重賞2着2回の安定感魅力のスピードリッパー
2011/4/3(日)
鹿戸雄一調教師
鹿:よろしくお願いします。
高:前回、フラワーカップに向けて調整を進めていたときにインタビューをさせていただきましたが、震災の影響でフィリーズレビューへの出走となりました。
鹿:そうですね。当初は中山1800のフラワーカップを予定していましたけど、そのレースが中止になって、代替競馬がいつ行われるのか分からない状態になってしまいました。それでもある程度稽古をやって、馬も出来上がっていたので、レースに使いたいなと思いまして、オーナーと相談して「1400は少々短いかもしれませんけど使ってみましょうか」という話になって、フィリーズレビューに使うことになりました。
高:日程も条件も変更になりましたけど、それに対して何か調整を変えた点はありますか?
鹿:いえ、特に新しいことはやらず、普段通りに調整することを心掛けていました。
高:フラワーカップに向けてやって来た事をそのまま継続していった、ということで。
鹿:そうですね。
高:そのフィリーズレビューですが、レース当日の馬体重は454キロでフェアリーステークスから-6キロでの出走となりましたが、仕上がりに関してはどうご覧になられましたか?
鹿:もうほとんど体も出来ていましたし、美浦では±0か2~3キロプラスぐらいで、長距離輸送もあって少々減るだろうなという感じはあったので、それを考えれば許容範囲の数字だったと思います。
高:馬の気配、内面に関してはいかがでしたか?
鹿:もう輸送慣れしているというか、いろいろなところで競馬をして来ている馬なので、凄くイライラしていたという感じもありませんでしたし、普段通りだったと思います。
高:レース内容についてはどうご覧になられましたか?
鹿:中団から積極的に勝ちに行く競馬をして2着だったので、満足しています。
高:レース後のスピードリッパーの様子はいかがでしたか?疲労感などありましたか?
鹿:少し疲れが出た程度ですね。レース当日の夜中に美浦へ戻って来まして、2、3日はカイ食いが落ちましたけど、レース後にそのまま栗東へ滞在するよりも、美浦にいる方がカイバを食べると思っていましたし、実際3、4日後には食べ始めて、今では普通に食べていますよ。体重も現時点でプラス4キロぐらいになっています。状態も回復しているので問題無いと思います。
高:今週行われた1週前追い切りの内容について教えていただけますか?
鹿:追い切りという程のものではありませんけど、30日(水)にウッドチップで上がり3F40ぐらいの、本当に馬任せで気持ち良く走らせる程度のスピードで、という内容でした。
高:今回の調整で特に注意している点はありますか?
鹿:いえ、とにかくいつも通り、普段通りということで、特に変わったことはやらないようにしています。
高:レース当週の追い切りはどのようなご予定をお考えですか?
鹿:今週末に少しやって、来週水曜日は坂路でやろうと思っています。
高:1番人気確実と思われていたレーヴディソールが、骨折によって春シーズンは休養することとなりました。混戦ムードが高まったように思いますが、先生は相手関係をどのようにお考えですか?
鹿:やっぱりこのG1の舞台に出てくるだけあって、レーヴディソール以外にも強い馬はたくさんいますからね。こちらとしては、しっかり稽古をして万全の状態に仕上げるだけです。出走馬の中で、一番元気の良い状態で使いたいですね。
高:今回は鞍上に、初コンビとなる蛯名正義騎手を迎えます。
鹿:いろいろあってジョッキーがなかなか決まりませんでしたけど、蛯名ジョッキーがちょうど空いたということで乗ってもらうことになりました。去年の桜花賞ジョッキーですし、良いジョッキーが空いていて良かったです。
高:先生が開業されて間もなく臨んだ桜花賞のエフティマイアと同じコンビですね。好結果を期待しています。今日はお忙しい中、ありがとうございました。
鹿:ありがとうございました。
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■重賞勝利 |
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08年の開業初年からエフティマイア号が牝馬クラシック路線で活躍し、秋にはスクリーンヒーロー号がアルゼンチン共和国杯とジャパンカップを連勝し、JRA賞(最優秀4歳以上牡馬)を授賞するなど、華々しいスタートを切った。 |
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■出演番組
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2006年から2008年までの2年間、JRA「ターフトピックス」美浦担当リポーターを務める。明るい笑顔と元気なキャラクターでトレセン関係者の人気も高い。2009年より、競馬ラボでインタビュアーとして活動をスタート。いじられやすいキャラを生かして、関係者の本音を引き出す。 |