専門紙・勝馬の看板TMとして一時代を築き「美浦の地獄耳」という異名が付く程の聞き屋が
築き上げた人脈を駆使し、五感とツボを刺激する自信の一頭をズバッとお届けする。
新たな気持ちで・・・
2017/3/2(木)
どうも!美浦の古川です。
先週は調教師、騎手の引退セレモニーが中山・阪神競馬場で行われ、定年の成島英春調教師は涙の引退式になった。長年美浦に居るので厩舎の厳しい台所事情の話はよく耳にするが、成島厩舎の近年の成績を見ればその辛さは窺い知れる。厩舎は厩務員や調教助手などのスタッフだけではなく、家族の支えがあって成り立っていることは常々の厩舎取材で知っているが、あの引退式の場で奥様への感謝を言える成島師は素晴らしいと思う。
さて去る者も居れば、新しくスタートを切る者も。この3月から厩舎を新規開業する調教師が4人おり、そのうち美浦では青木孝文調教師が船出となる。青木師は35歳と若いが、前出の成島厩舎で2004年に厩務員として始め、その後いつかの厩舎で調教助手もつとめてきたが、2016年度の新規調教師免許試験に合格した。一から始める厩舎経営は大変だろうが、美浦に新しい風を吹かせて競馬界を大いに盛り上げて欲しいと思っている。
そして今週からデビューするジョッキーにも注目。父は横山典弘騎手、兄は横山和生騎手というのが横山武史騎手。そして父は現調教師で、元騎手の武藤善則という武藤雅騎手。さらに父は木幡初広、兄は木幡初也と木幡巧也というジョッキーファミリーの木幡育也騎手。特に木幡育は競馬学校時代でもスポーツ万能でかなりの運動神経の持ち主だという話。兄の木幡巧は昨年デビューして45勝を挙げる活躍をしているだけに、その弟にも大きな期待をしたい。
このように今週は競馬界の新年度。自分としても新たな気持ちで臨みたいと思っているので、改めてよろしく。
プロフィール
古川 幸弘 - Yukihiro Furukawa
昭和41年、競馬専門紙「勝馬」に入社。35年もの間、看板トラックマンとして名を馳せた。かねてから、ラジオ日本競馬実況中継で「オッズが落ちるパドック解説」を幾度となく演出。相馬眼は独創性に溢れており、現役トラックマンの追随を許さない。専門紙を引退した後もブレーンを広げており、美浦トレセンでは地獄耳とさえ謳われる。家族同然の付き合いをしている現役関係者は数知れず、内外ともに認める美浦競馬サークルの顔である。