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直線最後方から全馬差しVのカフジテイク湯窪師「さすがに1馬身も抜けるとは」
2017/1/29(日)
2017年最初のGIフェブラリーSの命運を分ける前哨線根岸S(G3)。昨年の覇者モーニンもこのレースをステップにGI制覇を果たしている。「フェブラリーSに出走する為には、勝たなければいけませんでした」と福永祐一騎手がレース後に語ったように、負けられないレースをカフジテイク(牡5、栗東・湯窪厩舎)が上がり最速の末脚を繰り出し差し切った。
注目のスタートは、ハナと目されていたコーリンベリーがまさかの出遅れ。先行争いを強いられる事になったであろうモンドクラッセが楽に先頭に立つ形。湯窪幸雄調教師、福永騎手が揃って前目で競馬をしたかったと話したが、結果は出遅れる形に。湯窪調教師は「枠順によっても変わるでしょうが、行き脚が付きません」と語ったが、福永騎手が必死に手を動かし、ついて行こうと試みるも、あっいう間に先行勢とは差が付き、後方からの競馬に腹をくくる。後方4番手からグレープブランデーのすぐ後ろで脚を溜めると、徐々に外へ出しながら追い出しを開始。
「結局同じ形になってしまった」と振り返る福永騎手に対し、湯窪調教師は「この形は慣れています。伸びてきた時は力が入りましたよ」と語った直線入り口ではエイシンバッケンと並んで最後方から末脚勝負。先に抜け出した先頭のベストウォーリアを目掛けて鞍上が合図を出すと一気に加速。他馬の影響を受けない一番外からグングン追い込んで来ると、図ったようにゴール手前でベストウォーリアを捕らえ、見事重賞初制覇を飾った。
湯窪調教師は「さすがに1馬身差も抜けてしまうとは思いませんでした。これでフェブラリーSの権利が獲れたのでよかったです」とチャンピオンズS4着の雪辱に燃える。同じように福永騎手も「スタートや斤量が増える事の調整など課題はまだありますが、結果を出せて胸を張っていけます」とGIの舞台への意気込みを語った。
今年初戦を無事勝利で飾り、いよいよフェブラリーSに挑む事になるが、「ここに来て、大きく変わった感じはないのですが、昨年の秋あたりから余裕を持って調教をこなせるようになり、動きも上向いています。芝スタートや1800mも経験積みですし、今ならマイルでもやれるでしょう」と湯窪調教師は力強く語る。重賞初制覇の勢いそのままに、ダート界に新たなヒーロー誕生となるか、本番でも目が離せない存在だ。
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