予想に役立つジョッキーコメントを紹介!新コーナー・振り返りハンター!

いよいよ今週末はスプリンターズS。秋のGIシーズンの到来である。それに合わせて新コーナーをスタートすることとなった。

それがこの『振り返りハンター!』

レース後、ジョッキーたちから発されるコメントは様々である。
「うまくいった」
「調子が良かった」
「馬が強かった」
etc…

もちろんこれらのコメントも非常に重要ではあるのだが、よりオイシイのは、負けたジョッキーのコメントだろう。検量室に引き上げてくるジョッキーの表情はそれぞれ違う。悔しそうな表情を浮かべて戻ってくるジョッキーも多い。道中の不利、自身のミス、理由は様々だが、彼らのコメントこそ、次に繋がる。このコーナーでは現場にいたからこそ知りえる敗因、そしてジョッキーの表情などを取り上げながら、次走以降妙味のある馬を挙げていきたい。

まずは土曜中山10R・茨城新聞杯の2着馬ショームに騎乗した津村明秀騎手は悔しそうな表情を浮かべながら検量室に戻ってきた。「すごくいい雰囲気で上がっていけましたが、4コーナーでトモを滑らせてしまいました。その後はスピードが鈍ってしまいました」と語るように、なるほど、レースVTRを見ると確かに4コーナーで左後脚のトモを滑らせている。「勝てる手応えだった」と津村騎手が言うように、手応えは抜群だった。1着馬アナザートゥルースの勝ち時計1.50.5は近20年の中山ダート1800m・1000万条件で2番目に速い時計。レベルも高かった。ショームもアクシデントさえなければすぐにこのクラスを突破できるだろう。

土曜中山12R・3歳上500万の5着デクレアラーは「外枠で出負けが痛かったです。一瞬の脚しか使えないので、外枠は余計に厳しかったですね。内枠でロスない競馬が合いそうです」と騎乗した戸崎圭太騎手がいつも通り淡々とコメント。最後に「右回りのほうが合いますよ」と言い残して調整ルームに戻っていった。素質のある馬だけに覚えておきたい。

日曜日からは中山7R・3歳上500万レジェンドソウル。騎乗した石橋脩騎手はいつも道中の流れや位置取りなどから丁寧に話すタイプのジョッキー。「狭いところに入って力を出し切れませんでした。直線に向いてから前が密集して、馬が怖がって右のほうへ逃げてしまいました。馬群の中が苦手な馬ですし、外枠ならいいですね。今日は揉まれたのが全てです」と言った後に笑顔で「いい馬ですよ」と話してくれた。力はこのクラスでも通用するものを感じているようで、外枠替わりが楽しみである。

リーディングを快走するC.ルメール騎手はいつもよく通る声でコメントを出してくれるため、取材する側としてもありがたい。そんなルメール騎手が苦い表情を見せて話していたのが、中山10R・外房特別で5着のディロス。「久しぶりで少し太かったです。この距離は微妙に長いので、トップコンディションではなかった分厳しかったです。東京の芝1400mがベストですね」と語った。次は東京の芝1400mを使ってくることだろう。忘れずに狙いたい。