2016年の阪神JSでJRA史上初の同一重賞7年連連対記録などJUMPレースの顔として活躍する高田潤騎手。 そして、ファンサービスの積極性は競馬界一とも噂される熱き男の生の声をお届けします!
急遽の乗り替わりで勝利!!
2019/4/26(金)
先週ようやく勝利の高田潤です…(>_<)
先週は土曜日に一番人気の馬で負けてしまい(2着)、悔しい思いをしていたところ、、
この日の第1レースで落馬負傷した金子光希が翌日のレースで騎乗する予定だったナリノレーヴドールという馬の騎乗依頼をいただきました。
関東馬ということもあり、当然乗ったこともない馬だったんですが、ナリノレーヴドールと同じレースに騎乗したことがあり記憶に残っていたので、依頼を承諾しました。
翌日、ここまで良い成績を残していたナリノレーヴドールは一番人気に支持され、
レースでも安定した走りで、しっかりと人気に応えてくれ、勝利を収めることができました!!
騎乗したかったであろう光希の気持ちを考えると複雑な心境ではありますが、この世界にいると、こういうことは良く起こり得ることだし、僕も依頼を受けた限りはしっかりと自分の仕事を全うしなければなりません。
馬や騎手にとってもレースは今回だけじゃないし、この先もまだまだ続いていきますので、僕はとにかく無事に、且ついい走りを心がけて騎乗しました。
幸い軽傷で済んだ光希も、自分が毎日調教してきた愛馬の為に、この日も競馬場に残って、ナリノレーヴドールのレースを見届けてくれていました。
そしてレースが終わって引き上げてくると、光希は頑張った愛馬を笑顔で出迎えてくれました。
ジョッキーの中には、感情をあからさまに表に出すタイプや、内に秘めるタイプ、考え方や競馬に対する意識もみんなそれぞれ違うと思うんですが、
どんなタイプであれ、僕はジョッキーである以上、やっぱり馬を愛していなければいけないと思っています。
今回の光希は、自分がレースに騎乗できないにもかかわらず次の日も競馬場に残り、
自分の悔しさを決して表に出さず、頑張った愛馬や関係者を労い感謝する姿勢は、必ずまた自分に返ってくると思っています!!
僕は今回たまたま良いタイミングで騎乗することができましたが、逆に自分が光希の立場になる場合もあると思いますので、こういう姿勢や考え方は見習っていきたいですね。
皆さんも、これからまたナリノレーヴドールと金子光希のコンビを応援していただければと思います!!
プロフィール
高田 潤 - Jun Takada
1980年11月3日生まれ、大阪府出身。
1999年に松田博資厩舎所属から騎手デビュー。デビュー当初から、平地・障害の垣根を越えた活躍を続けると、2006年にはドリームパスポートで神戸新聞杯を制覇。これが平地重賞初勝利となった。
一方、2008年にはキングジョイとのコンビで中山大障害を制し、キャリア初のJG1勝ち。2013年には待望の障害リーディングに輝いた。
また、2009年には師匠である松田博資師の元を離れ、フリーに転向。2012年にも生涯の伴侶を得るなど、公私ともに充実期を迎え、障害競走の次代を担う存在として更なる活躍が期待される。