先週、京都、東京、福島の3場でディープインパクト産駒が9勝した。沢山の子供が出走しているのもあろうが、勝ち上がり率はやはり凄い。良馬場なら勝率はより上がる。NHKマイルCでも3頭が出走する。そのなかで筆頭は、3戦無敗のサトノインプレッサ。まだ良馬場での戦いを観ていない。さらに切れ味が増す可能性も大だ。

3戦無敗馬はまだいる。堀厩舎のルフトシュトローム。中山ばかりの3勝と未知数な面はあるが、前走の切れはなかなか。アーリントンCのタイセイビジョン。暮れの朝日杯FSではサリオスに完敗だが、鞍上の石橋脩騎手はこの馬で2戦2勝と、いいイメージしかない。

牝馬では、桜花賞1番人気レシステンシアが距離を考慮してここへ出てきた。前走はあの悪い馬場での競馬。この馬はスピードを生かす競馬が一番理想。空模様と相談か。シャインガーネットも鞍上の田辺騎手と3戦3勝の好相性だ。そのうち左廻り2勝もいい材料。

けっこう虎視眈々の馬ばかりで多士済々、大混戦だ。


フィエールマン
【天皇賞・春の回顧】

20年5/3(日)3回京都4日目11R 第161回 天皇賞・春(G1)(芝3200m)
  • フィエールマン
  • (牡5、美浦・手塚厩舎)
  • 父:ディープインパクト
  • 母:リュヌドール
  • 母父:Green Tune

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3歳の菊花賞ではエタリオウにハナ差、4歳の昨年春の天皇賞はグローリーヴェイズにクビ差勝ち。そして今回ではハナ差。ステイッフェリオを差し切ったフィエールマン。これで淀では3戦3勝、長丁場のG1を3つも勝つのだから当然スタミナ十分と思いきや、司令官は距離をもう少し縮めた方が切れが増すとの新聞報道を観た。当然に6月28日の宝塚記念が視野にあるのだろう。

TV観戦だったが、フィエールマンの張ち切れんばかりの好馬体を見てしまうと自分の買っている馬券はそのまま屑箱行きの予感だ。よしんばフィエールマン軸でもいいが、相手がスティッフェリオではお手上げである。これがいつもの仕事のサイクルならば、坂路にお邪魔しているから音無師のコメントを耳にして注意はしていたかも知れない。

グリーンチャンネルの調教ビデオで、北村友騎手が乗ってまずまずの悪くない動きだったなと思いだすぐらい。馬券の対象には入っていなかった。それも道中は絶好の3番手でインを追走。直線では真ん中に出してきて、あと200から先頭でゴールに入る寸前まで勝ったと思えるものだった。関西TVのゴール前を映しだしてくれた時にフィエールマンがやや優勢だとは判ったが、際どい勝負のだった。

キセキがゲートを普通に出ていい感じで好位置につけ坂を下ってきた。このままここでいたらいいなと思った瞬間のスタンド前あたり。武豊騎手が馬を外めに出した。馬体が近づくと行きたがるから、少し外へと離し気味にした。それでもキセキは前へと行く気で、1コーナーではダンビュライトの前へと出た。せめて向こう正面まで行くのを辛抱できていたらもう少し粘っこい競馬になっていたはず。

ユーキャンスマイルは直線で内ラチへと進路を取ったが、外3頭とは勢いが違った。ミッキースワローが向こう正面からフィエールマンより先に仕掛けて出たが、結果は3着、力負けだろう。ハナ差の微差も、フィエールマン1強の春の天皇賞だった。