ついに先週から観客を入れての競馬開催が始まった。少ない人数だが、パドックに観覧席にその姿があると何となく落ち着く。早く、自分も馬の匂いが嗅ぎたい。現場で生の声が聞きたい。近い将来にそれが実現されることを切に願っている。

さて今週、来週と無敗の2冠馬が登場と最高に盛り上がる時が来た。危なさのないのはコントレイルで、牝馬のデアリングタクトはそこまでの安定的な競馬っぷりではないが、終わってみれば強いと思える過去の戦いぶりである。ひと夏越して、どれだけの体で出てくるのだろうか。いつもパドックで落ち着いている馬ではなかったか。あまり動じない性格と思える。

春、桜花賞では力を発揮できなかったリアアメリアマルターズディオサは、いい感じでトライアルを勝った。それも馬体を成長させての秋緒戦である。オークス2、3着のウイン勢。ここへ直行のウインマリリンと紫苑Sは発馬でミスのウインマイティー。他にも伏兵陣多く混戦模様だ。


【毎日王冠の回顧】

20年10/11(日)4回東京2日目11R 第71回 毎日王冠(G2、芝1800m)
  • サリオス
  • (牡3、美浦・堀厩舎)
  • 父:ハーツクライ
  • 母:サロミナ
  • 母父:Lomitas

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台風14号からの大雨で土曜は終日、不良馬場の芝コース。進路が大幅に下がってくれて日曜は重馬場からのスタート。ひとつ前の芝レースから稍重馬場に替わった。

内目で勝負が行われるコンディションと予測以上に乾いた毎日王冠。渋ければダイワギャグニーの渋とさが生きると思われたが、サリオスは馬場をも味方にする。まずはスタート、好発と思えるぐらいの出、すぐに思う位置につけられた。前にダイワギャグニーがいる4番手。

トーラスジェミニーが逃げて、コントラチェックが2番手。ダイワギャグニーでも前からは相当なる後ろの3番手、サンレイポケットがサリオスの後ろの5番手。サトノインプレッサは上にアオル様なスタートで、すぐに2馬身ぐらいの差がついていた。ブービーの位置で競馬と、この流れでは勝負あったのスタートでのハンデとなった。前半の1000mを58.0。稍重ではあるが、この馬場コンディションの中ではかなり速めと言えよう。

トーラスジェミニーと2番手コントラチェックの差がだいぶ詰まってきた4角手前。後続もかなり差を詰めてカーブを廻る。ダイワギャグニーも後ろのサリオスも、みるみる差を詰める。

あと400の少し前で、ダイワギャグニーの内田騎手はオーロラビジョンをチラッチラッと3度ばかり観た。サリオスとの差を確認したのだろう。だが、すでにその時にはサリオスは内田騎手の右肩の少し後ろに迫っていた。早めのスパートでセーフティリードをと、内田騎手の思惑。だがルメールはすでにその前にサリオスにゴーサイン。

あと300を通過したあたりで今度は内田騎手、右後ろを振り向く。そこから仕掛け、離していくつもりだったか。

あと200で前を行く2頭と追う2頭が一瞬だけ並ぶ。しかし伸びて行くのはサリオス、ルメールはステッキを計3発入れた。ダイワギャグニーの脚が完全に止まったかに見えた。結果、3馬身差の圧勝。この後はマイルCSか香港国際競走。一方の雄も動きだした!