無敗馬、コントレイルが出てくる。これがいつもの開催なら、あの狭い中京のスタンド前の広場に大勢のファンがひと目観ようと集まったことだろうにと想像してしまう。なかなか観る機会のないスーパーホースである。

強い馬と言うのは多少のことがあっても動じなく、ちゃんと結果を出してしまう馬でもある。そして稽古でもそんなに速くは感じないのに時計が出ている、そんなすべてにおいて何もかもが破格な馬なのである。

この夏を越してどれだけの数字で出てくるのかが、まず楽しみである。470キロ台は当然かと思われる。

水曜夜のグリーンチャンネルの調教映像を録画して、しっかりと観たいと思う。ダービー3着馬、ヴェルトライゼンデもどれだけ成長しているのか。これも追い切り風景を確認したいものだ。

春に間に合わなかった馬もいる。しかし余程の雨が降って極悪馬場にならないかぎり、コントレイルの勝利は間違いないと思える。10月25日の菊花賞が待ち遠しい。


【ローズステークスの回顧】

20年9/20(日)2回中京4日目11R 第38回 ローズステークス(G2、芝2000m)
  • リアアメリア
  • (牝3、栗東・中内田厩舎)
  • 父:ディープインパクト
  • 母:リアアントニア
  • 母父:Rockport Harbor

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オークス出走組が6頭。その中で最先着のリアアメリアが1番人気の支持は当然と。ところが蓋を開けるとドングリの背比べの人気。1番人気は小倉で2勝目を挙げた4戦目のフアナ。ルメール騎乗も人気の要因なのだろうが、意外な支持ぶりと感じた。リアアメリアは3番人気。

だが競馬っぷりは前がかり気味の競馬で直線では独走気味で、2馬身差ではあったがもっと差があると感じる程だった。強いリアアメリアが戻ってきた、と言っても過言ではない勝利であった。無敗の女王、デアリングタクトが待つ秋華賞へいい形で臨めることとなった。

レースを振り返ってみたい。スタートでチャイカが大きく躓く。外のデゼルもあまり良くなかった。リアアメリアは今までにないほどのスタートを切った。

外からすっとエレナアヴァンティが前へ出てくる。1200で2勝の馬、ダッシュがいい。リアアメリアが2番手で最初のカーブを廻っていく。今までこんな位置で競馬をしたのを観たことがない。3番手アブレイズ。

オーマイダーリンがスタートして直ぐに内ラチへと寄っていったのは見えた。画面には1000通過が1.00.9と出た。ゆったりの流れだ。向こう正面ではフアナが内を順位を上げる。3角を廻るがデゼルが後ろから3頭目、ちょっと位置が悪いと感じる。クラヴァシュドール、リリーピュアハートの位置を確認する。

4角を2番手で廻ったリアアメリア。早くもあと400で先頭に立って、早々にステッキを2発入れ、あとは手綱で押してのゴール。道中、フアナの隣にいたムジカが直線で鋭く脚を伸ばして、インから先に延びたオーマイダーリンを抜いて2着。デゼルもやっと脚を伸ばしたが4着まで。クラヴァシュドール5着、リリーピュアハート6着の秋緒戦となった。

ここから本番でどこまで変われるかだろう。やはり2着のムジカ、父エピファネイアに母がディープインパクト産駒で偉大な血が流れている。ますます本番が楽しみである。