【チャンピオンズC】アウォーディー貫禄十分の動き「1週前としては十分」

23日、チャンピオンズC(G1)の1週前追い切りが栗東トレセンで行われた。

ダート路線へ転向してから破竹の6連勝でJBCクラシックを制したアウォーディー(牡6、栗東・松永幹厩舎)は、助手が騎乗してCWでの追い切り。6Fから83.7-68.1-53.1-39.0-12.5秒をマーク。2歳未勝利のナンヨープルートーを2秒ほど追いかけ、残り800mで並びかけるとびっちりと馬体を併せ、ゴール前で交わす力強い動きを披露した。

ラニとの2頭出しで挑む松永幹夫調教師は「前走は自分から動いて押し切り勝ち。強かったし、いい内容でしたね。抜け出してからヤメる面のある馬ですが、ジョッキーがうまく乗ってくれました」と初のG1勝利を振り返る。

今日の調教については「追い切りはラストを伸ばす感じで。いい反応をしていたし、1週前としては十分ですね」と納得の表情を見せてくれた。中央G1初挑戦となるが、一線級をまとめて負かした前走は圧巻の一言。7連勝での頂点を狙う。

アウォーディー

みやこSで13着と大敗、巻き返しに懸けるラニ(牡3、栗東・松永幹厩舎)は内田博幸騎手が駆けつけ、ダートコースに登場。6F78.3-62.3-48.4-35.4-11.9秒の好時計を計測、540キロを超える雄大な馬体で駆け抜けた。

「この前は勝負所で走りがバラバラになっていた。あまり急がせる競馬は良くないですね。この馬のリズムで走れる形がいい」と松永幹夫調教師。「1週前は内田騎手が乗りたいというので、調教をつけてもらいました。Eコースで1周目はダラッと走って、2周目でハミをとってくれるのを確認してもらいました。今回から普段の調整に坂路も取り入れている。これだけハードに乗ってもカイ食いが落ちないし、いい状態ですね」と体調の良さをアピール。

騎乗した内田騎手は「心肺機能がすごい。全体のフットワーク、直線の伸びもすごかったよ」と相棒のアクションを高評価。UAEダービーを制し、日本馬として初めて米国三冠を皆勤した経験をここで活かしたいところ。

ラニ

前走のみやこSで14着に敗れたアスカノロマン(牡5、栗東・川村厩舎)は25日に助手が騎乗し、CWで追い切り。長め7Fから95.0-80.8-66.4-53.6-40.9-14.7秒をマーク。テンから14秒台を刻んだが、終いは一杯に追われながらもやや失速気味。

佐藤厩務員は「前走は自信があったんですけど、勝負どころから「あれ?」って。いつもは敗因が見つかりますけど、前走に関しては明確な答えが見つからない。当週の調教が思ったほど動かなかったのもあったのかな。和田騎手には先週乗ってもらったし、あとは乗り慣れた助手で調整していく予定です。長めからしっかりと乗ったし、これで素軽さがどこまで戻ってくるか。京都は5勝だけど、中京は2戦2勝。初重賞勝ちしたコースですから」とコメント。

今年に入って東海S、平安Sと重賞を2勝。着差を付けて勝つタイプで、今回もツボにハマれば勝ち負けできる能力を秘めている。この中間での変わり身に期待したい。

アスカノロマン

アスカノロマンの写真は11/23撮影