「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 4月21日 東京11R フローラS(G2)
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本命馬◎アドマイヤベル(2人気) 1着
土曜も日曜もヒット連発!
- 4月20日 福島11R 福島牝馬S(G3)
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本命馬◎コスタボニータ(1人気) 1着
勝ち切る1頭をガッチリ評価!
【中京記念】夏の桶狭間決戦は難解
2017/7/18(火)
★土曜福島11R 安達太良S ◎本命馬 クラシックメタル 4番人気 2着 騎乗ぶりは完璧、直線では突き離し、完全に勝利態勢。ただハイペースを先に動いた分、格上の勝ち馬の末脚に屈した。これは仕方ないところ。力は出せた。
$お宝馬 キングストーン 7番人気 6着 こちらも直線は2番手から内をすくって伸びかけた。見せ場十分。クラシックメタルよりも前にいた分最後苦しくなったが、こちらもよく走っている。オープン特別なら勝てる力はある。
★日曜函館11R 函館記念(G3)◎本命馬 アングライフェン 3番人気 4着 そつのないレースぶり、直線は馬券圏確定かと思ったが、前にいたヤマカツライデンには差し返され、タマモベストプレイにも並びかけはしたが、交わすまでの勢いがなかった。鞍上によれば、脚が止まったのは前半でハミを噛みどおしで掛かっていたことが響いたようだとのこと。重賞を勝つにはまだ底力不足、あと、想定以上に雨が降り、パワーを問われる馬場になったのも、格下馬(賞金ではなく実績で)にとっては辛かったかもしれない
$お宝馬 ダンツプリウス 10番人気 14着 この馬にはペースが速すぎて、道中なし崩し。それでも最後までシッカリ走れていた。ローカル重賞なら、条件が揃えばまだ面白いところがありそう。
【今週のポイント】
夏のマイルに移行してから過去5年、なんと1,2番人気が1頭も馬券になっていないという、恐ろしいくらい人気馬が潰れてしまう重賞だ。なお、4番人気まで広げても連対なし。3連単が10万円を切ったのは去年だけで、あとの4回はすべて20万超えだ。
今年はブラックムーンやグランシルク、マイネルアウラートなど安定味のある人気馬が揃い、さすがにジンクスが崩れそうな顔ぶれではあるが、人気馬同士ではおそらく決まらないのではないか。
そして前走から距離を短縮してきた馬が勝てないレース、さらに、前走オープン特別からの臨戦が圧倒的に優勢という変わった傾向もある。1頭、あるいは2頭飛び込んできそうな人気薄を、いかに拾うかがポイントとなると思う。
レース傾向に血統傾向と天候を加味して、土曜のトレジャーハンティングで結論をくだしたい。
【次回の狙い馬】
日曜・福島5R 1着 これはちょっと驚異的な走りだった。新馬戦の1800mにしてはかなりのハイペース、しかも逃げた馬と並走して全く息が入らず、両方ともバテるのは時間の問題かと思ったら、振り切ってさらに伸びてちぎった。
競っていたヘッドストリームがバタバタになっていたことを思うと、この強さは重賞級。ハービンジャー産駒で近親にフサイチエアデール、フサイチリシャールの良血だ。
土曜・福島7R 4着 出負けしたが、内を捌いてよく伸びた。もったいない競馬だった。
次走はおそらく新潟1400m。1200mが忙しい感じもあったので、距離延長で見直したい。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。