競馬には予測のつかない結果が多い。先週の阪神、京都大賞典でのマカヒキの勝利にも度肝を抜かれた。ダービー馬でありながらもその後に長い間の現役生活。善戦はするけれどものイメージだった。それが5年ぶりの勝利。ゴール前のあの伸びは久々に見たマカヒキだった。馬は勝手にイメージを決めつけてはいけない。

ソダシもブチコの仔だからと思っていたが芝でGⅠ、2勝。この夏には札幌記念をも制した。今回は二度のG1勝ちの舞台である。札幌記念勝ちと言えばアンドヴァラナウトの祖母、エアグルーヴは二度の札幌記念勝ちを収めた名牝である。

そのエアグルーヴが第1回の秋華賞で何と10着敗退。生涯で電光掲示板を外したのがこの1戦だけ。その屈辱を晴らすべきが孫のアンドヴァラナウトの仕事ある。ソダシと対戦したことがないのがいい。距離2000でオークス組の出番も。ユーバーレーベンでありアカイトリノムスメだ。いずれにしろ混戦模様の秋華賞だ。

【毎日王冠の回顧】

21年10月10日(日)東京11R 毎日王冠(G2、芝1800m) ゲートが開いてカデナと隣りのダノンキングリーもあまりいいスタートが切れなかった。シュネルマイスターもそう良くはなかった。ダイワギャグニーがスッと前に出る。カイザーミノル、外からトーラスジェミニ。ポタジェにケイデンスコールと前の5頭がひと塊りで1Fを過ぎる。

今度はダイワギャグニーを交わしてトーラスジェミニが先頭となる。隊列はかなり縦長となって2Fを過ぎた。ダノンキングリーは後ろから2頭め。その前がシュネルマイスター。そのまま3Fを通過して行く時にダノンキングリーがスルスルッと前に上がって行き、ケイデンスコールとヴァンドギャルドが並ぶ前に入る。

そこで先頭から5頭め。隊列の丁度半分ぐらいで、まだレースの半分に行っていない時間帯だった。その動きがあっただけで他はほぼ動きがないままに4コーナーへ近づく。

カーブを廻って直線へ入る時にダノンキングリーがさらに前へと動いて出た。後続も当然に前との差を詰めて直線へ入ってきた。ちょっと押し気味にダノンキングリーが後400を通過。内ではポタジェがダイワギャグニーを交わそうとしている。そのダイワギャグニーがステッキを入れ何とか先頭をキープして後200を通過。ステッキに反応したダノンキングリーが前へと出てきた。

後ろでは外へと出してきたシュネルマイスターがヴェロックスを抜き、さらに前へと迫って行く。セーフティリードと思えたダノンキングリーとの差がどんどんと少なくなっていく。ルメールの左ステッキに呼応したシュネルマイスターがさらに脚を伸ばして行く。ゴールへ入った時はほぼ同じタイミングも勢いでは外のシュネルマイスター。結果、頭差も出ていた。

安田記念時の完成度でダノンキングリーに敵わなかったシュネルマイスター。レースを造っていったダノンキングリーを地力だけで封じ込めてしまうシュネルマイスター。まだキャリア6戦である。これからますます強くなって行く馬であろう。