大晦日に超抜時計を記録したタガノアスワドに注目!

7日の京都・牝馬限定芝1600mの新馬戦で大量に除外馬が出たため、15日の京都マイル戦も大混雑になりそうだ。そのため除外の可能性もあるが、出走できれば注目されるのがインビジブルレイズ(牡3、栗東・吉村厩舎)だ。1週前のCW(以降、調教は主に1週前のもの)では6F83秒、5F67秒、上がり1F12秒と好タイムをマークし、併せた重賞級のダッシングブレイズに食い下がった。この動きから陣営の期待感も更に高まっており、初戦から勝ち負けが見込める。

1月7日に除外された組は権利があるため、スムーズに出走できそうだ。ここからは権利を持っている組。

ロマンチックワーク(牝3、栗東・友道厩舎)は、フジキセキ(無敗の4連勝で引退)をはじめ活躍馬が多数出ている一族だ。「柔らかい動きをするので、芝でいいタイプと思う。距離は融通が利きそうだが、マイルもいいはず」と友道師。調教時計は目立たないが、実践向きのタイプかもしれない。

陣営が、「これは走る」と力を入れているのがサウンドラブリー(牝3、栗東・安達厩舎)。坂路では54秒3-12秒8を軽快にマーク。母はフィリーズレビューを勝っており、血統的な魅力も高い。

アドマイヤアルパマ(牝3、栗東・須貝尚厩舎)は、セレクトセールで出身で半姉にヒルダ(函館2歳S3着)がいる。坂路では52秒9を出し、併せた相手に3馬身程度の先着。仕上がりは上々だ。

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アドマイヤアルバマは坂路で52秒台となかなかの動きを披露

調教で目立つのはタガノアスワド(牝3、栗東・五十嵐厩舎)。大晦日にCWで6F79秒台、5F64秒台、上がり1F12秒と秀逸の時計をマークした。「牝馬にしては馬格がある。立ち上ったりするなど気性は難しいが、持っている能力は高い」とは、陣営に近い記者の話。これは本命候補となるだろう。

前日の京都ダート1400m戦は、マンハッタンロック(牡3、栗東・岡田厩舎)が坂路で52秒3の好タイムを出し、準備が整いつつある。近親にはタイムパラドックス(ジャパンCダート)、サクラローレル(天皇賞・春、有馬記念)らスタミナとパワーを併せ持つ馬が一族に並ぶ。ダート戦デビューなら、初戦から期待大だ。

米でG1・6勝の姉がいる良血馬ブライドンラックがデビュー!

変わって中山。芝の中距離戦が無いため、全体的に少々地味な顔ぶれだ。まずは土曜日の芝1600m戦。ゲートウェイアーチ(牡3、美浦・久保田厩舎)は、半兄にエーシンミズーリ(6勝)がいる。調教の動きは平凡だが、徐々に良くなっているようなので、残り1週での変わり身に期待。

アサーティブ(牝3、美浦・萩原厩舎)は、12月半ば過ぎにゲート試験合格。そのため急仕上げな感もあるが、年が明けて坂路で53秒7-12秒9を余裕をもって出しており、準備は整いそうだ。他では、セイウンキラビヤカ(牝3、美浦・池上和厩舎)も坂路で54秒0-12秒7を馬ナリなら合格点だ。

同日の中山ダート1200m戦は、アズレージョ(牝3、美浦・小西厩舎)。近親には4連勝し、阪神大賞典でハナ差2着のヒカルカザブエがいる。「初めて速い時計を出した際から動けたし、なかなかいいモノがありそう。まずはダートの適性を見てみたい」と小西師。坂路では53秒9-12秒6を馬なりでマークし、上位争いに食い込んでくる。

ピネローロ(牝3、美浦・菊沢厩舎)は、母の妹にイタリアンレッド(七夕賞、小倉記念、府中牝馬Sと重賞3連勝)がいる。「新馬向きでは無いかも」と陣営が話しているように、1週前段階の調教は地味。叩いてからかもしれない。

最後に日曜日の中山ダート1800m戦は、半姉にケンタッキーオークスなどG1を6勝したブラインドラックがいる良血ブリスアンドラック(牝3、美浦・国枝厩舎)。「時間をかけて調整してきた。まだパンとするのは先だと思うし、まずはダートから。母系はダートも走る血筋」と国枝師。坂路は53秒2-12秒8でモクレレと併入している。ちなみに手応えは相手のほうが良かった。

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三冠牝馬アパパネの初仔・モクレレは東京でデビュー予定!

モクレレ(牡3、美浦・国枝厩舎)は、POGでも大人気になった馬だが、デビューが予定されていた秋は調教の動きが鈍く、大ハズレの評もあった。しかし休ませて再度馬を作り直したことで、徐々に走る気も出てきたようで、動きも良くなってきている。予定されている東京デビューが楽しみである。

新規入厩は、ディープインパクト産駒3頭を紹介。ベストアクター(牡3、美浦・鹿戸雄厩舎)は、祖母にダイナアクトレス(重賞4勝)。古くから続く社台の名牝系だ。

グレンマクナス(牡3、栗東・藤岡健厩舎)は、母がアメリカのG1勝ち馬。POG本ではあまり採り上げられていなかったが、一部では密かに話題になっていた馬である。スイーズドリームス(牡3、栗東・須貝尚厩舎)は、母が宝塚記念、秋華賞を勝ったスイープトウショウ。POG云々関係なく、人気を集めるだろう。