台風16号の進路、スピードが気になる週末である。どうにか無事に通過して行っていることを願う。雨をどれだけ残していっているのか。

先週の中山の芝を観ていると内から内のいつもどおり。だが雨で馬場の悪化が残ればまったく違う馬場になる。晴れていれば内の先行馬有利。渋れば差し馬の出番となる。

流れを決めるのはモズスーパーフレア。昨年も一昨年も先頭は譲らない。4コーナーを単独でいちばん先に入ってきている。2年ともに前半3Fは32.8。4Fも44秒台の前半で入っている。この馬は貯め逃げではなく絡まれずに行けるか。

2年前は勝ち馬だけに差されたが単騎逃げ。去年は2頭で雁行に近く直線半ばで脚が止まった。この馬が先頭は決まった様なもの。その流れに乗ずるのがレシステンシア。後ろからのダノンスマッシュとピクシーナイトの動きを封ぜれるか。

最大の穴馬はジャンダルム。前走は発馬の分だけ。ビリーヴの血がこのG1で目覚めるか。

【神戸新聞杯の回顧】

21年9月26日(日)中京11R 神戸新聞杯(G2、芝2200m)
  • ステラヴェローチェ
  • (牡3、栗東・須貝尚厩舎)
  • 父:バゴ
  • 母:オーマイベイビー
  • 母父:ディープインパクト
夜半に雨の音、朝起きたらしっかりと降っていた。中京競馬場は朝からずーっと雨が止まない。どころかむしろ降り続ける。芝で行われるひとつ前の9Rを終えてついに不良馬場となった。

それでも直線で馬場のいい外を廻っての決着となるのだろう、最後は地力勝負だろうと思っていた。シャフリヤールの勝利、好発進を疑いもしなかった。道悪はどの馬も一緒だと。

しかし、競馬は水もの、やってみないと判らないもの。こんな結末になるとは思わず。ディープインパクトの血、それはシャフリヤールもレッドジェネシスにも脈々と流れており、勝ったステラヴェローチェにも母の父として受け継がれている。だから道悪を敗因には出来ないかも知れない。

現に直線で通ってきた進路は2着のレッドジェネシスは内めを突く。逃げたテイエムタツマキのすぐ外、馬場の2分め。勝ったステラヴェローチェは後400ではシャフリヤールのすぐ内で横に並んだ内から7頭目だった。

しかし前にイクスプロージョン、モンテディオが並び進路がない。そこですかさず内に切り替えモンテディオの内から前を狙う。先に出ていたレッドジェネシスの外へと並んだのが後100の赤い棒の少し手前。その時にはもうシャフリヤールは前に届かない脚色。むしろ外から迫るキングストンボーイの勢いの方が良さげに見えるぐらい。

結果、ステラヴェローチェとレッドジェネシスは半馬身の差。そこから3馬身離れた3着にモンテディオ、この夏に1勝クラスを勝ったばかりの馬である。そしてシャフリヤールにキングストンボーイと続く訳であるがワンダフルタウンは8着と大きく敗退。ダービー出走組で掲示板に乗らなかったのはこの馬だけ。この馬にも母父にディープインパクトの血が入ってはいたが。

いつもなら外へ出せばキッチリ伸びていた中京競馬場の芝。この日は様相がまったく違ってもいた。1、2着馬の迫力だけが目立った菊トライアル戦。本番はどうなるのだろう。