3歳トゥザワールド2着大健闘 母&兄超えで来年に弾み!

●12月28日(日) 4回中山8日目10R 第59回 有馬記念(G1)(芝2500m)

2着に食い込んだのは3歳馬トゥザワールド(牡3、栗東・池江寿厩舎)。母トゥザヴィクトリー('01年)、全兄トゥザグローリー('10~11年)ら一族の最高着順を1つ更新する走りで波乱を演出した。

スタートこそ他馬のスピードに劣る形となったが、すぐさま二の脚を利かせて道中は6~7番手を追走。常に内から2~3頭目のコース取りで進路を確保しながら最後の直線を迎えると、ゴール前では馬群を縫うように追い上げて2着。公開抽選によって2番目に獲得した3枠6番の好枠をフルに生かす走りで、歴戦の古馬たちに割って入った。

「今日はスタートが遅れましたが、出していって好位から運びました。道中はスムーズでしたし、狭いところにもヒルまず入っていきました。最後もよく伸びていますし、素晴らしい馬です」とテン乗りとなったW.ビュイック騎手も賛辞を惜しまない。

デビュー2戦目から一気の4連勝で弥生賞を制し、クラシック3冠ではいずれも上位の支持。しかしクラシックのタイトルには手が届かなかった上、前走の菊花賞では距離適性への不安を露呈する形での16着大敗。それでも「この中間で、気性面でも肉体面でも成長したと思います。2週続けて追い切りに乗りましたが、反応が良くなっていって臨戦態勢は整ったと思っていました」と鞍上は密かに自信を持っていたようだ。

「本質的には広い馬場が合うと思います」というコメントも残したが、グランプリでの激走はやはり血の成せるワザか。期待の良血馬が悲願のG1勝利に向けて、大きな収穫を得て年越しを迎える。

トゥザワールド

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