菊花賞が阪神で行われたのが第40回であるから、41年前。その時に勝ったのが内藤繁厩舎のハシハーミットで河内騎手だった。もう現役のトラックマンだったが、あまり映像が浮かんでこない。随分と沢山の菊花賞を観てきたものだ。

昔は必ずダービー馬は出たものだし、上位馬も秋の1冠を獲りにきたものだった。今は距離を嫌って天皇賞へと流れる馬が居る。

ま、今年はダービー3着馬のステラヴェローチェが出てくる。トライアルの神戸新聞杯を勝って意気揚々と出てきた。

東のトライアルのセントライト記念組からはアサマノイタズラが直線で混雑する内を尻目に外から一気の脚を使っての2勝目をあげた。そのインでまったく脚を伸ばせなかったタイトルホルダー。ほんの隙間でも開けば突き抜けただろうが最後まで開かずの扉だった。その雪辱を果たすのが今回の最大のテーマだ。

1議席を争う2勝クラスの5頭で注目がテーオーロイヤル。前走が実にいい競馬で穴馬だ。

【秋華賞の回顧】

21年10月17日(日)京都11R 秋華賞(G1、芝2000m)
  • アカイトリノムスメ
  • (牝3、美浦・国枝厩舎)
  • 父:ディープインパクト
  • 母:アパパネ
  • 母父:キングカメハメハ
ソダシが負けた。それも簡単に。

前を行くエイシンヒテンを捕らえるどころか自身が伸びない直線。ソダシだけが伸びていなかった。いやユーバーレーベンもか。ただユーバーレーベンの場合は後ろに居たのもあるし、果たして状態面が良かったのかも判らない。

だからソダシの負けは距離なんだと思って日曜は寝た。オークスで道中のプレッシャーも半端ないものだったし、加えて2400は長かったのだろうと。札幌記念の勝ちは強かった。

が、小廻りコースの札幌競馬と中央の阪神競馬の2000が同じ訳がないと。1周で1641Mの札幌競馬場と阪神競馬場の1689Mで1周では違って当たり前。クルクルと廻るローカル競馬とメインの場は違うんだと言い聞かせて寝ついた。

翌日、PVを見直す。スタートで少し右にヨレ気味に出たソダシ。でも、横の馬に当たった感じもない。2番手の前半もリキんでいた訳でもない。3コーナーを廻って後600を過ぎた4コーナー手前で、前を行くエイシンヒテンに馬体を並ばせに行ったのも常套手段だろう。

だがそこから追いつくこともなく、むしろ後300を過ぎて後ろの馬に呑み込まれそうソダシ。後200では何度見ても真っ白な馬体が馬群の中に消えようとする映像ばかりだ。

顔見知りの著名馬を担当していた元厩務員に聞く。《ゲートで歯とかぶつけることってあるの?》《それって影響するの?》と。ただ帰ってきた言葉は《判らない・・》だけだった。

アカイトリノムスメ、アンドヴァナライト、そして怒涛の寄せのファインルージュ。ゴール前は能力を出し切った馬達の接戦だった。父も母もその母も全て金子真人ブランドの勝利。偉大な仕事である。それは認めるし凄いことだろう。

イーブンペースで先行したエイシンヒテンが4着に粘っていた流れでソダシだけが失速してしまう。これが競馬の摩訶不思議な処である。この結末をズバっと予測していた人が居る。まだまだ精進しなければと反省だ。