名馬、名手の里・笠松競馬から2005年にJRAへ移籍。美浦を拠点に活躍を続けるいぶし銀ジョッキー。
不惑を迎えた現在、G1の頂きを目指し、奮闘する騎手人生、騎乗哲学を綴ります。
今週から福島で騎乗!調教でイイ感触でしたよ!
2018/11/2(金)
先週はカヴァルの2着が最高着順でした。勝てなかったのは残念ですが、肉体的にも、精神的にも成長を感じましたよ。前はテンションが上がって、ゲートで気持ちを保てないところがあったのですが、今回はそういった面もよくなっていましたね。本質的には良馬場の方がよさそうですが、収穫の多いレースだったと思います。
今週は土日ともに福島で騎乗させていただきます!
日曜3R(3歳上500万下)のレッドエレノアは以前に乗せていただいた時は、長く脚を使うタイプのイメージ。このコースにも実績がありますね。
5R(2歳新馬)のラフレシアレディは調教で乗せてもらったところ、テンションの高さが目に付きます。新馬ながら何度か使っているようなテンションだけに、そこが気がかりではありますが、いい方にとらえたいですね。
きんもくせい特別のディキシーナイトも調教で乗せてもらいましたが、いい馬ですね。前走も直線だけであっさりという競馬でしたし、昇級しても楽しみです。ただ、タイプ的には長く脚を使う馬じゃないかと思うので、そこは意識したいです。
先週のその他のレースでは、1番人気に支持していただいたダウンザラインは敗因が全くつかめません…。道中はヨシヨシと思っていたところ、3コーナーから急に手応えがなくなってしまいました。あんなに負ける馬ではありませんし、今回は分からないというのが本音ですね。
メイショウテンシャは返し馬でやる気だったので、もっと行きっぷりがいいかと思いました。結果的には、あの頃には馬場もかなり悪化していて、内外も変わらない状態。道悪の巧拙が問われましたね。もう少し早め早めの競馬をしていれば…と悔やむ一戦でした。
ちなみに新潟は開幕週から馬場の緩さが目立ち、泥も飛んでいたほど。福島はさすがに開幕週でそんなことはないと思いますが、痛みやすいところもあるので、傾向の変化には気をつけたいですね。次週の福島記念(G3)にはルミナスウォリアーも予定しており、追い切りには乗せていただきました。今週から7時乗りになり、勝手に朝目覚めてしまう自分からすると、もっと調教時間は早くていいところです(笑)。週末はケガ以来の福島でもあり、まずは安全第一に乗ってきたいです。
プロフィール
柴山 雄一 - Yuichi Shibayama
1978年2月19日生まれ、大阪府出身。
1998年に笠松競馬でデビュー。2004年にJRA騎手免許試験を受験したが、それまでに地方競馬からJRA移籍を果たした安藤勝己元騎手らとは異なり、筆記試験の一次試験から挑戦。猛勉強の甲斐もあり、一発合格。4人目の移籍騎手となった。
JRA移籍初年度は80勝をマークする大活躍をみせるも、一時は成績が落ち込み、2009年には年間14勝に留まった。しかし、近年は巻き返しの狼煙をみせ、2015年は72勝。6年ぶりの重賞制覇を成し遂げた返り咲きジョッキー。