【2・3歳馬情報】 POG期間も残りわずか。楽しみな良血馬ズラリ!

いよいよ来週にはオークス。再来週には日本ダービーが控える。3歳世代のPOG期間も残りわずかだが最後まで見逃すことの出来ないレースが続く。また、トレセンでは来年のダービーを見据える2歳世代も続々と入厩してきている。有力馬を中心に厩舎育ちのPOG好き、数多くの名馬をPOGで指名した達人・山田乗男が紹介していく。

◆5月14日


●あずさ賞(1勝クラス)・中京芝2000m

セントカメリア(牝、ドゥラメンテ×アドマイヤテレサ、栗東・高野厩舎)
半兄にアドマイヤラクティ(豪州GⅠコーフィールドC勝ち馬)、アドマイヤジャスタ(函館記念勝ち馬)がいる。「デビューから3戦はマイル中心だったが、距離延長の前走でガラっと変わった。半兄もステイヤーだったように長めの条件は合う。気難しい面が解消してくれば上のクラスも狙える」とは記者の話。鞍上は福永騎手。

シゲルローズマリー(牝、シルバーステート×ムーンライトベイ、栗東・渡辺厩舎)
2戦目から3戦連続2着と惜しいレースが続き、前走の福島で勝ち上がっている。一つ上の姉シゲルピンクルビー(フィリーズレビュー勝ち馬)、三つ上の姉シゲルピンクダイヤ(桜花賞2着、秋華賞3着)が活躍。本馬もこれから姉を追いかけていきたい。

セレブレイトガイズ(牡、ハービンジャー×ライフフォーセール、栗東・友道厩舎)
半姉ダノンファンタジー(阪神JF勝ち馬)。姉はGⅠ馬、セレクトセール2億超え、友道厩舎と好材料が揃い、POGでも人気になった馬。現状は人気に結果が追いついていないが、徐々にレース内容も向上しており、POG期間中に何とか2勝目を挙げたい。

●1勝クラス・東京ダート2100m

ニューダイアリーズ(牡、キングカメハメハ×キャンディネバダ、栗東・杉山晴厩舎)
デビューから4戦連続2着も、5戦目で初勝利。着差はクビ差だが、3着には10馬身の大差をつけている。半兄ダノンマデイラは芝で勝ち上がれず、ダートへ移って最近4戦で3勝と売り出し中。本馬も格上げ初戦から結果を出し、兄に続き進撃を開始したい。

●未勝利・東京芝1600m

ミファヴォリート(牝、キングカメハメハ×ミスエーニョ、美浦・木村厩舎)
ミスエルテのファンタジーSなど、姉4頭は全てが2戦目を勝利(うち2頭はデビューから2連勝)。この馬も新馬戦で3着と好走し、2戦目の未勝利戦は堅いと見ていたが、9着とまさかの大崩れ。ただ真面目に走らない面が多く、能力で負けたわけでは無い。姉に遅れる形となったので、早い段階で初勝利を挙げたい。

●未勝利(牝)・東京芝1800m

ジュエルラビシア(牝、ディープインパクト×サファリミス、美浦・蛯名厩舎)
母はアルゼンチンGⅠ2勝。デビューから2戦はともに2着。前走も、勝ったスガオノママデが強すぎただけで、この馬自身も未勝利戦ならいつでも勝てるだけの走りは見せている。「まだ体質的にパンとせず、成長を促されながらの調整過程。馬体が徐々に増えてきたのはいい傾向。現状は東京のような軽い芝向きで、スピードを生かす競馬が合っている」とは現地記者の話。藤沢和調教師の引退に伴い、蛯名厩舎に移籍。5月7,8日の開催で厩舎初勝利を挙げているかもしれないが、それがならなければ、この馬が初勝利となる可能性もある。

●未勝利(牝)・東京ダート1600m

ウインターセット(牝、ヘニーヒューズ×ローズマンブリッジ、美浦・加藤征厩舎)
デビュー戦は勝ち馬から離された3着だが、2戦目は勝ち馬から半馬身差と、勝利に大きく近づいた。間隔は少々開いたが、早くから当レースを目標に進められており、仕上がりに抜かりはない。ルメール騎手連続騎乗で、今度こそ初勝利を決めたい。

◆5月15日


●青竜S(OP)・東京ダート1600m

リッキーマジック(牝、コパノリッキー×テツナゴオ、美浦・加藤征厩舎)
デビュー戦は僅差の勝利で時計も目立たず、2戦目の1勝クラスは単勝万馬券に近い人気薄だったが、初戦とは見違える強さで3馬身半差の楽勝。勝ち時計を比べても(東京ダート1600m戦)、初戦は時計の出やすい稍重で1分39秒3、2戦目は良馬場で1分36秒9だから、大きく跳ね上げている。今度も前2戦と同じコースで、3連勝は目前だ。

ヴァルツァーシャル(牡、マクフィ×バイカターキン、美浦・高木厩舎)
2走前は、リッキーマジックの勝ったレースで3着。前走は、豪快な差し切りを決めて2勝目。稍重とはいえ、3歳1勝クラスで1分35秒7の時計は速い。確実に能力を上げており、リッキーマジックへリベンジを果たしたい。

●1勝クラス・東京芝1800m

エピファニー(牡、エピファネイア×ルールブリタニア、美浦・宮田厩舎)
デビュー前は、NHKマイルC上位人気のインダストリアと並ぶ評判馬だったが、現状差をつけられているのは、脚元の不安もあるからだろう。「春のクラシックには間に合わなかったが、ポテンシャルは優にオープン級。エンジンがかかってからの加速が段違い。ここは通過点」と、現地記者の評価も高い。これまでは脚元を考慮し坂路調教がメインだったが、1週前調教は久々にウッドを解禁。真価発揮の時が来た。鞍上はレーン騎手、

ダノンブリザード(牡、ディープインパクト×コンキエストハーラネイト、栗東・池江厩舎)
牧場育成時から評判が良く、新馬戦も期待に応えて楽勝。エリカ賞もレコードタイム決着のレースで、外から伸びて3着と好内容。それだけに前走のつばき賞で切れ負けしたのは、ディープインパクト産駒だけに残念。ただ先着を許したテンダンス、アルナシームは、重賞でも上位入線している実績馬。自身も1勝クラスに長居するレベルの馬では無く、ここで2勝目を決めたい。

レッドランメルト(牡、ディープインパクト×クイーンズアドヴァイス、美浦・国枝厩舎)
2戦目に勝ち上がり。前走の山藤賞は2着に入線。勝ち馬から離されたが、相手が重賞級の評価もあるローシャムパークでは仕方あるまい。末脚を生かせる東京の中距離戦ならチャンスはある。鞍上は菅原明騎手。

●1勝クラス(牝)・中京ダート1800m

アエリーゾ(牝、ドレフォン×スマイルシャワー、栗東・庄野厩舎)
芝でデビューし3,5,5着。4戦目でダートを使い3着に入線すると、そのままダート戦を主戦場にし、前走の未勝利戦は2着に10馬身の大差をつけ、楽々逃げ切っている。格上げ初戦となるが、牝馬限定戦、そして前走の勝ちっぷりから、いきなり好勝負となりそうだ。鞍上は藤岡佑騎手。

◆新規入厩

フェイト(牡、リアルスティール×サンタフェチーフ、栗東・矢作厩舎)
母は3勝。近親サリオス(朝日杯FS勝ち馬)、サラキア(GⅠ2着2回)、シュネルマイスター(NHKマイルC勝ち馬)。セレクトセール1億7600万円(税込)

オータムクイーン(牝、ハーツクライ×オータムメロディ、栗東・鮫島厩舎)
半姉ピクシープリンセス(エリザベス女王杯3着)、半兄ジョヴァンニ(6勝)、フローリン(4勝)

ライツオブキングス(牡、エピファネイア×マキシマムドパリ、美浦・鹿戸厩舎)
母は重賞2勝、秋華賞3着

エルチェリーナ(牝、ハービンジャー×ファンディーナ、栗東・高野厩舎)
母はフラワーC勝ち馬