【安田記念】エアスピネル最終追いも好時計「少し苦しい思いさせてレースへ」

エアスピネル

エアスピネルは坂路で最終追い切り


31日、安田記念(G1)の追い切りが栗東トレセンで行われた。

エアスピネル(牡4、栗東・笹田厩舎)は、坂路で助手が跨って4F51秒8-37秒9-25秒0-12秒6を馬なりでマーク。1週前追い切りでは武豊騎手を背に一杯に追われて4F50秒8の好時計をたたき出した。

追い切り後、管理する笹田和秀調教師の一問一答は以下の通り。

●崩れない理由は「身体能力の高さ」

-:エアスピネルは古馬になって京都金杯で1着の後、勝ちに見放されている部分はあるんですが、古馬になってからの3戦を振り返ってください。

笹田和秀調教師:初戦は勝つことができて、2戦目3戦目は少し負けてますけど、だんだん落ち着きが出て、この距離でも安定して走れる用になってきていると思います。

-:前走は今回も大きなライバルとなるイスラボニータとの激しい追い比べでしたけれども、あのレースを振り返ってどんな印象をお持ちですか?

笹:結果を見れば4コーナーで内と外を回ったコース取りの差かなと思いましたし、まだこの馬自身に幼さがあって、馬を頼ってちょっと気を抜いたりするようなところがまだ見られたんじゃないかなと思います。

-:前走は少し間隔があっただけに使われた上積み、変化などはいかがでしょう?

笹:安定してどういう時でも走れる馬なんですけど、レースを続けて使うということは馬の気持ち的にはいいと思います。

-:前走から中5週ということになりますが、その間の過ごし方を教えて下さい。

笹:ずっと厩舎において、2週間くらい少し楽をさせて、それから調教のピッチを上げていったという感じです。

-:1週前はワンダーヴィーヴァとの併せ馬で、武豊騎手が乗っての追い切りでした。このときは先生から武豊ジョッキーにどんな指示を?

笹:1週前だし、目一杯やっていいからと言いました。

-:動きはどのようにご覧になりましたか?

笹:時計を見る限りでは1番時計を出したくらいで、いい動きだったと思います。

-:今日はそれを受けての最終調整だったんですが、51秒8という時計でした。今日はどんな指示で、そして評価をいただけますか?

笹:先週いっぱいにやっているし、レースの週なので少し余裕を持たせた調教をしたかった。今までは全体時計も1週前と当該週と違うように余裕を持たせていたんですけど、今回は少し速い時計を出すような指示は出しました。

-:やはりG1に向けて、ということでしょうか?

笹:それと、この馬の性格をもっとキツく、苦しめてやりたいなと思って。

-:前走後、武豊ジョッキーからもうちょっと弾けてくれればというコメントもあったんですが、そのあたりを改善するために気を使われた部分でしょうか。

笹:少し馬に苦しい思いをさせて、レースで全力を出せるようにしてもらいたいとも思って。

-:気性面、肉体面での成長を感じるものはありますか?

笹:3歳の時から距離適性云々関係なく善戦してくれたように、本当に持っている能力は高いんですけど。古馬になって少し落ち着きが出て、もっと力は出せる状態にあると思うんですけど、精神面でまだ少し甘いなというところは残っていますね。

-:甘いとは言われながらも、デビュー時からこの馬は本当に崩れません。崩れない理由はどのように分析されていますか?

笹:ずっと言っているように、身体能力の高さが崩れないところだと思います。

-:もうG1まであと1歩のところまで来ています。今回は大目標の安田記念ですけれど、その舞台に向けての抱負をいただけますでしょうか?

笹:G1を目指して、この春はここを目標にやってきましたから、それに応えられるように調整したつもりなので、あとは馬を信じていい結果を出せるように臨めるようにしたいと思います。

エアスピネル

エアスピネルで久々のG1制覇を狙う笹田和秀調教師