「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 2月25日 中山11R 中山記念(G2)
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お宝馬☆ドーブネ(10人気) 2着
条件好転の大穴を見抜いた!
- 2月11日 東京11R 共同通信杯(G3)
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お宝馬☆ジャスティンミラノ(4人気) 1着
2週連続で勝ち馬を指名!
【オールカマー】順調度か実績か
2017/9/20(水)
★土曜中山11R レインボーS◎本命馬 ゲッカコウ 5番人気 1着 ハナを主張して他馬を控えさせ、そのあとはペースを落として5Fから12秒4→11秒8→11秒3→11秒3と後続に脚を使わせるペースアップ。ラストも11秒6でまとめて粘り切った。もともとしぶとい馬だが、丹内騎手の絶妙の手綱が光った。
$お宝馬 ウインオリアート 10番人気 4着 単勝70倍。逃げたゲッカコウの2番手をついて回り、最後まで粘る。2着馬とはクビ・アタマ差、本当に頑張った。中山なら今後も注目。寒い時期がベターで、冬場は特に狙いたい。
★日曜中山11R ラジオ日本賞◎本命馬 センチュリオン 2番人気 1着 中山でのレース、得意の道悪で完璧にお膳立てが揃っていた。いつもより位置取りは後ろになったが、4角手前からのスパート、カゼノコの猛追を凌ぎきった。だが個人的にはヒモが抜けたので、あまり威張れた予想ではなかった。
$お宝馬 トラキチシャチョウ 11番人気 12着 追い込みが1,2着に届いているように、馬場は問題なかった。過去には中山もクリアしており、輸送も問題ないはず、ただ反応がまるでなかったことを思うと、コンディション面が今イチだったかもしれない。
★日曜阪神11R ローズS◎$本命馬&お宝馬 カワキタエンカ 6人気 2着 これは負けてなお強し。他の先行馬が壊滅する中、ただ1頭粘り込んだ。鞍上横山典騎手の逃げ方が巧かったのは確かだが、本番では同型アエロリットに騎乗することになる。秋華賞ではどのパートナーになるか、またアエロリットとの兼ね合いが難しいところだ。
★月曜中山11R セントライト記念(G2)◎本命馬 クリンチャー 4番人気 9着 展望ではむしろ本番よりこちらを狙っているのではと書いたが、プラス18キロはさすがに太かった。スタートから出ムチを入れて無理にハナを奪いに行ったあたり、今回は試走で絞るためのレースだったか。見通しが甘かった。やはり権利を取ることが大命題だったミッキースワローを上位に取るべきだったと反省。
$お宝馬 インペリアルフィズ 11番人気 13着 終始後方で見せ場なし。全く走っておらず、論評のしようがない。こんな馬ではないはずだ。
【今週のポイント】
神戸新聞杯は捕え所がないレースに見え、今週末はオールカマーをメインにしたい。
今年はメンバーレベルが揃った。ただ、長期休養明けのビッグネームが多く、全能力を出し切れるコンディションにあるかどうか。八分で勝てるほどの抜けた馬もおらず、混戦模様であることは間違いない。
夏場順調に使ってきた、格でやや見劣る馬でも、ここなら通用する可能性がある。加えて、外回りとはいえ小回りの中山2200m、血統的な特徴が出やすいコースだ。さらに場を問わず、この距離のリピーターが好走し易い傾向がある。そして大事なのは野芝であってもパワーと器用さ。看板を過大評価せずに中心馬を定めたい。
【次回の狙い馬】
月曜・阪神12R 4着 今回は休み明け。スタートから積極的に先行し、テンが厳しくなった割には踏ん張って、直線では一度は先頭に並びかけようとした。最後の失速は久々の分。京都も走る馬で、次走こそは確実に勝ち負けだ。
日曜・中山9R 10着 先行したが、肝腎のところで下がって前が詰まり、気がつけばどうにもならない場所に。強引に外へワープして、ラスト50mは凄い勢い、10着といえど勝ち馬から0秒3差。完全に乗り手のミスだった。東京でも走れる馬で、次走限定戦条件でアッサリまである。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。