'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!
勝利数
3月25日時点1472勝
自省の桜花賞 そして、安田記念は悩ましい選択に
2015/5/16(土)
位置取りにつきるフィエロ
-:それではレース回顧をお願いしたいと思います。まずはマイラーズC(G2)のフィエロ(牡6、栗東・藤原英厩舎)からよろしいでしょうか?
戸崎圭太騎手:ハイ、よろしくお願い致します。マイラーズCは率直に申し訳ないレースをした思いですね。
-:あれが開幕週の京都でなければああいう位置取りにこだわることもなかったのかという気がします。そこはいかがですか?
圭太:う~ん、いずれにせよもう少し位置取りも取れただろうし、もっと勝ち負けになる騎乗は出来ていましたよね。
-:位置がああなった理由も教えていただけますか?
圭太:映像を観る限りでは、ある程度ハミも取っていきそうな感じもあったので、そこも懸念しながら、少し控え目に乗ってしまったのが原因ですね。
-:確かに道中の行きっ振りは悪くないというか、前向きなものがありましたね。
圭太:そうですね、悪くないですね。
-:追い切りにも乗って、感触は確かめられました。雰囲気はどうでしたか?
圭太:追い切り自体は良い感じでしたね。
-:こちらは引き続き安田記念(G1)でも乗られるということで、また、レース前に詳しくお願いします。
マイル界の新星モーリス その評価は?
-:少し話題はさかのぼりますが、マイル戦線の話題に付随する存在です。ダービー卿CT(G3)のモーリス(牡4、美浦・堀厩舎)はいかがでしたか?
圭太:今回において一番気を付けていたことがスタートだったのですが、やはり(ゲート)中で行儀良くないですね。少し出負けをする感じになりましたが、それでも前走より中の雰囲気は良くなっていたので、そこは厩舎サイドがきちんと練習もしてくれていたおかげだったと思います。まあ……あれだけのパフォーマンスをすれば、今後が楽しみですよね。
-:あれくらいの勝ちっぷりだと、ゲートでどれだけ遅れていても、勝っていたんじゃないかというほどの走りでしたね。
圭太:そうですね。
-:レース前のコメントでも自信のほどは伺わせていただきましたが、あれだけのパフォーマンスを見せられるというのはイメージ通りだったのですか?
圭太:半信半疑なところはありましたが、距離は1600がベストだと思うので、やっぱり思っていた通り強いな、とは感じましたね。
-:本来だったら、安田記念に乗りたいという思いはなかったですか?
圭太:まあ、それは色々ありますのでね……。そこは体が一つしかないですしね。有力馬(フィエロ)に乗せていただけるだけ幸せなことですよね。
健闘みせるトロワボヌール
-:地方の重賞ですが、お馴染みの存在になってきたのがトロワボヌール(牝5、美浦・畠山吉厩舎)です。マリーンC(Jpn3)ですが、こちらも触れていただいて良いですか?
圭太:馬場も得意な馬場でしたし、左回りの1600で一番条件が良いかと思ったのですが……いかんせんサンビスタが力をつけていますね。何回か対戦はしているのですが、大井の時に力を付けていると感じた通り、今回も強い競馬をされましたね。
-:今回ばかりは仕方ない、相手が悪いという感じですか?
圭太:そうですね。
-:条件さえ合えば崩れずに走れる馬だと思います。
圭太:まだ選ぶレースも分かれることはあるでしょうし、可能性を探っていってほしいですね。
インタビュー(後半)「そして、桜花賞について語る」はコチラ⇒
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プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成し、NARとのダブル1000勝は史上4人目の快挙を挙げた。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。