【セレクトセール2017】総額173億はセール史上最高!平均価格も初の4000万円台に!

セレクトセール

活況に終わったセールを振り返った社台ファーム・吉田照哉代表

競馬関係者、ファンが注目の日本最大の競走馬セリ「セレクトセール(当歳馬部門)」が11日、北海道苫小牧市のノーザンホースパークで行われた。

2日目の当歳部門を終えて、2日間の最高価格となったのは5億8000万円のイルーシヴウェーヴの2017(牡、父ディープインパクト)でセール史上2位となる超高額落札が飛び出した他、当歳馬では9頭のディープインパクト産駒が億超え。2日目も1頭平均4575万円と、比較的価格が落ち着きやすい当歳馬部門としては、関係者の想像を上回るセリが続いた。

また、2日間合計462頭が上場、うち406頭が落札されただけでなく(落札率87.9%)、落札総額は173億2700万円(前年比+23億8490万円)、1頭あたりの平均落札価格は4268万円(同437万円)で過去最高と大盛況。昨年の時点でも「今年は高い」という声が関係者から漏れていたが、2017年はさらにそれを上回る結果となった。

社台ファームの吉田照哉代表は「昨年が驚異的な結果だったので、今年も同じくらいにいけばと思っていたのですが……。とにかく、競ってくれた人が多かったし、『買えない』と言っている人も多かったですよね。普通、2日目の最後なんて例年残る人も少ないものだけど、今年は4~5000万まで上がるケースも多くて、本当に異様だったと思います。特にノーザンファームが中心となってこのセリのブランドを確立している。新しく参加した人も4~5000万円、中には1億以上で落札してくる人もいて、すべての相乗効果のおかげで今日の結果になったのでしょう。

いまは凄く繁殖牝馬に力を入れていて、世界中のトップホースが揃っています。そこに、新しい種牡馬も続々出てきている上に、良い馬を選別してセールに出していますから、新しく馬主になってやろうという人にとっても、非常にモチベーションになっているのでしょうね。計算、採算よりも『多少高くても良い馬がほしい』という人が多い印象を受けました」と総括した。

高額落札された仔馬たちの牝系をみても、欧州、アメリカ、南アメリカと世界の良血馬たちの子供が続々と上場。この一年でも、サトノダイヤモンド、サトノクラウン、サトノアラジン、ミッキーアイル、セイウンコウセイ、アドマイヤリードとセール出身馬が国内外のG1レースで着実に結果を残した。よって、必然的に購買者が増え、セリの値段が高騰する状況になりうる土壌が育っている現在のセレクトセール。この勢いを見る限り、来年もどんな高額落札が飛び交うのか。また、2年後、3年後にこの2日間の落札馬たちがクラシックやG1レースを賑わせてくれるに違いないだろう。

●セレクトセール 近年の累計成績

・総額
2017年:173億2700万円
2016年:149億4210万円
2015年:131億7350万円
2014年:125億7505万円
2013年:117億6470万円
2012年:102億9630万円

・最高価格
2017年:5億8000万円
2016年:2億8000万円
2015年:2億3500万円
2014年:2億6000万円
2013年:2億4000万円
2012年:2億5000万円

・平均価格
2017年:4268万円
2016年:3831万円
2015年:3343万円
2014年:3112万円
2013年:3001万円
2012年:2860万円

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