翌週にまわるかもしれない。

新規入厩では、友道厩舎のPOG注目馬が函館に入ってきた。ジュンテオドーラ(牝2、栗東・友道厩舎)は、半兄にタップザット(UAEダービー5着)がおり、セレクトセールでは牝馬ながら6480万円(税込)の値がついた良血馬。父がディープインパクトに変わったとなれば、オークスを意識せざるをえない。


インヴィクタ(牡2、栗東・友道厩舎)は半姉にクイーンズベスト(2勝、チューリップ賞4着)、近親にヴィルシーナシュヴァルグランがいる名牝系バラード一族の一頭だ。
池江厩舎の有力2歳馬がバンバン入厩しているが、ここへきて友道厩舎も急ピッチで期待馬の調整が進んでいる。ダービーではマカヒキ、サトノダイタモンドで激闘を展開した両厩舎。今年のPOGでも中心となろう。