ライター野中(以下野):しかし、分かりやすいですよね。

競馬ラボスタッフY(以下Y):何が?

野:明日は東京で府中牝馬Sが行なわれるため、Cルメール騎手、Mデムーロ騎手らが登場してきます。2人を中心に馬が回っているというのは2歳戦でも同じ。

Y:確かに、土曜京都の新馬戦はダート戦と芝1200m戦の2鞍とはいえ騎手が足りていない気はする。

野:1~3Rの2歳未勝利戦では、前走Mデムーロ騎手の乗った馬が2頭出走。Cルメール騎手が乗った馬は出走せず。

Y:2人が東京に遠征するなら使わないという馬も多いんだろうね。

野:競馬番組上たまたまそういったことが重なることもあるとは思いますが、今年の2歳戦は先週までで、ルメール騎手が26勝、Mデムーロ騎手が24勝という具合ですからね。確かに、馬主界隈ではルメール騎手の評判は高いようですが……。

Y:この流れに乗るかどうかは皆さんの判断次第ということで……。でも、京都4Rにはグレートタイム(牡2、栗東・藤原英厩舎)が和田騎手で出走するよ。

グレートタイム

16年1歳セレクトセールにて1億5120万円で取引されたグレートタイム

野:金子オーナーは2人の外国人騎手にそれほど固執していませんからね。福永騎手、岩田騎手も東京遠征なので和田騎手となったのでしょう。つまり、馬ありきのローテーションということではないでしょうか。

Y:お母さんのミラクルレジェンドは地方交流重賞などで活躍した馬だよね。半姉のコンプリートベストは父がエンパイアメーカーで、社台オーナーズにおいて3000万円で募集された馬か。

野:気になるのは勝ち上がりが3歳5月と遅かった点ですかね。母のミラクルレジェンドも勝ち上がったのはダートに転戦した3月ですし。グレートタイムは父がキンカメに替わって、セレクトセールに上場され1億5120万円(税込み)。金子オーナーが落札したことでも話題になりました。

Y:実際のところ、どうなんだろう?

野:藤原英厩舎は新馬から仕上げないというのは繰り返し指摘している通りです。ただ、坂路とウッドコースでしっかりと乗り込んだのは間違いありません。時計的にはもう少し速い時計があればってところでしょう。社台F系は今年も苦戦傾向ですし、血統的には時間が掛かるかも知れません。

Y:なるほどね。まあ、ダート路線は年末にまとめて解説してもらうことにしよう。土曜東京5Rはやっぱり、あの2人の乗る馬かな。

野:否定したいところもありますが、当然、有力ですよね。グラマラスライフ(牝2、美浦・田村厩舎)の上のきょうだいは比較的早期から大物感のある勝ち方をする馬ばかり。アンタラジー、アグレアーブル、エクレアスパークルという具合です。アグレアーブルも牝馬なので、セレクトセールに上場せず。この馬も同様です。繁殖としての価値も評価している馬だと思いますよ。

Y:確かに、アンタラジー、エクレアスパークルはセレクトセールに上場されているのに、牝馬はシルクRでの募集だ。

野:裏読みしたうえに気の長い話ですが、アグレアーブルやグラマラスライフが繁殖入りし、その仔を指名する価値はあるでしょう。ひと昔前の話ですが、ビワハイジの仔は牡馬がセレクトセール、牝馬がサンデーRという時代がありました。今はともにサンデーRでの募集ですが、牝馬は繁殖としての価値にも目を向けないといけないということでしょう。そういった意味でも期待している馬ではないでしょうか。

Y:Mデムーロ騎手はロンギングファロー(牡2、美浦・堀厩舎)に乗るよね。

野:ストロングリターンはペイシャルアス(牝2、栗東・坂口則厩舎)がカンナSを勝つなど、新種牡馬の中でもまずまずの結果を残しているのは間違いありません。しかし、ロンギングフェローが上場された15年当歳セールで2700万円(税込)は高額だなという印象を受けました。それだけ魅力的に映った馬なのかも知れません。

Y:堀厩舎なんだね。

野:坂本オーナーの馬は勢司厩舎がメインでしたが、ロンギングダンサーも転厩してしまいましたし、大人の事情があったのでしょう。堀厩舎へは初めての預託ということを考えると、期待度は高いのでは。だからといってまだまだ他にも強敵がいますからね。

Y:インヴィジブルワン(牝2、栗東・藤原英厩舎)だよね。

野:POG本でも評判の高かった1頭です。芝での最終追い切りはレース当該週の割に速い時計も出たかと。ただ、雨がどの位残るかでしょう。ディープインパクト産駒はやはり芝の道悪では少し割り引きたい馬が多いですし。もちろん、同様のことはマウレアにもいえることでしょう。

Y:オルフェーヴル産駒だし雨も良さそうなショーコーズ(牝2、美浦・鈴木伸厩舎)は?

野:意外と、オルフェーヴル産駒って稍重、重で馬券にならないんですよね。もっとも、まだそれほど出走例がある訳ではありませんが、3着が1回ある程度です。

Y:それは意外だった(笑)。でもこの東京5Rは結果に注目しておいた方がいいかもね。

野:秋の東京、京都開催はやはりレベルが上がりますよね。

Y:日曜京都5Rはルメール騎手が騎乗するピボットポイント(牡2、栗東・友道厩舎)が話題だよね。

野:トリコロールブルーの下で、久しぶりに父がディープインパクトに替わったことでも話題です。

Y:シルクRで1億2000万円の募集価格かーー。

野:やはり、この価格帯ともなるとルメール騎手なりトップ騎手が乗らないと会員への面子もありますよね。

Y:馬そのものはどうなの?

野:当然、期待されている馬だと思いますよ。最終追い切りが芝なので分からないところもありますが、時計も速いですし、ルメール騎手も乗っていますからね。後は天候や馬場状態でしょう。ディープインパクト産駒ですしね。

Y:ほかに気になる馬はいるのかな?

野:ニシノキントウン(牡2、栗東・北出厩舎)、メイショウマンカイ(牝2、栗東・本田厩舎)はまずまず動いていますよね。フォックスクリーク(牡2、栗東・中内田厩舎)も侮れません。ここも良血馬同士の戦いです。
後は紫菊賞ってことになるんでしょうけど……。

Y:6頭立てか。

野:トゥザフロンティア(牡2、栗東・池江寿厩舎)は川田騎手。もちろん、池江厩舎のメイン騎手のひとりですが、ルメール騎手などがいないところで出走するってところは気になりますよね。

Y:前走も距離の問題はいわれていたけど……。

野:2000mまでこなせるという発想なのか、とりあえず使えそうなところを使うのかという発想なのかは分かりませんが、初戦の内容を見ているとマイルでさえ煩いところがある馬ですからね……。

Y:どちらにしても、今週は新馬戦の方が見所が多そうだね。