【日本ダービー】未完の大器アダムス「ゾクっとするような感触」

27日、ダービー(G1)の最終追い切りが栗東トレセンにて行われた。

前走、若葉S3着のアダムスブリッジ(牡3、栗東・石坂厩舎)は、和田竜二騎手を背に坂路で単走、終い一杯に追われて4F53.4-38.9-25.1-12.6秒をマークした。

皐月賞を挫跖のために回避して、仕切り直しの一戦がダービーの大一番となったが、目標をここへ切り換えてからは順調に攻めをこなし、追い切りに跨がった和田竜騎手も「ここまでは順調にこられましたね。あまり目立つ動きでもないけど、いい感じでしたよ」と仕上がりにマズマズの感触を掴む。順調さを欠いた分、評価は急落しているが、素材は世代上位クラスの声も強く、鞍上も「キャリア3戦というのがここでどうでるかですが、2連勝した時は前の馬を呑み込む雰囲気でゾクっとするような感触があった。ダービーの舞台でもそんな感じで走れるようならいいですね」と期待を寄せる。底を見せていないという部分は何とも不気味に映る。

アダムスブリッジ

▲和田騎手が素質の高さに惚れ込むアダムスブリッジ


前走、NHKマイルC12着のグァンチャーレ(牡3、栗東・北出厩舎)は松岡正海騎手が騎乗して坂路で終い強めに追われての調整。キビキビとしたフットワークで4F53.2-38.0-24.5-12.1秒をマーク。NHKマイルCを使われて気合乗りはグンと良くなっている。

アダムスブリッジと同じく、挫跖で皐月賞を回避したが、こちらはNHKマイルCに出走。12着は直線での不利が響いたもので、内容は決して悪くなかった。ひと叩きされたことで気配も上昇。1週前追い切りでも素軽い動きを見せ、北出成人調教師は「無理せずに反応を確かめるようにラストをサラッと乗ってもらった。それでもこれだけ動けるんだからね。間隔は詰まるけど、前走のダメージの回復も速かったし、1週前の動きを見てダービー出走を決めたんだ。あとは距離を克服してくれれば」と期待を持って大一番へ送り出す。

グァンチャーレ

▲ひと叩きの効果で前進を狙うグァンチャーレ