突然の悲報……ステイゴールドが21年の生涯に幕

2月5日(木)、種牡馬として北海道日高町のブリーダーズスタリオンステーションにて供用されていたステイゴールド(牡21)は大動脈破裂のため、死亡したことが発表された。

ステイゴールドは父サンデーサイレンスの3代目、母ゴールデンサッシュの2番目の産駒として誕生。1996年12月にデビューし、翌年の5月には初勝利を挙げ、菊花賞にも出走するなど順調にステップアップしていく。古馬になり、さらなる飛躍を期待されたが、2000年の目黒記念で優勝するまで勝ち星なし。その間28戦ものレースに参戦し、G1だけでも2着4回、3着2回と惜敗が続き、”シルバーコレクター”の異名まで付けられた。

その異名を見事に返上したのは7歳時。日経新春杯を優勝後、ドバイシーマクラシック(G2)に参戦し、ゴール寸前でハナ差交わす、快走。同年12月には引退レースとなる香港ヴァースに出走。こちらもゴール直前で差し切り優勝。悲願のG1制覇を、日本産の馬として初となる国外の国際G1制覇というおまけ付きで達成。自身50戦目のレースに自ら華を添えるかたちでの引退となった。

引退後は第二の道として種牡馬入り。初年度産駒のソリッドプラチナムがマーメイドSを制し、産駒初の重賞制覇を成し遂げると、翌年にはドリームジャーニーを輩出。その全弟となるオルフェーヴルは史上7頭目となるクラシック三冠馬へと駆け上がっていった。その他にも現役最多G1勝利を挙げているゴールドシップやフェノーメノなど、多くのG1ホースを生み出し、産駒のG1勝利数は19を数える。名実ともにサンデーサイレンスの後継種牡馬として活躍していた。

競走馬、そして種牡馬として多くのファンに愛されていた名馬の突然の死。そのショックは決して小さくない。それでもステイゴールドが残していった遺産は今後の日本競馬界において大きな財産となるに違いない。次世代へと思いを託し、21年の生涯にピリオドを打った。

【サラブレッドブリーダーズクラブ遠藤幹氏のコメント】
「昨日(2月5日(木))、搬送先の社台ホースクリニックで息を引き取りました。日高地区を代表するトップ種牡馬として、馬主の皆様、生産者の方々の期待もたいへん大きく、多くのファンに愛され続けた馬でした。突然このようなことになり残念でなりません。ご冥福をお祈りいたします。
残されたステイゴールドの子供たち、そしてオルフェーヴルをはじめ種牡馬となった子供たちが新しいステージで活躍してくれることを期待しています」

ステイゴールド(牡21)
父:サンデーサイレンス
母:ゴールデンサッシュ
母父:デイクタス
通算成績:50戦7勝
重賞勝利:
01年香港ヴァーズ(G1)
01年ドバイシーマC(G2)
01年日経新春杯(G2)
00年目黒記念(G2)

ステイゴールド

競走馬引退後も種牡馬として活躍(2013年撮影)


ステイゴールド

ステイゴールド