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フランス遠征から帰国の大井・笹川翼騎手「全体的に変わったと言われるように」
2016/10/7(金)
9月より約1ヶ月間、騎乗技術向上のため、フランスへ遠征に出ていた笹川翼騎手(大井・米田英厩舎)が帰国。6日の川崎競馬から地元・南関東での騎乗を再開した。
渡仏前に競馬ラボ「ザ・インタビュー」のコーナーでも答えてくれたように、かねてより海外での騎乗を望んでいた笹川騎手。フランスでは、現地の日本人調教師である小林智厩舎を拠点にし、初めての長期遠征を経験。初心に返って、厩舎作業、調教から本場のノウハウを学んだ。「向こうはゲートの入れ方や普段の馬の手入れから、何から何まで違いますよね。その中でも、レースで4鞍も乗せてもらえるとは思ってもいませんでした。そこは本当に関係者には感謝したいです」。
笹川騎手が主戦場とするダートの南関東競馬と洋芝のヨーロッパの競馬。施行条件が違うのだから、騎乗スタイルに差があるのは当然のこと。それでも、大きな隔たりを感じたのは実戦での馬とのコンタクトだという。「向こうの競馬はいかに馬を溜められるか、という点に懸かってくるので、本当に折り合いが大事ですね。そこが一番勉強になりました。重心の置き方も南関東とは全然違って、向こうは抑えてなんぼの世界なので、後ろに乗っかりつつというスタイルですが、こちらはスピード競馬なので、後ろに乗るとスピードをロスしてしまいますからね」と分析。渡仏数日後に自身のツイッターでも「馬のバランスの捉え方が違う」と吐露していたように、欧州のスタイルを懸命に学ぼうとしていたことが窺える。
そして、日本ダービー馬マカヒキが参戦した凱旋門賞(G1)も競馬場で観戦。世界最高峰の一戦を目の当たりにしたことも大きな糧になったようだ。「マカヒキは位置取りも外々を回らされて、かわいそうな競馬になってしまいました。何とかいい結果を収めて欲しかったのですが……。勝ち馬は厩舎の作戦もあったのかもしれませんが、コレしかない、という競馬でしたね。デットーリとムーアで上手く捌いて、スゲエなと。ギリギリの緻密な展開ですかね」と超一流ジョッキーたちの技術に脱帽した様子。しかし、「世界に出れば、上には上がいるのは再認識出来ました。今すぐに先のことまではわかりませんが、今後も継続的に海外へいければと思います」と先を見据えた。
この日は4鞍で2度の2着と勝ち星には手が届かなかったが、惜しくも「すぐにココが替わりました、とは一概には言えませんが、全体的に『変わったな』と言われるように。それは技術だけでなく、人間性も含めてね。そういう思いでイチから頑張ります」とキッパリ。デビュー4年目、若干22歳ながら、たゆまぬ向上心を持つ大井のホープなら、今後も更なる高みへ登り詰めていきそうだ。
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