「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 4月21日 東京11R フローラS(G2)
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本命馬◎アドマイヤベル(2人気) 1着
土曜も日曜もヒット連発!
- 4月20日 福島11R 福島牝馬S(G3)
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本命馬◎コスタボニータ(1人気) 1着
勝ち切る1頭をガッチリ評価!
【アイビスSD】灼熱の馬場に一陣の風
2017/7/25(火)
★土曜函館11R 函館日刊スポーツ杯◎本命馬 サザンライツ 9番人気 14着 結果論だが、外枠が仇になってしまった感じ。ずっと掛かり通しで鞍上と喧嘩しながら、しかも終始大外を回らされてガス欠状態。おまけにやや太かった。今回がいわゆるガス抜きということで、ここを叩いての札幌勝負だったか・・・。見抜けず残念。
$お宝馬 ナインテイルズ 8番人気 4着 こちらは対照的に、外枠から上手く内に潜り込んで脚をタメることができた。直線で外目へ持ち出し、よく伸びて勝ち馬と0秒1差。力は出している。
★日曜中京11R 中京記念(G3)◎本命馬 ダノンリバティ 3番人気 5着 馬場を必要以上に意識し過ぎて、大外ブン回しのロスが大きかった。ブラックムーンのように内へ入ってくれば、最後の伸びからいって馬券圏はあったかもしれない。もったいないレースだった。 次走はおそらく関屋記念、さらに直線が延びる外回りで、もう少し出していってくれれば面白い。
$お宝馬 ピークトラム 9番人気 15着 マイネルアウラートと全く同じような競馬をしてしまった。緩みない流れを先行し、なし崩しに脚を使わされた感。脚をタメなくても自分のリズムで行ければしぶとい勝ち馬と、どこかでタメないとダメなこの馬との差が出てしまったようだ。それ以前に、去年に比べると能力も加齢で落ちてしまっているのかもしれない。
【今週のポイント】
今年もアイビスサマーダッシュで開幕する夏の新潟開催。去年2着のネロが出てきたが、これは半年ぶりをどうみるか。一昨年2着のシンボリディスコは、この10年で1回しか馬券になっていない7歳以上。共に実績を信頼するのはためらわれる。加えて3歳以降の重賞勝ち馬が1頭しかいないという顔ぶれで、混戦模様だ。
「牝馬有利」という歴然とした傾向には逆らえないと個人的には思うが、あとは直線競馬だけに、やはり枠順がポイントとなるだろう。極端な内枠でなければ、近年はヒモなら好走できているが、ただ連軸となると、やはり7枠8枠に越したことはない。
そして血統的には、直線競馬ではおなじみとなったことだが、言わずと知れたダート兼用血統が好走する。
幸い、北陸路の雨は週後半には上がって、当日は夏空になりそうな模様。当方もラジオ日本の中継で、毎週土曜が恒例の新潟出張となる。土曜9Rに組まれている直線競馬ひと鞍をジックリ見定めてから、土曜夜更新のトレジャーハンティングで煮詰めることにする。
【次回の狙い馬】
日曜・中京9R 4着 絶好のポジションで前を見る競馬。しかし早めに前を掴まえに動いたのが仇になってしまい、最後は伸びが止まってしまった。大きく期待していただけに、個人的にとても残念な結果になってしまったが、2走ボケも少しあったかもしれないという気もしている。
使える脚がそう長くないことも分かったので、次走小倉2000mなら巻き返し。
日曜・函館7R 4着 出負けしたが、内を捌いてよく伸びた。もったいない競馬だった。
今回は昇級戦だった。果敢に先行し、外から直線は勝ちに行く競馬。上2頭が強く、さすがに最後は苦しくなってしまったが、4着に踏ん張ったのは上出来の内容。 これならクラス慣れする次走は、さらに良くなりそう。キャリアが浅く、反動も気にしなくていいだろう。札幌ダート1700mでも引き続き警戒。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。