【朝日杯FS】ミスエルテ終い鋭く11秒6 池江寿師「素晴らしい反応」

ミスエルテ

14日、朝日杯FS(G1)の追い切りが栗東トレセンで行われた。

ファンタジーSを大外一気で制したフランケル産駒・ミスエルテ(牝2、栗東・池江寿厩舎)は川田将雅騎手を背にCWでの最終追い。半マイルから古馬1000万のダノンシーザーの後ろでガッチリと折り合いを付け、ラスト1Fでゴーサイン。4F51.8-37.9-11.6秒と鋭く伸びた。

同馬を管理する池江泰寿調教師の一問一答は以下の通り。


●ケタ違いの伸びを見せたファンタジーS

-:ここまでの2戦を振り返っていかがでしょうか?

池江泰寿調教師:新馬戦は上手に走ってくれて、良い勝ち方をしてくれましたね。2戦目は出遅れて荒削りな競馬になったのですが、直線では圧巻の末脚を見せてくれて、能力の高さを感じましたね。

-:具体的には、この馬のどんなところに才能を感じていますか。

池:スピードと瞬発力がすごくて、気も強いところですね。それがこの馬のセールスポイントだと思います。

-:前走後はどのような調整をされたのでしょうか?

池:レース後は疲れがなかなか取れなかったので、ノーザンファームしがらきへとリフレッシュ放牧に出しました。乗り出し、立ち上げるのに若干時間がかかったので、阪神JFよりも1週間ゆとりがある、朝日杯FSを選択することになりました。

-:今回は初めて牡馬相手のレースということになりますが、自信のほどはいかがでしょう。

池:牡馬より1キロ軽い斤量で走ることができるので、その恩恵は大きいです。ただ、勝ち負け云々は実際にレースに行ってみないとわからないところもありますからね。とにかく良い状態で出走させることができそうです。

-:今週の最終追い切りはどのような指示・内容だったのでしょうか?

池:Cウッドコースで2頭併せだったのですが、前の馬の後ろにつけて折り合いを重視して、ラスト1ハロンで内に潜り込み、終いは軽く追って仕掛ける程度で良いと伝えました。

-:調教の動きをご覧になっていかがでしたか。

池:ラスト1ハロンで仕掛けてからの反応は素晴らしかったです。良い状態ですね。

●36年ぶり、グレード制導入以来初の牝馬Vへ

-:現段階での完成度はどのくらいであると感じますか?

池:ホント、まだまだ成長する馬だと思っています。中学生から高校生くらいの感じですね。

-:今回は阪神の1600mという条件になりますが、このコースに関してはどうでしょうか。

池:距離に関しては正直ギリギリなのですが、外回りで長い直線というのはこの馬に合っているのではないかと思います。

-:ミスエルテはどのような性格の馬なのですか?

池:厩舎では大人しい馬ですよ。可愛くて若々しい女の子といった感じです。

-:先週もフランケル産駒のソウルスターリングが勝ちましたし、この馬の注目度もさらに高まりましたね。

池:ええ、かなり注目されると思います(笑)。私としては、期待半分、不安も半分、といったところですね。

-:牝馬が勝てばテンモン以来、36年ぶりになりますね。

池:テンモンが勝つところはテレビで見ていたので、私も随分歳をとったなと思います(笑)。

-:今後、どのような馬に育っていってほしいですか?

池:日本を代表するような、世界に通用するようなマイラーになってほしいと思っています。マイルまでは何とかもたせたいですね。

-:最後に、ファンの皆さんへ意気込みとメッセージをよろしくお願いします。

池:牡馬に挑戦するということで、多くの方が注目されていると思いますが、皆さんの期待に応えられるような凄まじい末脚をお見せできるように、きっちり調整していきますので、ぜひ応援よろしくお願いします。