ぐっと暖かくなりそうな週間予報だ。開幕週の中京競馬場の芝も非常にいい状態なのかと推測する。当然に先行有利な流れになるのかと思っている。

ジャックドールが素晴らしい勢いで勝ち進んでいる。昨年のプリンシバルSを使った時の鞍上はまだまだ体が緩いがいい馬になりそうだと述べていたが、昨夏の9月から今年の緒戦の前走まで4連勝だ。2番手でもレースは出来る馬だろうが、やはりマイペースで行けた方がいいのは確か。

ショウナンバルディが暮れの中日新聞杯を逃げ切っている。鞍上の岩田康Jがどう乗るのか。

GⅠ馬のレイパパレ。宝塚記念以降は連に絡めていない。前走の香港カップはやや厳しい内容となった模様だが地力が違う。この馬も前々でレースを進める馬。また昨年の勝ち馬、ギベオンも逃げ切りだった。と、4頭も先行タイプが揃ったが、それでもジャックドールは魅力。善戦マンのサンレイポケットの出番があるのかどうかだ。

【弥生賞の回顧】

22年3月6日(日)中山11R 弥生賞(G2、芝2000m)
  • アスクビクターモア
  • (牡3、美浦・田村厩舎)
  • 父:ディープインパクト
  • 母:カルティカ
  • 母父:Rainbow Quest
  • 通算成績:5戦3勝


弥生賞に《ディープインパクト記念》の副題がついたのが2020年。その年も産駒のサトノフラッグが勝って5年連続の勝者となった。残念ながら昨年はディープインパクトの子供は1頭も出走しなかった。今年はたった1頭ながらアスクビクターモアが出走して勝利。何とこの10年で7頭が勝ち名乗りをあげているディープインパクト産駒。偉大な父の血を受け継ぐ馬も来年の産駒を最後に出てこない。

そしてそのディープインパクトを国内で随一、負かしたのがハーツクライ。この2頭の子供達の戦いもそうそう観られなくなるのかも知れない。

2歳王者のドウデュースが今年の初陣をここと決めて出てきた。前走が絞ったにしろプラス8キロと少し余裕を持たせた仕上がりのドウデュース。廻りを観たりとゆっくりとリラックスした周回のパドック。注目はどんな競馬をするのかだった。結果はアスクビクターモアにクビ差届かずの2着だった。それもこれも4コーナーに入るまでの動きが全てだった。

向こう正面で動いたロジハービンが前へと出て来たが、後800過ぎにジャスティロックを絞ってしまい、その少し後の4コーナーに入る手前でさらに内へと入った様だ。そこまで絶好の位置に居たドウデュースの武豊Jが右手綱を絞って内へと進路をとらざるを得ずで前との間合いが開いた。位置が悪くなったドウデュースが直線で外のボーンディスウェイとの狭い間をこじ開ける様に前へと出てきたが、相手は前で十分に脚を貯めていたアスクビクターモア。クビ差まで迫った処がゴールだった。

残念ながら制裁が科せられなかったし、我々が見れるPVではそこまで詳しくは見られない。乗っている者でないと判らない微妙なポイントなのだろうと思う。武豊Jのコメントが物語っている。悔しい敗戦ではあるが内容的には悪くなかったトライアル戦だろう。本番はもっと強い相手が出てくる筈。戦いは始まった。