【高松宮記念】メラグラーナ池添学師「前が流れたら更に走りやすい」

メラグラーナ

23日、高松宮記念(G1)の追い切りが栗東トレセンで行われた。

前走、オーシャンSで厩舎の初重賞制覇にもなる勝利を飾ったメラグラーナ(牝5、栗東・池添学厩舎)は、坂路で大下智騎手(レースでは戸崎圭太騎手が騎乗)を背に単走で追われて4F52.4-37.4-24.6-12.2秒で力強く登坂。中2週でのレースで、馬の行く気に任せた最終調整であったが、、程よく気合も乗って申し分ない状態に仕上がった。

日本の馬よりも半年産まれるのが遅いオーストラリア生まれ。それもあってか本格化に少し時間を要したが、昨年の夏以降は道悪が堪えた京阪杯を除けばほぼ完璧な戦績。今回と同じ舞台を好時計で勝っているのも心強い。管理する池添学調教師にとっては開業初勝利を挙げた思い入れのある馬でのG1挑戦で、スプリント界の新星誕生となるか注目だ。


追い切り後、池添学調教師の一問一答は以下の通り。

●高松宮記念を逆算して渾身の仕上げ

-:先ほど坂路で最終追いが行われましたが、その内容、評価はどのように考えていらっしゃいますか?

池添学調教師:坂路に行く前にハッキングで自分で感触を確かめたのですが、若干スイッチが入りそうな雰囲気があったので、時計的に52から3の間で、ラスト1Fで舌呼を使って馬が反応するのだったらそれ以上プレッシャーをかけずに、リズム良く行くようにとの指示で、指示どおりの調教だったと思います。

-:前走からの中間、中2週になりますが、その調整過程というのはいかがでしょうか?

池:年末のオープン特別を勝った時点で、高松宮記念を意識してそこに万全で持って行くにはどのレースがいいかとオーナーサイドとしっかり協議しまして。中2週でも今は馬の状態も凄く良くて、調整しやすいので、オーシャンSからというスタートですね。順調に調整して来れています。

-:ここ2戦で馬体を減らしていましたが、そのあたりはどうですか?

池:前走のマイナス体重というのが、自分の考えとちょっと異なるのはあったのですが、輸送で減るタイプなので、厩舎に帰ってきたら2~3日でしっかり体も戻っているので。今朝、体重を量ったら532キロのあったので、ちょうどいい体重でレースに臨めるのではないかと思います。

-:馬体で想定外だったという前走でしたが、結果は強いレースになりました。振り返ってどうでしょう?

池:賞金的にも高松宮記念には出走出来るだろうなと考えていたので、そこで目一杯の仕上げをせず、そこを使って良くなるような調整をした中で、勝ち切ったのは凄く価値のある勝利だったのではないかと思っています。

-:陣営として勢いを付けて「さぁ、本番」ということになりますが、先生が考える高松宮記念で理想の展開はどういったものでしょう?

池:特に展開に左右される馬ではないので、スローペースでも差し切っていますし、前が流れたら更に走りやすいと思うので、中団でジッとして、最後に気分良く外を走ってくれればいいかなと考えています。

●開業初勝利を挙げた馬でG1に挑戦

-:中京コースということになりますが、枠であったり、馬場状態はどのように考えていらっしゃいますか?

池:コース形態としてはちょっと力が要る馬場で、この馬には合っていると思うので。実際、中京の千二のレースは1回しか走ったことがないのですが、その時の内容が凄く良かったので、中山よりもこっちの方が合うんじゃないかと考えています。

-:鞍上はまたしてもトップジョッキーの戸崎騎手となりますが、期待するところはどこでしょう?

池:特に何も指示することなく、トップジョッキーなので、その時の返し馬の雰囲気などでどう乗るか決めてくれると思うので、全てお任せします。

メラグラーナ

-:南半球産馬で、5歳になりましたが、今が充実と見ていいのか、まだまだこれからと見るのかどうでしょうか?

池:去年の夏休み明けくらいから後肢にしっかり芯が入ってきて、そこからずっといい状態をキープしています。カイ食いも良くなって調整もしやすいので、去年の秋くらいから今にかけて充実しているので、ここから更に伸びるかどうかはやってみないと分からないです。

-:先生にとりまして開業3年目で節目の勝利、思い入れのある馬だと思いますが、その存在はどうですか?

池:開業前から父親の厩舎で一緒にやってきたので、一番思い入れの深い馬というか、その馬で初勝利を挙げて、重賞を勝てて、G1に挑戦できるというのは本当に人と人の繋がり、縁というのは大事だなと考えています。

-:いよいよスプリント界の頂点へ向けての戦いとなりますが、最後に高松宮記念に向けての意気込みを聞かせて下さい。

池:最終調整、追い切りもうまくいきましたので、残り数日ですけども万全の状態で出走できるように、もう一度気を引き締めてやってきたいと思います。応援の程よろしくお願いします。