ハイレベル世代 主役の座は譲れないワールドエース
2014/10/5(日)
きさらぎ賞以来となる小牧太騎手とコンビ
-:毎日王冠の後、順調に行ったら天皇賞(秋)ということになります。今年は凱旋門賞に日本馬が3頭も行っているので、秋の天皇賞のメンバーが手薄になると心配しているファンもいます。
岩:ここでバシッと決めて、皆の期待に応えたいです。やっぱりワールドエースは強いと、盛り上げたいです。
-:今回の乗り役さんはどなたですか?
岩:小牧騎手です。
-:小牧騎手が乗ってみての感触はいかがでしたか?
岩:来週に乗ってもらうのですが、(きさらぎ賞で)勝っていますし、良いイメージで乗ってくれると思います。そこら辺は心配していないです。相性は良いと思いますよ。
-:きさらぎ賞と言えば、ジャスタウェイが4着でした。
岩:こっちもG1に行こうかというレベルですが、あちらは今や凱旋門賞に行くほどの馬になっていますからね。
-:あの世代なので、頑張って欲しいです。遅れてしまった分を取り戻してください。
岩:取り戻して、リベンジしたいです。
-:そう考えると、この世代のきさらぎ賞組は層が厚いです。アルキメデスが9着に負けていたり、ヒストリカルやベールドインパクトがいます。そこを勝っています。
岩:能力は相当高いですよね。
-:あの頃は10キロくらい小さかったですね。
岩:この馬も成長しましたね。
-:もっと成長すると、ムキムキマッチョな感じになりますかね?
岩:なってもおかしくないです。筋肉の質は良いので、付きだしたらそうなるかもしれません。
「ワールドエースここにありと、復活して欲しいです」
-:その姿を見てみたい気はしますが、まずは開幕週の府中が舞台となります。
岩:距離もこなして欲しいので、しなやかさの方が欲しいです。今が良い感じです。
-:今は良い感じの軽さがあるのですね?
岩:良いと思います。短距離を目指して行くならば、ガッツリした方がいいですが。
-:マイラーズCを勝っていますし、スピードという面はいかがですか?
岩:スピードもありますね。
-:逆に、皐月賞とダービーで2着、4着だったのが不思議なくらいです。
岩:皐月賞は躓いたのに、最後はよく詰めてきましたよね。
-:3着がディープブリランテで、ダービー馬に勝っています。この世代の中でトップという評価を受けていた馬なので、毎日王冠も由緒正しいG2ですが、そこから無事に天皇賞に駒を進めて欲しいです。
岩:ワールドエースここにありと、復活して欲しいです。
-:池江厩舎は良血の宝庫ですが、その中でもワールドエースの存在は光るものがありますか?
岩:あります。名前に恥じない力があると思います。
-:是非とも、良い結果で飛躍の秋にして欲しいです。
岩:ワールドクラスに行って欲しいです。
-:最後に、応援してくれるファンにメッセージをお願いします。
岩:長い間休んでいましたが、休み明けの重賞も勝ちましたし、ここから強いワールドエースを皆さんにまた見てもらいたいです。ワールドに飛躍できるように頑張りますので、応援よろしくお願いします。
-:ありがとうございました。
プロフィール
【岩崎 祐己】Yuki Iwasaki
京都府出身の1983年1月8日生まれ。2002年に騎手デビュー。マイネルイースター(加用厩舎)で2004年の阪神スプリングジャンプを制す。現役時代は田中耕太郎厩舎、岡田厩舎、西橋厩舎に所属し、2012年2月に騎手引退後は池江泰寿厩舎の調教助手となる。馬を仕上げる立場になって心掛けていることを「やっぱり池江厩舎の馬は元がシッカリしているし、血統も良いので、本当に変な癖を付けないように、馬を壊さないようにだけ気を付けて、後は普通にやっていれば走る馬たちなので」と語る。元騎手である技術を生かして、名門厩舎の躍進を支えている。
【高橋 章夫】 Akio Takahashi
1968年、兵庫県西宮市生まれ。独学でモノクロ写真を撮りはじめ、写真事務所勤務を経て、97年にフリーカメラマンに。
栗東トレセンに通い始めて18年。『競馬ラボ』『競馬最強の法則』ほか、競馬以外にも雑誌、単行本で人物や料理撮影などを行なう。これまでに取材した騎手・調教師などのトレセン関係者は数百人に及び、栗東トレセンではその名を知らぬ者がいないほどの存在。取材者としては、異色の競馬観と知識を持ち、懇意にしている秋山真一郎騎手、川島信二騎手らとは、毎週のように競馬談義に花を咲かせている。
毎週、ファインダー越しに競走馬と騎手の機微を鋭く観察。馬の感情や個性を大事に競馬に向き合うことがポリシー。競走馬の顔を撮るのも趣味の一つ。
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