【NARグランプリ】森泰斗騎手が最多勝&最優秀賞金収得騎手賞を受賞

2月4日(木)、東京都内ホテルで、NAR地方競馬全国協会主催の「NARグランプリ 2015」が行われた。同式典で「最優秀勝利回数騎手賞・最優秀賞金収得騎手賞」を受賞した森泰斗騎手(船橋)の一問一答は以下のとおり。

-:最優秀勝利回数騎手賞と最優秀賞金収得騎手賞を獲得された森泰斗騎手にお話をおうかがいします。昨年は初の全国リーディングとなりました。

森泰斗騎手:一昨年は全国リーディングがとれなくて情けないなと思っている部分もありましたし、今年は絶対に全国リーディングを取るんだという思いでした。自分自身、エースになったとか、そういった事はまったく思ってなく、まだまだ未熟な部分も多いですし、技術も磨いていかなければいけないと思っています。こういった賞をいただけたことを励みにして、地方競馬を盛り上げていければとは思っています。

-:一昨年は246勝で自身初の南関東リーディング。昨年は297勝で2年連続の南関東リーディング、そして初の全国リーディングを手にしました。297勝という数字に対しては、どのような評価をされていますか。

森:いい馬、勝てる馬にたくさん乗せていただいた結果だと思っています。本当に、関係者の皆様と、馬主の皆様と、愛馬にも感謝したいと思います。

-:南関東の競馬場に行くと、森騎手が騎乗しているレースを見るファンの意識は、「森に賭けようか」という雰囲気になっているように思います。リーディングトップを維持するために心がけていることはありますか。

森:たくさんあるのですが、南関東は開催日数が多く、体力的にも精神的にもきつくなってくることが多いので、まずは健康管理ですね。あとは、関係者の皆さんとのコミュニケーションを欠かさないようにする事ですね。心がけていることはたくさんあります。

NARグランプリ

-:賞金では7億4428万2000円とコチラもトップ。重賞では川崎の報知オールスターグランプリをドラゴンエアルで、また暮れの東京シンデレラマイルをブルーチッパーで制しての2勝、ながら、2位には約1億6000万円の差をつけました。賞金7億、この数字はいかがでしょうか。

森:あまりピンと来ないのですね。あまり意識はしていないというか、昨年は毎日毎日をこなすのに必死で、1年が終わってみたらそういう獲得賞金になっていたという感じですね。

-:実際に生活が豊かになったとか、そういった事はありませんか?

森:いやー、毎日仕事をしているので、全く変わらないですね(笑)。

-:勝率や収得賞金など、数字面の意識は普段からされていますか?

森:勝利数は意識していました。昨年に関しては、14年にそうだったように南関東リーディングをとりながら、全国リーディングがとれないというのは、情けないなと思っていましたので、絶対にとるためにも数字を意識していました。やはり園田のジョッキーが多く勝たれるので、成績をチェックしながら毎日乗っていましたね。開催日数が多いので、とにかく全国リーディングを獲らなきゃいけないと思っていました。

-:振り返りますと、98年に足利でデビュー、戸崎圭太騎手と同期になりますね。デビュー年が17勝で、03年に宇都宮に移籍。05年には船橋に移籍、07年は16勝でした。辛い時期もあったと思いますが、ここまで頑張れた理由などはありますか。

森:よく考えると、やはり僕にはこの仕事しかないなと思いまして。必死にやってみて、だめだったら諦めもつくのですが、その頃は一生懸命やっていなかったので、自分のできることをやってみようと思いました。それをやっている内にたくさんの人に応援してもらえるようになって。それが1番大きいかなと思います。

-:そして森騎手が一つずつ勝っていく姿が、若い人たちの応援にもなると思うのですが、どう思われますか。

森:そういう意識を持って後輩を背中で引っ張っていったりだとか、そういうことも大切ですし、これから意識して取り組んでいかなければならない事の一つだと思うのですが、昨年に関しては自分のことに必死でした。

-:騎乗する際に意識していることは何かありますか?

森:僕も20代の頃は危ない乗り方とか、周りに迷惑をかけることがあったのですが、最近はやはり周りに怖い思いをさせないようにしています。馬に関しては、よくコミュニケーションをとって、リズムよく走らせることはよく考えています。

-:意識されている騎手はいらっしゃいますか。

森:上手いなと思う騎手は何人もいますけど、特にいませんね。

-:同期のJRAの方(戸崎騎手)は意識されませんか?

森:いやーもうJRAの方という感じで接していますね(笑)。会えば仲良く話しますよ、いい関係で接しています。

-:最後に今シーズンの目標をお聞かせください。

森:去年はぎりぎりで年間300勝を達成できなかったので、そこを。それから全国リーディングも引き続き目標に。もう一つ、東京ダービー制覇を目標にしたいですね。