ライター野中(以下野):皐月賞は日高産の1~3着だって話題になっていましたが、3着ジェネラーレウーノ(牡3、美浦・矢野英厩舎)はノーザンF育成ですしね。ノーザンFの牙城が崩れた格好ではありますが、キタノコマンドール(牡3、栗東・池江寿厩舎)などは明らかにダービー狙いの馬でしょう。

競馬ラボスタッフY(以下Y):皐月賞は5着までに入った馬へダービーの出走権が付与される訳だけど、昨年、ダービーで1、2着したレイデオロ、スワーヴリチャードも皐月賞では掲示板レベル。ノーザンFにとってみれば、ダービートライアルという位置付けなのかも知れないね。

野:どちらにしてもダービーへ直結するレースではなかったのは間違いないでしょう。しかし、藤原英厩舎はお見事としかいう以外にありません。エポカドーロ(牡3、栗東・藤原英厩舎)はセレクトセールでヒダカBUが3672万円(税込)で落札した馬ですが、自信があったからこその預託厩舎だったのは間違いないでしょう。数年に1頭レベルで預託される訳だったことを考えていると、こういった馬を推せなかったのはライターとしての不明を恥じるばかりです。

Y:野中君が普段から主張しているような背景を持つ馬だけど、ヒダカBUは名門クラブとはいえ、これがクラシック初制覇。指名できるタイプの馬ではないでしょう。

野:ただ、エポカドーロの母ダイワパッションはいわゆる流出牝系。ひとつ上の半兄であるマイネルリプケンもこのコーナーで触れたことのある馬で注目していただけに……。オルフェーヴルってところで割り引いてしまいました。

Y:どうやら、スタッフに調べて貰ったら16年夏の開催時にマイネルリプケンが種子骨骨折で予後不良ということを書いていたみたいよ。

野:その時も流出牝系は怖いといっていただけに複雑な心境です。レーヌミノル、エポカドーロと流出牝系は今年も注目ですよ。

エポカドーロ

Y:ノーザンF系が皐月賞で上位を占めなかったのでひとまず安心とホッとしていてはいけないってことだよね。

野:結局、ダービーではノーザンF系は次々と送り込んでくるでしょうしね。アーモンドアイ(牝3、美浦・国枝厩舎)も国枝調教師はダービーへ向かいたかったようですが、既定路線通りオークスへ。ステルヴィオ(牡3、美浦・木村厩舎)はダービーへということは発表されましたが、まだ騎手は公式でもはっきりとは書かれていませんね。

Y:ステルヴィオがスプリングSを勝った後も、2、3日経ってからルメール騎手って発表されたので、来週には騎手も決まるかも知れないね。

野:この辺りの動向も注意が必要でしょう。ただ、ルメール騎手、デムーロ騎手に新馬を集めても、スンナリいかないところが競馬の難しさでもあるのは間違いないでしょう。

Y:ただ、POGでは6、7月にルメール騎手、デムーロ騎手が騎乗予定となっているノーザンF生産馬を指名しないのはそれだけでもハンデといっていい。

野:しかも、現時点でもノーザンF系はかなりの馬が厩舎に入っていますからね。やはり、2人が乗る馬を指名しておくと安心感があるというか……。

Y:野中君みたいに裏道を進んでもエポカドーロを指名できないのであれば意味ないもんね(笑)。

野:それいわれると辛いです。某月刊誌ではスプリングマン(川崎クラウンC)を指名して揶揄われていますよ(泣)。

Y:川崎とはいえ南関重賞を勝つのは凄いんだけど、JRAのPOGでは何の役にも立たないよ。

野:でも、新馬戦はステルヴィオの3着で、未勝利戦は1.3倍という圧倒的人気で押し切って、ダリア賞こそ5着ですが、そういった馬が南関に転出するとは思わないですからね。

Y:その辺りも含めて、速攻系は個人馬主やピンフッカー系の個人馬主名義は気を付けた方がいいということかも知れないね。

野:結局、ダートが走る血統だと、プロミストリープのように南関桜花賞とかにいかれてしまうリスクもあるということは覚えておかないといけないというか……。

Y:詳しくは次シーズンで聞くことにしよう。今週はGIのない谷間の週。

野:フローラSですね。純粋なOP馬がいない状況です。ここもシルクR勢の2頭は面白いでしょう。ヴェロニカグレース(牝3、美浦・武市厩舎)、サラキア(牝3、栗東・池添学厩舎)ともチャンスは十分なはず。16頭中7頭がノーザンF勢。もちろん、皐月賞のようなことは起きるかも知れませんが、非社台系はMデムーロ騎手が騎乗するサトノワルキューレ(牝3、栗東・角居厩舎)が一応の中心にはなりそう。

Y:サトノワルキューレが勝てばカンタービレ(牝3、栗東・角居厩舎)とどっちに乗るのかね。

野:どちらも角居厩舎の馬で難しいところですが、デムーロ騎手はカンタービレのジャッジが高いとか。そういった意味ではサトノワルキューレはあっても2、3着かなという気はします。

Y:裏読みのような気もするけど、確かにオークスでカンタービレに騎乗するっていうのがあくまでも前提でしょ。変わる可能性あるんじゃないかな。

野:難しいのは2400mを使った後に距離短縮で、権利を得ても再延長となる訳ですよ。2400mを2回も使っているとこをろ見ると、そんなに速い脚があるとは思えない気もします。

Y:なるほどね。カーサデルシエロ(牝3、栗東・藤原英厩舎)は?

野:藤原英厩舎という怖さはありますが、この一族は体質の弱いところもありますし、牧場主の名義でデビューというのは勘繰ってしまいます。売れば相当な値段がつく馬ですし。

Y:俺もさすがに厳しいかなとは思うけど、これで3着以内に入るようだと、野中君のPOG戦略そのものが間違いってことになるよ。

野:そもそも、人生間違っているんでPOGの選択間違ったところで……。