大きな注目を集めた桜花賞のルージュバックにはじまり、マイラーズCなどのフィエロなど、重賞ではなかなか人気に応える結果が残せず、苦しい結果が続いた4月の戸崎騎手。勝つことよりも負けることが多いのは競馬の常とはいえ、答えづらい質問にも、ジョッキーはレースを振り返り、胸の内を赤裸々に明かしてくれた。

位置取りにつきるフィエロ

-:それではレース回顧をお願いしたいと思います。まずはマイラーズC(G2)フィエロ(牡6、栗東・藤原英厩舎)からよろしいでしょうか?

戸崎圭太騎手:ハイ、よろしくお願い致します。マイラーズCは率直に申し訳ないレースをした思いですね。

-:あれが開幕週の京都でなければああいう位置取りにこだわることもなかったのかという気がします。そこはいかがですか?

圭太:う~ん、いずれにせよもう少し位置取りも取れただろうし、もっと勝ち負けになる騎乗は出来ていましたよね。

-:位置がああなった理由も教えていただけますか?

圭太:映像を観る限りでは、ある程度ハミも取っていきそうな感じもあったので、そこも懸念しながら、少し控え目に乗ってしまったのが原因ですね。

-:確かに道中の行きっ振りは悪くないというか、前向きなものがありましたね。

圭太:そうですね、悪くないですね。

-:追い切りにも乗って、感触は確かめられました。雰囲気はどうでしたか?

圭太:追い切り自体は良い感じでしたね。

-:こちらは引き続き安田記念(G1)でも乗られるということで、また、レース前に詳しくお願いします。

戸崎圭太

マイル界の新星モーリス その評価は?

-:少し話題はさかのぼりますが、マイル戦線の話題に付随する存在です。ダービー卿CT(G3)モーリス(牡4、美浦・堀厩舎)はいかがでしたか?

圭太:今回において一番気を付けていたことがスタートだったのですが、やはり(ゲート)中で行儀良くないですね。少し出負けをする感じになりましたが、それでも前走より中の雰囲気は良くなっていたので、そこは厩舎サイドがきちんと練習もしてくれていたおかげだったと思います。まあ……あれだけのパフォーマンスをすれば、今後が楽しみですよね。

-:あれくらいの勝ちっぷりだと、ゲートでどれだけ遅れていても、勝っていたんじゃないかというほどの走りでしたね。

圭太:そうですね。

-:レース前のコメントでも自信のほどは伺わせていただきましたが、あれだけのパフォーマンスを見せられるというのはイメージ通りだったのですか?

圭太:半信半疑なところはありましたが、距離は1600がベストだと思うので、やっぱり思っていた通り強いな、とは感じましたね。

-:本来だったら、安田記念に乗りたいという思いはなかったですか?

圭太:まあ、それは色々ありますのでね……。そこは体が一つしかないですしね。有力馬(フィエロ)に乗せていただけるだけ幸せなことですよね。

戸崎圭太

健闘みせるトロワボヌール

-:地方の重賞ですが、お馴染みの存在になってきたのがトロワボヌール(牝5、美浦・畠山吉厩舎)です。マリーンC(Jpn3)ですが、こちらも触れていただいて良いですか?

圭太:馬場も得意な馬場でしたし、左回りの1600で一番条件が良いかと思ったのですが……いかんせんサンビスタが力をつけていますね。何回か対戦はしているのですが、大井の時に力を付けていると感じた通り、今回も強い競馬をされましたね。

-:今回ばかりは仕方ない、相手が悪いという感じですか?

圭太:そうですね。

-:条件さえ合えば崩れずに走れる馬だと思います。

圭太:まだ選ぶレースも分かれることはあるでしょうし、可能性を探っていってほしいですね。

インタビュー(後半)「そして、桜花賞について語る」はコチラ⇒

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