天皇賞も165回を迎える。年に二度の天皇賞で秋が2000mの距離に短縮されたのが1984年。春だけが3200mの距離で《古馬最高の栄誉》を守っている。時代は距離短縮の方向だが天皇賞だけは長い距離で菊花賞から繋がる伝統のレースと認識してる。

今年もタイトルホルダーが居る。有馬記念で古馬との闘いを経験し今年の初陣、日経賞で横山和Jとのコンビで幸先のいい勝利。それを迎え撃つのが昨春、ワールドプレミアの2着馬ディープボンド。凱旋門賞は大敗したが帰国初戦の有馬記念で2着、今回の前哨戦の阪神大賞典をキッチリと勝利とやはり国内では違う。この新旧の対決こそが天皇賞での醍醐味だ。

そこへ昨秋から4連勝と一歩一歩あがってきたテーオーロイヤル。前走が重賞初チャレンジのダイヤモンドSの堂々たる勝利。好位からの戦法はまだまだやれそう。この馬がどこまで食らいつくかを見てみたい。春の天皇賞はこの馬で勝負!

【マイラーズCの回顧】

22年4月24日(日)阪神11R マイラーズC(G2、芝外1600m)
  • ソウルラッシュ
  • (牡4、栗東・池江寿厩舎)
  • 父:ルーラーシップ
  • 母:エターナルブーケ
  • 母父:マンハッタンカフェ
  • 通算成績:10戦5勝


フロントの大きなTVの前に辿り着いたのが関西メインのほんの数分前。東京駅で待ち合わせてレンタカーで北関東の海沿いのホテルへ。関東圏に住む兄姉達とカミさんとでの癒し旅行。それまでの当日の流れを知らないだけに馬場状態も掴めていない。

ベステンダンクがホウオウアマゾンの内から思い切った逃げ、1000m通過の57.5秒はやや早い。だが誰にも絡まれないで4角を廻っただけに直線の坂を上ってもまだリードを保つ。もしかしてそのまま逃げ切りかと、思った後100から馬場の真ん中を伸びたホウオウアマゾン、ファルコニアがベステンダンクを捕まえる勢いだ。

さらにその外をソウルラッシュが凄い伸びを見せている。ベステンダンクは内ラチ沿い。馬場の真ん中をホウオウアマゾンとファルコニア、そこから2頭分ぐらい外をソウルラッシュ。ベステンダンクの脚が少し見劣りだして、外3頭の伸び合いだが大外ソウルラッシュの鞍上の浜中が内をチラ見したあたりで勝利の勢いを感じた。

半馬身の差をつけて重賞初挑戦での勝利となったソウルラッシュ。JRA1100勝の区切りの勝利をコンビの馬で重賞勝利は最高の節目となった。去年12月からマイル戦に転じて3戦3勝で臨んだ今回。ついに大きな仕事をやってのけた。道中は馬群の真ん中で進め4コーナーまでは内目、直線で外へ、誰も居ない大外まで出し切っての伸び。最速の34.1秒での勝利。今週4勝の池江厩舎がついに中内田厩舎を抜きトップに踊り出た。今年これで重賞2つ目、昨年の鬱憤を晴らす勢い。GⅠ勝利へ今年は勢いが違う。安田記念へと道は続く。

それにしてものエア2頭。勝ち馬と同じ位置のエアファンディタはまったく伸びず11着。1頭前のエアロロノアは最後に脚を伸ばし電光掲示板やっと。カラテも不発。ファンは相変わらず鋭くホウオウアマゾンが1番人気。癒し旅の筈もなかなかそうは行かぬ様だ。