2016年の阪神JSでJRA史上初の同一重賞7年連連対記録などJUMPレースの顔として活躍する高田潤騎手。 そして、ファンサービスの積極性は競馬界一とも噂される熱き男の生の声をお届けします!
20年ぶりにレコードタイム更新
2022/5/13(金)
高田潤です!!
先週は開幕週の新潟競馬のジャンプOP戦で20年ぶりにレコードタイムが記録されました!!
確かに勝った馬は強かったですが、
20年もの間 破られなかったレコードタイムの更新ですよ??
その日の未勝利戦でもレコードに0.7秒差の猛タイムが出ました。
なぜこんなに早いタイムが出るのか…
早いタイムで走った馬が強いのはもちろんなんですが、強いだけではなかなかレコードは出ません。
僕もレースの前日に芝コースを歩きましたが、明らかに芝が短く、超高速馬場になっていました…
同じ芝コースでも、各競馬場ごとに芝生や地盤の特性があります。
例えば、中山や福島は地盤が柔らかくて水捌けが悪いです。
ですので、一度雨が降ると一気に馬場が悪く(緩く)なります。
それに引き換え新潟は真逆で地盤が硬いです。。
人それぞれ意見はあると思いますが、僕がレースで乗っている感触的には、地盤が緩い馬場は芝丈を短めに、逆に地盤が硬い馬場は芝丈を長めにして欲しいなと思います。
前開催の福島競馬の開幕週では芝丈が長く、その長く伸びた芝が横に寝ていた為、雨が降っていないのに非常に滑りやすい馬場でした。
多数のそういったジョッキーの声もあり、2週目からは芝刈りをして芝を短くしてもらいました。
今回の新潟は、その真逆で芝が短すぎてカチカチの馬場でした。。
長い芝生は刈れますが、短い芝生は伸ばせません…
今年の新潟は雪が積もっている時期が長く、なかなか芝が育たなかったみたいです…(;ω;)
仕方ないことではありますが、地盤の硬い馬場で芝丈が短いと高速馬場になってしまいます…
僕的には、こういった馬場よりも、何レースか消化して芝が少し掘れてきたくらいの方が乗りやすいし、そっちの方が人馬共に安全かなと思います。。
中京でもレコードタイムが連発して出ていましたが、中京は僕自身乗っていないので正直理由はわかりません…(・_・;
もしかしたら今回の新潟に近い馬場だったのかもしれませんね…
芝生も生き物ですので、その時々の天候や気候で大きく状態が変化します。それに合わせて管理していかないといけないので、非常に大変かとは思いますが、騎乗で感じたジョッキーサイドの意見もしっかりと伝えながら、馬場造園課の職員さんと密に連携をとって、より良い環境、馬場コンディションでレースが出来ればと思います。
プロフィール
高田 潤 - Jun Takada
1980年11月3日生まれ、大阪府出身。
1999年に松田博資厩舎所属から騎手デビュー。デビュー当初から、平地・障害の垣根を越えた活躍を続けると、2006年にはドリームパスポートで神戸新聞杯を制覇。これが平地重賞初勝利となった。
一方、2008年にはキングジョイとのコンビで中山大障害を制し、キャリア初のJG1勝ち。2013年には待望の障害リーディングに輝いた。
また、2009年には師匠である松田博資師の元を離れ、フリーに転向。2012年にも生涯の伴侶を得るなど、公私ともに充実期を迎え、障害競走の次代を担う存在として更なる活躍が期待される。