ダイメイプリンセス

19年8/18(日)2回小倉8日目11R 第54回 北九州記念(G3)(芝1200m)

  • ダイメイプリンセス
  • (牝6、栗東・森田厩舎)
  • 父:キングヘイロー
  • 母:ダイメイダーク
  • 母父:ダンスインザダーク

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馬体重の発表でモズスーパーフレアが26キロ増と出た。思わず調べるが、さすがに過去最高である。まして夏場で太る時期でもない。パドックで周回している馬体を見るとそうは太くは見えない。だが以前は細く見えていた馬である。馬券の軸だと思っていた馬がこれである。何やらもう荒れてしまう予感だけがヒシヒシと来る。
直線で伸びて来たのはミラアイトーンでもなく、森田厩舎のダイメイプリンセス。またやられたのか~と、しばらくはTVの前で声も出なかった・・・。

お盆の時の移動は御免蒙る。出来るだけ家から出ないようにしている。北の地では、G1クラスの好メンバー札幌記念のパドックで忙しい。このレースには是非にもトライしたい。だが荒れるのは小倉の方だろうと思える。ミラアイトーンは切れるがこの多頭数、直線だけで間に合うのか。その一列前の馬に利があるのではないかと思考をめぐらす。だが最初から軸がズレているものは、どこまで行っても正着には近づかない。
そして十分、自信を持って臨んだ札幌記念もワグネリアンを狙っているようでは・・ ゴール前でこちらまでもがヘロヘロと脚が止まってしまった。TVの前の短い観戦時間だったが、ガックリと疲れてしまった・・。

小倉が先に始まる。北九州記念のスタートだ。モズスーパーフレアがスタートも決めて内へと入って来た。その内ではイエローマリンバにラブカンプーと出て来て、モズは3番手に控える。ファンタジストはもうひとつダッシュが利かず、後ろから。こんな競馬はしたことがない。前ではナインテイルズが4番手で、ディアンドルがその後ろ。ここらあたりまではパラパラの馬数。だが、この後の馬群がけっこう固まっていた。ファンタジストとアレスバローズが後方で。アレスバローズはかなり外を通っている印象だ。

ミラアイトーンが7番手ぐらいの2列目で外へと上がって4角を迎える。残すところラスト400の4角へのカーブ。ファンタジストだけが馬群に取りつけてないが、他はほぼ4列にまとまった。
カーブを廻り直線へ向いた時は、最前列が4頭で二列目の9頭がほぼ横並び。大外へアレスバローズも取りついた。もちろんその少し内目にはミラアイトーンもいるが、決して勢いが余っている感じはしない。むしろすぐ外のダイメイプリンセスの方に勢いを感じる。
直線ラスト200手前では、ミラアイトーンにステッキが入ったのにさして伸びがない。すぐ隣りのダイメイプリンセスはまだステッキを入れていない。

ラスト200で先頭に立ったモズスーパーフレアだが、すぐに内からディアンドルが脚を伸ばして先頭に出る。モズスーパーフレアが粘るところへダイメイプリンセスの伸びが圧倒的に良く、一番前まで突き抜けた。その少し後ろをアンヴァルが進路を確保して伸びて来たが、かなりのいい脚ではあるが、前を行く2頭をも上廻る勢いには時間がなさ過ぎた。
驚いたのはミラアイトーンで、もう一度伸び出しているではないか。あの直線での失速気味の手応えは何だったんだろうか。そして、アレスバローズ。脚は目立っていたが、4角までが後ろ過ぎた。ファンタジストに至っては、レースに参加さえしていなかった。

前半3Fが32.7で上がり3Fが35.5と、前後半が2秒以上の差がある前がかりのレースだ。例年の小倉の傾向どおりだが、これほどに上がりはかかるまい。最後の1Fが12.1もかかり、どの馬にもチャンスがありそうだが、そうもいかないのが実戦だ。勝った馬をまずチェックしていない点で当たりようがない。
ダイメイプリンセスは昨年、アレスバローズの2着。1馬身少しの完敗ではあった。当時の時計が1.06.8で勝てなかった。それが今年の勝ち時計は1.08.2と1秒以上も遅い。PVで見ると内がかなり悪く、色が黒ずんで見えるぐらい。当然に外々を廻る馬の方が距離損でも、余力残しで直線へと来れる。直線ではもう内も外もないのだろう。短い直線でこれだけ脚が止まる馬もいれば、そのまま突っ切る馬もいる。この小倉が合うとかの問題なのだろうか。 何せ、ミラアイトーンが直線半ばで脚が止まったのに、その後ろから勢いを増して来たのがダイメイプリンセスとアンヴァル。そして大外のアレスバローズの3頭が34.4~5の1、2番の脚を使っていたのだ。

TVでは爽やかな秋山騎手のインタビューが流れている。これほど軽く質問を受け応えする騎手だったのか~と思えるほどに相手を呑んでいた。
ダイメイプリンセスは秋山騎手でこれで5勝目。11戦5勝だが、ここと言うところで勝っている。まさにお手馬。秋緒戦のセントウルSに出走したら、ほぼサマースプリントの王者になるのだろう。今年も森田厩舎の夏の短距離路線は大成功である。

火曜朝に話を聞きたいと思って坂路で待ったが来ず。サマーセールで仕入れでもしているのだろうか。
池江師は『少し太かったかも。ハンデも重賞勝ちをしたぐらいに見込まれた』と述懐。音無師は『帰って来た時から重かった。3週間で絞り切れなかった、10キロは重い』とそれぞれ敗因を語ってくれた。

小倉の夏もあと2週。この後にどんなドラマが待ちうけているのか・・・です。