「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 4月21日 東京11R フローラS(G2)
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本命馬◎アドマイヤベル(2人気) 1着
土曜も日曜もヒット連発!
- 4月20日 福島11R 福島牝馬S(G3)
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本命馬◎コスタボニータ(1人気) 1着
勝ち切る1頭をガッチリ評価!
【チャンピオンズC】なるか世代交代
2016/11/29(火)
★土曜京都11R 京都2歳S(G3)◎本命馬 アダムバローズ 5番人気 10着 パドックからイレコミが目立ち、レースでも折り合わない。前半にマイネルザウパアと競ってしまい、直線バッタリ。全く競馬にならなかった。前走はここまでの気の悪さを見せなかったので、驚くと共にガッカリ。
$お宝馬 ワンダープチュック 8番人気 4着 こちらは後方からジックリ構えて、直線で脚を測るといういかにも武豊騎手らしい乗り方で力は見せた。3着馬と0秒1差なら、ソコソコ応えられたと言えるだろう。自己条件ならアッサリもある。
★日曜東京11R ジャパンカップ(G1)◎本命馬 シュヴァルグラン 6番人気 3着 かなりのスローペースとなったが、いつものレースに徹して脚をタメる。直線は早めに動いたが、これもいつものようにすぐに反応せず。エンジンの掛かりは遅れたが、ラスト100mの伸びは目を見張るもので、ゴール寸前でゴールドアクターを差した。高速馬場ではなかったが、やはり切れを求められるとG1では一歩足らず。惜しかった。またゴール前に坂のあるコースの方が良さそうで、有馬記念でも引き続き有力だろう。
$お宝馬 レインボーライン 8番人気 6着 こちらもスローだが後方待機。直線に賭けて上がり最速も、及ばなかった。来年が楽しみな1頭だ。本来はここより有馬記念で見たかったのだが、さすがに菊花賞→JC→有馬記念は3歳馬にとって厳し過ぎるローテだろう。
【今週のポイント】
チャンピオンズC、今年もなかなかの顔ぶれとなりそうだ。コパノリッキー、ホッコータルマエ、サウンドトゥルーらの旧勢力に対し、アウォーディー、ラニの兄弟、ゴールドドリーム、アポロケンタッキーらの新興勢力が挑む。また去年、世代交代し損ねてしまったノンコノユメも初タイトルへ向けて虎視眈々だ。
過去2回しかサンプルがないので血統傾向云々は難しいのだが、中京のダート1800mは、東京よりも明らかにパワーは必要となる。そして、よほど力がないと前で押し切るのは至難の業で、基本的には中団以降からの差しが優位となる。
水曜更新予定の有力馬診断では、パワーと持続力、そして中京向きの「重い」血統を探して紹介する予定。人気も割れそうでどこからでも入れる混戦だけに、ぜひ参考にして頂きたい。
【次回の狙い馬】
土曜・東京6R 4着 新馬戦。スタートダッシュがつかず後方から、4角ではとてもレースにならないかと思って見ていたが、ゴール前でワープしたかのように4着で入ってきた。
前3頭には大きく離されたのは確かだが、逃げ先行した馬が上位を独占したこと、新馬戦で仕上がり途上だったことを思えば、これはかなりの脚力だ。
中山1200mに距離短縮した方が、ペースアップして差しが活きるだろうし、また直線の坂も味方になるだろう。
日曜・東京8R 7着 個人的に期待していたのだが、息を入れられない展開は休み明けには辛かった。ここを叩いて息ができれば、次走は巻き返し可能。能力の元値の高さは春の時点で証明できており、次走関西圏のダート1400mで狙いたい。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。