平林雅芳の2歳評

トピックス

土曜京都1R
2歳未勝利
ダート1800m
勝ちタイム1.54.8

勝ち馬ナリタカービン
(牡、栗東・飯田雄厩舎)
先手をとったのはダンツフロント
しかし2番手に本命のナリタカービンが続く。
前半千を1.03.7の通過だから、まずまずの先行馬のペースで進められた。
直線に入って脚色がおとろえずに伸びたのは、やはりナリタカービン
そのまま危なげなく押し切った。
2着にはゲートで飛び上がるように出たケイアイゲンブ
そのために当初は遅れたが、最初のコーナーリングで内から差を詰め経済コースをとり徐々に押し上げての2着。
近い将来に勝ちあがれそうな内容であった。
3着シルクフォーチュンは中団の内目で競馬して、直線で外へ出しての内容。もう少し肉薄できたかも知れない。
ここらもそのうちにはの雰囲気であろう・・。

土曜京都2R
2歳未勝利
芝1600m
勝ちタイム1.34.1

勝ち馬タイトルパート
(牡、栗東・鮫島厩舎)
圧倒的人気のタイトルパートが危なげない直線の伸びで勝ちあがった。
好発を決めたのは外からのタイトルパート
でも無理をせず、そのまま馬なりで好位の外目を追走する。
先手をとったヤマカツゴールドに、内からアスカノヨアケが並んで行く。
結局は内目のアスカがハナを行き、2番手にヤマカツが控える流れ。
前半千二が1.10.6だからゆったりした流れ。
4角に入る寸前では前が4頭並ぶ。その大外へタイトルパートがスッと上がってきて、カーブを先頭に踊り出る動きで、交わして行く時のスピードが速い。
直線では前で楽をしていたアスカノヨアケの抵抗があり、スッとは離れなかったが脚色にまだおつりがあり、鞍上のステッキに呼応してゴールでは楽に抜け出ていた勝ち馬だった。
牝馬でもゆったりした気性であるし、先々走ってきそうな雰囲気のある馬だ。
良血馬のリラックススマイルは、3角では勝ち馬と同じぐらいの内目にいたが、最後はドンジリ。ちょっと不可解な負け方だった・・。

土曜京都3R
2歳未勝利
芝1800m
勝ちタイム1.49.3

勝ち馬ジェルミナル
(牝、栗東・藤原英厩舎)
着差以上の楽勝劇。そんな印象の勝ちっぷりを見せたジェルミナル
2Rのタイトルパートといい、北海道シリーズの負け組にけっこうな器が多い印象を受ける。
武豊Jのダンツクオリティが逃げたペースは、千二で1.14.2。
それを難なく3番手の外目で楽に付いて行き4角で早めに並び、そのまま手綱を抑えたまま。
ステッキなどは一発も入れずに、ただ馬まかせでゴールへ入ったジェルミナル
相当なエンジンを積んでいるような印象である。
2着には、デビュー戦では若い処を見せていたゴールデンゴールが、大幅に馬体を絞っての登場。
道中は遅いために後ろ目の馬ごみの中で行きたがっていたが、直線では弾けて飛んできていた。
2戦目でシャキっとしたようだ。
3着のカネトシタフガイも後方から追い上げてきた馬。
前へ行っていた他の馬が弱かったようだが、ただただ勝ち馬の凄さが目立った一戦であった・・。
これは楽しみな馬が二レース連続で出た・・。

土曜京都5R
2歳新馬
芝1200m
勝ちタイム1.10.1

勝ち馬タイガーストーン
(牡、栗東・坂口則厩舎)
前を人気の3頭が形成して行った流れだったが、脱落したのが先手をとった一番人気となったブルーデライト
平均ペースでの先行だったが、付いて行ったダブルウェッジと外タイガーストーンが2頭で併せ馬のように並んで追走。
そのまま直線でもアッサリと2頭が抜き出てのマッチ競馬。
3番手に逃げたブルーデライトが何とか粘った。
前は追い比べで、外のタイガーストーンがクビ差出て勝ち名乗りをあげた。
しかし勝ち時計の1.10.1は、馬場を考えても平凡であり、現状では何とも言えない。
今後の上昇が待たれるところか。

土曜京都11R
デイリー杯2歳S(JpnⅡ)
芝1600m
勝ちタイム1.33.3

勝ち馬シェーンヴァルト
(牡、栗東・岡田厩舎)
一番人気に、唯一の2勝馬のホッコータキオン
2番人気に、新馬勝ちをしたばかりの武豊J騎乗のアラシヲヨブオトコ
そして3番人気が、北海道帰りのシェーンヴァルト
ここらが人気を集めている面々であった。

先手をとって行ったのは、前走レコード勝ちで2勝目を挙げたホッコータキオン
出自体はそんなに速くはなかったが、スッと迷いなく先手をとりに行った。
軽快に自分のペースで前を行くホッコータキオンを追いかけて行ったのはトップオブビーコイであり、3角手前からはスウッシュであった。
アラシヲヨブオトコは最初は4、5番手にいたが、ちょっとペースに戸惑うのか、置かれ気味な行きっぷりで番手を下げてしまった。

ホッコータキオンが造ったペースは千通過が57.9。
千二通過1.09.1であり、そんなには遅くはなくちょっとキツめの逃げ。
しかしこの馬場でありマイペースでのもの。
直線も先頭のままゴールへ真っしぐらに向かう。
3角過ぎから武豊Jの手綱が忙しく動く。
アラシヲヨブオトコにはペースが速いのだろうか。

ゴールへ逃げ込まんとしているところを、4角内目から詰めてきていたシェーンヴァルトが、鞍上北村友Jのステッキに呼応して伸びてきてゴール寸前で交わした。
3着もこれまた後方から、勝った馬の後を追うように伸びてきたキングスレガリア
この馬の伸びもなかなか良かった。
そして4着は、直線入り口で外目に進路をとったピースピース
またその後に、追いどおしながら渋とく伸びていたアラシヲヨブオトコが5着。
前へ行って残ったのはホッコータキオンだけだった。

終わってみると、3番人気が1番人気を交わしての勝利。
それも道中後方ながら内ラチ沿いを進み、ロスのない競馬をした結果がもたらしたもの。
パトロールビデオで観ると、直線入り口で内ラチ沿いの縦一列の馬がワンツースリーで入った競馬であった。
馬場がいいだけに道中ロスをしない事。
そして逃げて競馬を造ったホッコータキオンは、後一歩であったが悪くない内容。
何よりレコードで負けたのだから仕方あるまい。

しかし小粒だったデイリー杯2歳Sであった。
まだまだ強い馬がたくさんいると思えるメンバー構成。
今後の精進をお願いしたいものである。


日曜京都1R
2歳未勝利
ダ1400m
勝ちタイム1.25.2

勝ち馬ハイローラー
(牡、栗東・木原厩舎)
好発馬から先手をとったのは外枠からアデュラリア
単騎で絡まれずに逃げたがペースは早めの千通過が59.6。
2歳馬の未勝利戦ではちょっと飛ばしすぎたのかも。
勝ったのは、前半は中団より後目だったが、3角過ぎから行き脚がついて3番手まで押し上げてきたハイローラー。直線では6馬身も千切っていた。
完全に脚があがったアデュラリアを交わして2着にあがったのは、関東からの遠征馬ティアップザスターで鞍上は三浦J。
そこから3馬身遅れて、圧倒的人気のアデュラリアであった。
2歳馬としては勝ち時計も悪くなく、先々も楽しめる馬かも。
そして逃げて負けたが速いアデュラリア
スピード決着の競馬ならば直ぐにでも勝てる器だろう。

日曜京都2R
2歳未勝利
芝1200m
勝ちタイム1.09.3

勝ち馬エンドオール
(牡、栗東・宮本厩舎)
前半34.9と芝でそんなに速くないペースを造り、後半も34.4と完璧に自分のペースを造ったエンドオールが、半馬身の差を保って逃げ切った。
2着にはセイクリムズン
4角の勢いでは勝とうかの脚色だったが、結局は交わすまでに至らずの脚色であった。
内々を進んでいたアイディンパワーがどれぐらいの伸びを見せるかと思ったが、前を脅かすまではいかずだった。
浜中Jの思うつぼになった競馬であろう。

日曜京都3R
2歳新馬
ダ1800m
勝ちタイム1.55.2

勝ち馬アドマイヤコブラ
(牡、栗東・松田博厩舎)
セレクトセールで2億5000万も値をつけたアドマイヤムーンの弟。
パドックを埋め尽くした大勢のファンが注目する中を、威風堂々とゆったりと歩く馬体は520キロ。
しかし大型で太いとかの印象でなく、現時点での仕上がり具合は良好といった感じ。
坂路で好時計を出したもう1頭の人気馬、タマモリバーの方がややテンションが上がり気味な印象であった。
逃げたティアップワイルドが、千通過を1.04.7とゆったりペースで進んだ。
出自体がゆったりだった圧倒的人気のアドマイヤコブラ
中団からジンワリと進めて、3角あたりからジンワリとあがって行き、4角手前ではもう完全に勝利を予感させる脚色。
直線で敢然と追い込んできたのが、後方にいたちょっと穴人気をしていたローレルレガリス
かなりいい脚色だったが、届きそうもない位置。
3着はもっと後から追い込んできた、サダムマンテン
これも500キロを超える大型馬。
次回の上積は大きそうな馬である。
2番人気のタマモリバーは、3番手を進んでいながら直線の伸びがなく、電光掲示板から外れた。
武豊Jの3番人気エイシンダッシュは、4角で外から追い上げにかかったが、コーナーでやや外へもたれ気味で若さがモロに出ていた感じ。
使っていっての馬のようであある。
まずは評判馬が、噂にたがわない結果で勝ちあがったといえる競馬であった。

日曜京都4R
2歳新馬
芝1600m
勝ちタイム1.36.1

勝ち馬テスタマッタ
(牡、栗東・岡田厩舎)
本馬場に入っての返し馬で、荒々しさを見せながらもフットワークいい走りを見せていたテスタマッタ
本番でも渋い内容で勝ち名乗りをあげた。
先手をとったのは、栗東で調整されていた関東馬ジャージデスマイル
千通過が1.00.7とかなりゆったりめのペース。
2番手に三浦Jのマイネビアンカ
3番手の内目がアーリーロブスト
その後がティアップゴールド
一番人気のアストンマーチャンの妹ウィローパドックがその外目。
その後のラチ沿いを、内田Jテスタマッタといった隊列。
ゆったりな競馬だけに、前の馬はそんなに入れ替わりもなく直線へと向かう。
最内をスルスルと福永Jのアーリーロブストが出るところを、4角まで内目の後方を追走していたテスタマッタが直線に入って外へ持ち出し、丁度バテだして脚があがったウィローパドックと、その外に追い上げてきていたエヴェットとの間がスッと割れるように開いた。
その瞬間をすかさず抜けて出て、さらに追い出すと、鞍上のステッキに呼応して鋭い伸びをみせたテスタマッタ
開業して間がない村山厩舎の記念すべき初勝利となった。
返し馬で受けた好印象そのままに実戦でも発揮。
いいものを持っている印象を残しての勝利であった。