競馬ラボスタッフY(以下Y):今週から3場とも開催が替わるね。

ライター野中(以下野):カシノかなテイエムかなヤエノかな……。

Y:九州産馬の新馬戦もあるよね。ただ、そこが最初なの?

野:九州産の新馬だからといって侮れませんよ。一般的なPOGルールでは九州産の新馬を勝ってもポイントとなるでしょう。大昔、フォーシーズンゴー(父メガスターダム)という馬を指名して、見事に九州産の新馬を勝ったことがあります。

Y:武豊騎手が九州産馬に乗るのが話題になったような記憶は薄っすらあるような。

野:松永幹厩舎でオーナーがノースヒルズ&武騎手でデビューなんて豪華な新馬ですよね。だからこそ取ったのですが、新馬快勝も続くひまわり賞が6着で、ポイントを上積みできませんでした。

Y:(笑)。まぁ、ただ、カシノマストのように一般の新馬戦で快勝してひまわりを勝利し、小倉2歳Sで2着になる馬もいるんだから、走る下地がありそうな馬を下位で指名するのもアリなのかも知れないね。

野:そういった意味で注目したいのが、日曜小倉5Rに出走するショウナンタクト(牡2、栗東・梅田智厩舎)です。ひとつ上のテヲツナゴウは九州産の新馬3着、九州産の未勝利2着と勝てませんでしたが、父がキャプテンスティーヴからヨハネスブルクへ変わりました。

Y:へー。それは格上がりといっていいかも知れないね。

野:しかもですよ、この馬、セレクションセールの出身です。ちなみに、テヲツナゴウは九州トレーニングセール出身でした。つまり、少しでも値が高くつくという自信があったんだと思うんですよ。元をただせば母のクイックジャイヴは社台Fで繁殖入りしていた馬。いわゆる流出血統ですが、父ヨハネスブルク、母父エーピーインディという血統だけを見て、九州産馬と思う人はいないですよね。

Y:なるほどね。確かに気になる馬かも知れないが、他にも注目レースが多いだろう!

野:まあまあ。馬主の湘南も九州の生産者関係でもないですし、こういう馬をPOGの下位で指名できるようになると、いろいろと楽しめると思います。そろそろ本題(?)にいかないと怒られそうなので、日曜札幌5Rのレイエンダ(牡2、美浦・藤沢和厩舎)を取り上げましょう。

レイエンダ

Y:説明するまでもなく17年ダービー馬レイデオロの全弟だよね。

野:半兄にマーガレットSを勝利したティソーナ(父ダイワメジャー)もいるのですが、この2頭を見る限り、早めに1勝を挙げるのは間違いないでしょうね。近親含めて早い段階で仕上がる馬が多い印象です。

Y:ということは期待に応えてくれそうかな。

野:ただ、15日に函館へ輸送し、19日に函館芝で追い切り、22日に札幌へ移動、26日に札幌芝で追い切りという感じで、2歳馬にしてはちょっと輸送がハードかなという懸念はありますが、新馬戦なら大丈夫かなとは思いますよ。

Y:その後、どうなるのかという方が重要だよね。

野:レイデオロはダービーを勝ちましたが、一族含めて本質的にはマイル前後は合っているはず。半弟の1歳は父がロードカナロアですし。初戦に負けてもすぐに勝つタイプなので、この手の馬を指名する人はPOGで負けないんでしょうね。

Y:誰だって勝つためにやっているからね!

野:ただ、常識的に考えて、兄と弟がダービーを2年連続で勝つ確率も低い気はしますけどね。将来的なことはともかくとしても、ダービー終了時点で兄より稼ぐこともない訳で。

Y:POGはそこまで期待していないでしょ。あくまでもG1に出走、重賞を勝つという話でさ。

野:多分、ドラフトの際も指名争いは激戦だったと思いますが、ベタ過ぎで推し辛いです(苦笑)。

Y:とりあえず順調ならレースを楽しみにしよう。

野:後はグランシルクの半妹となるラソワドール(牝2、美浦・戸田厩舎)は気になりますよね。シルクRは8月1日、2日が17年度1歳馬募集の締め切り(1次)。ゼーヴィント、セダブリランテスが7月に重賞を勝ち、ストロングタイタンも仕切り直しの1戦で勝利。ディロスも新馬を勝つなど、締め切りに合わせて馬が走っています。

Y:シルクRの1次が終わると、キャロットFの募集が始まるね。カタログは今週末か週明けに届くでしょう(笑)。

野:既に募集馬のラインナップは発表されていますが、ディープインパクト産駒は7頭いて、スカイディーバの16だとか、リッチダンサーの16とかセレクトセールに出しても超高額で取引されそうな馬ばかりです。

Y:購買意欲を掻き立てるようなラインラップだよね。

野:希望馬に出資できない人が多いんだろうなーとは思います。結局、夏のローカル開催といっても、個人馬主はセール続きですし、社台系の一口は次年度の募集の締め切りもあるんで、POG的にはよく観察しておいた方がいいですよ。その時は分からなくても、後からいろんな結果の原因になっていることも少なくないですし。

Y:だからといって九州産馬を深く解説されても、ほとんどの人は困るんじゃないかな(笑)。

野:競走馬は経済動物と表現されますが、POG(2歳戦の動き)を見ているだけでも、その一端が伝わってくることはあるはず。九州産馬の例はあくまでも1年に1度のレースですから……。

Y:確かに、厩舎だけではなく、背景を考えると、POGで当たりを引く確率は高まるだろうね。

野:どこまで考えるかというのがポイントとはなりますが、ちょっとでも陣営が期待している馬を狙うのがPOGで勝利する秘訣でしょうし、時に自分なりの必勝パターンというのも出来るかも知れません。