【NARグランプリ】ハッピースプリントがNAR年度代表馬に選出される

2月4日(木)、東京都内ホテルで、NAR地方競馬全国協会主催の「NARグランプリ 2015」が行われた。同式典で「年度代表馬、4歳以上最優秀牡馬」を受賞したハッピースプリントを管理する森下淳平調教師(大井)と主戦の宮崎光行騎手(北海道)の一問一答は以下のとおり。

-:年度代表馬、そして4歳以上最優秀牡馬の受賞おめでとうございます。今の気持ちをお聞かせください。

森:ありがとうございます。2014年度は年度代表馬を獲らせてあげることができなかったので、今回は獲らせることができてホッとしています。

-:主戦騎手として宮崎光行騎手は、今のお気持ちはいかがですか。

宮:こんな強い馬に乗せていただいて、年度代表馬のタイトルも獲得でき嬉しく思います。

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-:森下調教師にお伺いします。3歳になってからこの馬を管理されていますが、よいところというのはどのあたりでしょう。

森:うちの厩舎に転厩してきた3歳の時期から、すごく精神的に成熟していた馬で、古馬になってからもその精神力の強さというのは変わらず、ですね。もともと大人びた馬なので、そこが強みの一つだと思うのですが、年齢を重ねてきて、体質も強くなってきて、強い調教をした後でも、反動が少なくなってきたと昨年は感じていました。順調に成長してきてくれているという感触はあるので、今年来年と更に力をつけていって、更に上のレベルで頑張ってくれるのではないかと思います。

-:普段は扱いやすい馬ですか?

森:そうですね、テンションが高ぶることもなく、調教でもレースでも素直に一生懸命走ってくれますので、扱いに苦労するところはないです。

-:昨年は8戦して浦和記念の1勝でしたが、春のかしわ記念と帝王賞での3着など地方競馬のエースとして活躍しました。川崎記念、フェブラリーSと合わせて、上半期の4戦を振り返ってください。

森:川崎記念、フェブラリーSと続けて使った後にちょっと疲れが出たので、少し千葉の牧場で休ませてかしわ記念から始動しました。疲れの抜けも早くて、かしわ記念から帝王賞までの2戦はいい状態で出走できました。

-:秋は10月の南部杯から始動、JBCクラシックから浦和記念、東京大賞典と4戦をつかいましたが、下半期の状態はいかがだったのでしょう。

森:夏に戻ってきたあと、状態が戻ってくるのに時間がかかるところがあったので、南部杯は万全の状態ではありませんでした。そこからJBCは調子が上がってきたので、予定通り使うことができ、感触以上にいい競馬を見せてくれました。チャンピオンズCに向かう予定だったのですが、賞金が足りず、浦和記念に向かいました。そこから東京大賞典と2戦とも、完璧とは言えないまでも、力の出せる状態で出走できました。

-:宮崎騎手にうかがいます。この馬はレースに乗っている時どんな感じなのですか?

宮崎光行騎手:おっとりしているような、かからない馬で、乗りやす過ぎるぐらいの馬ですね。言うならば、もう少し前向きな姿勢で走ってくれればと思うのですが……。かしわ記念はマイルで小回りの競馬場だったので、先行したいなと思っていました。帝王賞は2000mという距離を意識しての競馬で、大井なので直線も長くて、終いに溜めた競馬というのをした結果です。

-:浦和記念は見事な勝利でした。

宮:Jpn2ということで、G1/Jpn1で戦ってきた馬というのが出ていなかったレースでしたが、それでも中央の馬は強いので油断はできないといったところでした。今まで戦ってきたメンバーを考えると、このメンバーでは勝たなくちゃいけないと思って乗りました。

-:宮崎騎手が乗っている時の成績がいい感じがしますが、それはどうしてでしょうか。

宮:それたまたまじゃないですかね(笑)。いい状態のときに乗せてもらっているのと、2歳の若いときから乗せてもらっているというあたりじゃないですかね。

-:それでは再び森下調教師にお伺いします。今後中央の上位馬と戦っていくにあたって、どのようなことが必要だと思われますか。

森:中央のトップクラスの馬を負かすには、きついペースでも先行して流れに乗って脚を溜めながら追走して、そこから勝負どころで余裕を持ちながら進出して直線を迎える形が必要だと思います。勝負どころでもっと手応えよく回って来られるような馬に育てていきたいですね。去年から取り組んでいることでもあるのですが、今年もさらにそういった調整を厩舎で重ねていこうと思います。

-:今後のローテーションはどういった形になりますか?

森:かしわ記念と帝王賞の2戦で考えつつ、その前に使えるところがないかなと思っているのですが、冬の疲れを取ってからの立ち上がりに少し時間がかかりそうなので、かしわ記念から始動ということを考えています。

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