ステルヴィオ

18年11/18(日)5回京都6日目11R 第35回マイルCS(G1)(芝外1600m)

  • ステルヴィオ
  • (牡3、美浦・木村厩舎)
  • 父:ロードカナロア
  • 母:ラルケット
  • 母父:ファルブラヴ
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マイルの戦いのわりには遅い流れ。アエロリットが3角から先手を取って行くが、誰も動かない流れでどの馬も脚を残しての直線勝負。横に広がっての追い比べとなった。 直線半ばで脚があがったアエロリットとアルアインの間をステルヴィオが抜け、その後ろの狭いところへペルシアンナイトが入っての2頭の鬼気迫る追い比べ。僅かに頭出たのが、外のステルヴィオ。またまたロードカナロアの子供3歳馬が古馬をねじ伏せての勝利となった。
1番人気のモズアスコットは直線入口でかなりの不利を受け、盛り返しも出来ずの13着。

朝から芝は内を廻る馬の伸びが、外から差す馬を寄せつけない伸びとなるレースが続く。今週から芝はCコース使用と外へ出てきたコース。逃げ馬らしい逃げ馬がいない顔ぶれで速くはならないと想像はしてはいたが、ここまで流れないとは。
アエロリットがまず好発、内でウインブライト、ロジクライ、そしてアルアインと3頭が出て行こうとする。アルアインとロジクライが並んで先頭となるが、そう速くはない。
一旦、6番手ぐらいに収めたムーアのアエロリットが、2F手前あたりでスルスルと前へ出て先頭を切っていく。その動きに後ろの馬も少し順位を上げていく。内めでステルヴィオにペルシアンナイトも、少しずつ前へジワリと順位を上げて行く。そして3角のカーブへと入っていく。ここらのラップが12.1と信じられないぐらいのラップだ。

内ラチ沿いを縦にアエロリット、アルアイン、ステルヴィオ、ペルシアンナイトの順で続く。モズアスコットは後ろから5頭め。前には順位を上げたロードクエスト、レーヌミノルが右に1る。わがジャンダルムは最後方。輪乗りの段階でテンションが高まり、ゲート内の駐立が良くなくグニュッと出てしまい最後方からとなった。流れはいっこうに速くならない。1000mが58.8で、ラスト600mのハロンを前にしてジャンダルム以外の17頭がそう離れずにひと塊りとなっていた。どの馬も手応えを残している。
馬群の真ん中の馬は動けず。外を廻る馬が一気に脚を使って前へと進出する。かなりの密集が直線入口で重なる。
レーヌミノルがやや外へ逃げ気味なのか、四位騎手が右手綱をかなり引いている。ロードクエストの横山典騎手が、右後ろを気にして振り返る、そんなシーンが直線で見られた。ルメール騎手が腰を落としている。モズアスコットに不利があった様だが、PVでも自宅で見たグリーンチャンネルの映像ではハッキリと判らない。

アエロリットが先頭だったが、あっと言う間にアルアインに抜かれてしまう。ラスト300もある地点だ。アルアインが先頭へ躍り出る。その外でレッドアヴァンセが、いやエアスピネルが前へ出そうな勢いに見えた。だがアルアインとアエロリットとの僅かなスペースにステルヴィオが入り、伸びだす。その後ろからラチ沿いから外へ出してきたペルシアンナイトも勢いを増して、ステルヴィオのすぐ後ろを続いていく。
アルアインが何とか内で伸びようとしているが、白い帽子の2頭の勢いが違う。完全に2頭のマッチレース。ステルヴィオかペルシアンナイトか!ミルコも腰を入れて追って最後のひと伸びをと渾身の体使いだが、外のビュイックが押すステルヴィオの勢いが優って頭差出ていた。アルアインが粘って3着。カツジが馬群の中を割って最後に伸びて4着。ミッキーグローリーだけが、外から伸びた馬だった。

パドックで輪乗りしていた時に、ステルヴィオの馬体が何とスッキリとして雰囲気のいい馬だと思えたことか。カツジも光っていた。若さはまぶしい。
馬場入りした時も、右へゴールの方へ来たのがステルヴィオとペルシアンナイトの2頭。最後の方でケイアイノーテックだったかが来ただけ、後は馬場入りしてすぐ左へとキャンターで駆け抜けていった。こんな所作もレースに影響するのかも知れない。落ち着いていることは悪いことではなかろう。

戦いすんで、アエロリットだけが内ラチ沿いで走れなかった。負けた敗因は、右回りとかもあるのかと新聞で見た。モズアスコットのアクシデントをJRAホームページでのPVを見るが、あの角度の映像では判らない。1番人気の馬だけでも、せめてあちこちから観れる映像を出して欲しい。お客に売ったその商品の説明をつけれないのは、商売としては如何なものか。
何せ特殊な馬場状態で内の馬しか来ない、いや来なかった。それが解っていたら、簡単な馬券だったのだろう……か。