【マーメイドS】勢いあるウインプリメーラ和田竜「いい動き」

10日、マーメイドS(G3)の最終追い切りが栗東トレセンにて行われた。

前走、パールS1着のウインプリメーラ(牝5、栗東・大久龍厩舎)は、坂路で和田竜二騎手が騎乗し、オープンのスマートレイアーを相手に併せ馬。0秒5先に行かせたパートナーを追い掛けて徐々にピッチが上がると力強いフットワークで差を詰めて同入フィニッシュ。4F51.7-37.7-24.9-12.1秒を馬なりでマークした。

「いい動きでしたね。余裕を残してやる指示で、この時計ですから。攻め駆けするタイプではありますが、それだけ状態がいいのでしょう」と鞍上もニッコリ。「距離は心配してないけど、それよりも馬場かな。週中の雨予報もあるようだし、当日までにどれだけ乾いてくれるかだね」と空模様を気にしていたが、ジックリと力を付けて、3歳秋のローズS(5着)以来となる重賞挑戦。どんな走りを見せるか注目だ。


前走、パールS4着のシャトーブランシュ(牝5、栗東・高橋忠厩舎)は藤岡康太騎手が手綱をとってCWコースで単走追い。ゆっくりした入りから終いを軽く伸ばす稽古で6F87.6-70.3-55.2-40.8-12.8秒をマーク。汗をかく時季になって体調はグンとアップしている気配だ。

「先週にもやってあるし、今朝はラストをサッと伸ばす程度。いい動きでしたね。寒い時季は脚元やカイ食いを心配しながらの調整。それでも大崩れなく走ってくれていましたが、今回はそこらの不安がなく調整ができている。藤岡康騎手もこの馬のタイプを分かっているし、うまく考えて乗ってくれそう」と高橋義忠調教師は鞍上に全幅の信頼を寄せて重賞制覇を目論む。


前走、パールS2着のイリュミナンス(牝5、栗東・松永幹厩舎)は助手を背に坂路で一杯に追われて4F52.7-38.1-24.9-12.6秒を計時。2馬身追い掛けた3歳未勝利のパンドラズホープをアッという間に交わし去って好調をキープしている。

「前走は休み明けでも仕上がりが良かったし、期待してたんですよ。今回ですか? 1度使うとカイ食いが落ちたり、ガタッとくるケースが多かったのですが、今回はそこらがマシなんです。だから今週も併せてしっかりと追い切れました。調子は良さそうですし、あとは馬場かな。兄(フラガラッハ)と違って、牝馬らしい切れ味が持ち味。良馬場で走らせたいですよね」と松永幹夫調教師は当日の馬場を心配しながらもデキについては言うことなしという表情。デビュー以来4度の重賞を含めて最も勝ち馬に離されたのが0秒8差。その末脚は侮れない。


前走、モンゴル大統領賞9着のメイショウスザンナ(牝6、栗東・高橋忠厩舎)は松田大作騎手背に坂路で4F55.3-39.9-25.3-12.3秒の軽めの調整。前走は9着と崩れているが、攻めを見る限りデキ落ちは感じられない。

騎乗した松田騎手も「いい反応をしてくれたし、動きも良かったですね。競馬ではスムーズに走らせすぎるより、少し窮屈に見えるぐらいの方が結果を出せている。そんな競馬をさせたいですね」と好走をイメージ。テン乗りとなった2走前は重賞の福島牝馬Sで3着。前走だけで見限るのは禁物だ。