水上学の血統トレジャーハンティング

土曜札幌11R 札幌2歳S(G3)(芝1800m)

◎本命馬
⑩クリノクーニング
牡2、栗東・須貝厩舎、北村友騎手

かつてはクラシック戦線への登竜門と言われたレースも、近年はここから出世する馬が激減している。ただ今年はここ数年の中では粒が揃った顔ぶれとみており、熱戦が期待できそうだ。

開催が繰り上がった2012年以降で見ると、圧倒的に前走新馬勝ちの馬が優勢。3着以内15頭のうち10頭を占めている。去年こそ1500mのクローバー賞組がワンツーしたが、これはレアケースと見て良い。また2011年までは全くマイナス要因ではなかった未勝利戦勝ち馬が、2012年から一転して苦戦していることを思えば、1ヶ月の施行時期繰り上げはローテの面でかなり影響していることは間違いない。今年は未勝利勝ち馬にも逸材が多いようだが、敢えて相手に回したい。さらに牝馬も苦戦している。

血統傾向はほとんど見えない難儀なレースであるが、パワー血統優勢には間違いない。サンデー系ならネオユニヴァースやハーツクライ、ステイゴールド産駒。あるいは父ノーザンダンサー系。

本命を新馬戦勝ちから選べば、やはりオルフェーヴル×パラダイスクリークと洋芝適性が高い配合で、かつ小回り適性も高い⑩クリノクーニングとなる。レコード勝ちで付加価値のついた人気になってしまうのが残念だが、このレースを毎年照準にしてくる須貝厩舎というのもポイントだ。

$お宝馬
⑥コスモインハート

こちらも新馬戦勝ち馬。ハーツクライ産駒で札幌適性はもともと高いし、母の父はサドラーズウェルズ系のバラシアでパワー十分。さらにデインヒルやミルリーフもかかっており、地味ながら将来性のある血統背景だ。新馬戦のマイルでの好時計が取りざたされるが、表面上の数字自体に意味はあまりなく、レースぶりを評価したい。

相手上位は⑭ファストアプローチ、このレースと相性の良い種牡馬ネオユニヴァース産駒の⑤ロジャージーニアス。押さえはゴールドシップの近親①シスターフラッグ④カレンシリエージョ⑪ロックディスタウン