初めての個人所有馬ジャスタウェイがレーティング世界No.1の評価を獲得し、種牡馬に。
人並み外れた馬運の持ち主が脚本家という本業のキャリアを活かし、馬主ライフを書き下ろします。
『春休み特別寄稿 大井川鐵道漫遊記その1』
2018/3/28(水)
皆さんこんにちはライター大和屋です。今回は春休み特別企画、先日、盛大に開催された大井川鐵道観光ツアーについて書きたいと思います。大井川鉄道、正式には大井川鐵道という書き方をするようです。静岡の大井川を走る鐵道で、期間限定できかんしゃトーマスが走ったりするSLがとても有名な鐵道です。撮りテツの聖地ともいわれていますね。何故、大井川鐵道なのかというと僕らが大井川鐵道のオーナーのHさんと友達だからです。
きっかけは言うまでもなく酒の席、いつかSL乗せてくださいという口約束が現実となったのです。今回はHさんとその秘書の方、そして静岡出身のNさん、そしておなじみソウヘイ君の4人が中心となって企画、プロデュースしてくれました。
いい年したおっさんたちがわがままいっぱい要望を出した結果、静岡の魅力をこれでもかと詰め込んだ空前絶後の大人の修学旅行、旅行会社の皆さんも参考にしてくれてもいいかもしれません。これから春本番、GWなどに大井川鐵道旅行、計画してみてはいかがでしょうか?
というわけで静岡大井川鐵道漫遊記、スタートです。ほぼほぼ馬は関係ありませんので、そういうのを期待しているかたは読み飛ばしてくださいませ。あと、その1と書いてある通り、一回では終わりませんのであしからず。
3月某日、朝の八時半に東京駅に集合です。参加者は顔出しオッケーやオッケーでない人入り乱れて総勢12名。プロソフトクリーマーの森川さん、皆さんおなじみ会社社長で僕の高校時代からの友人であるソウヘイ君、G1レーシングの大井さん、ギャロップ営業の成岡さん、B・BAR恵子のママであり僕の親戚の恵子さん、フェンシング協会事務局長の豊田さん。そして顔出しNGの馬主さん二名と他数名。大井川鐵道全面バックアップのもと、まずは東海道新幹線に乗って宴会スタートです。
朝8時半から酒を飲み始めるのは気分の良いものです。普段はせめて日が暮れてから飲み始めよう、という自制心を持つ僕ではありますが、旅行となれば話は別、新幹線の座席を向かい合わせにして缶チューハイで乾杯です。幸いにも誰一人遅刻することなくなんのハプニングも起こることなく宴会開始。東京駅で購入した鳥のからあげと煮物、それぞれが持参した乾きもの、そして何より今日からの旅行が楽しみだという話題を肴に、ぐびぐびいきます。
中には自制心の働いたノンアルコールな人もいましたが、大人ですのでアルコールの強要などは一切ございません。楽しい時間はあっという間にすぎてゆきます。まだまだ闘いは始まったばかりだぜ的な感じで、静岡に到着します。ここからはバス移動です。貸し切り大鉄バスに皆で乗り込みます。
まず最初に発起人でありプロデューサーでもあり幹事でもあり皆のまとめ役であるソウヘイ君のご挨拶。二日間よろしくねということと、Hさんや秘書の方の協力に感謝、そして地元であるNさんの地元ならではのプロデュースも加わってすごい贅沢な静岡旅行となるはずだとのことでした。
というわけで出発進行。ここでまず最初にやるべきことは酒。さすがは貸し切りです。運転手さんにお願いしてまずはコンビニに停まってもらいます。大型バスが停車できるコンビニが普通にある静岡がとても素敵です。東海道新幹線では可能な限り、自重した酒や肴を大量に買い込みます。
宴会第二ラウンドのスタートです。バスは静岡から新金谷へと向かいます。SLに乗ったら昼ご飯であるとの情報を得ていた僕らは、可能な限り自制しながらお菓子やお惣菜をいただきました。会話も弾みよい感じでほろ酔い加減になってくると、目的地である新金谷へと到着しました。
ここ新金谷駅は大井川鐵道の車両区がある駅で沢山のSLや客車が停車しています。鐵道に詳しい人ならば興奮するであろうその光景に、僕ら素人もテンションがあがります。なんというかレトロというかノスタルジック。それほどSLなどというものに縁はなかった人生ではありますが、SLから客車から駅のホームから車庫やらお土産屋さんやらからすべてが懐かしい風景に見えます。
なんというかSLがそこにあるだけで絵になるのです。眺めるだけでもタイムトリップ気分が味わえる大井川鐵道、春がきて温かくなってきた今、皆さんも行ってみるといいと思います。そのあまりのインスタ映えに女性にも自信をもってお勧めしたいと思います。というわけで具体的にはこんなことをしてきました。
まずは車両区の見学をさせていただきました。普通にSLに乗り込み記念写真を撮らせてもらえたり、運転席に乗せてもらったり、燃えてる石炭のアレを写真に撮らせてもらったり。さらには石炭をシャベルですくわせてもらったり。そして極めつけはコレ。
インスタ映えのために生まれてきたかのようなダミー踏切です。
ボタンを押すと音がなり踏切が下りてきます。そこには線路もなければ電車も通らないので安全にこんなことができたりします。インスタ女子におすすめと言わねばなりません。思わずやりたくなる踏切棒での真剣白羽取り。皆さんもレッツチャレンジです。ちなみに頭に当たるとけっこう痛いので、そこらへんのことは覚悟の上で挑戦してみてくださいね。
さて、まだまだ出発までには時間があるということなので売店を覗いてみることになりました。その売店は新金谷駅プラザロコという正式名称らしく、かなり広いフロアに沢山のお土産や飲み物や大井川鐵道グッズが並んでおりました。SLやトーマス関係のグッズを筆頭に、静岡らしいお茶を使ったお菓子や蕎麦、そのまま日本茶の茶葉が売ってたりもします。さらには山間部であることを生かした山菜やワサビ漬け、そして僕らの目を引いたのは様々なソフトドリンクの数々です。
正統派から色物まで、さまざまなニーズに応えるはばの広さを誇っていると思います。うなぎコーラにお茶コーラ(どちらも静岡の名産品ですね)、トーマスサイダーに各種果実味のソーダ。いっぱいありすぎて一度では飲みきれませんね。炭酸好きのかたは何度も通えるくらいの充実度であることは、写真を見ていただければわかってもらえると思います。言うまでもありませんが、この華やかさはインスタ女子にもお勧めです。
さて、発車時間が近づいてきた陽気な仲間御一行様は、SLの車内へと乗り込んでいきます。向かうは一号車の展望室。そこで待っていた僕らの想像をも超えた驚愕の光景とは!?
というところで今回はここまで。次回へと続きます。波乱万丈サプライズ満載の大井川鐵道漫遊記その2、こうご期待。お楽しみに!
了
プロフィール
大和屋 暁 - Akatsuki Yamatoya
脚本家・作詞家・ライター。若くして一口馬主に出資を始め、クラブ馬主歴2年目にハーツクライと運命的な出会いを果たすと、有馬記念、ドバイシーマクラシックを制す大活躍。しかし、ノド鳴りによるアクシデントに見まわれ、突如として引退したことに一念発起、馬主になる決心を固めた。個人馬主としては、初めてデビューを果たした所有馬ジャスタウェイが大活躍の強運ぶりを発揮。遂には、目標であったドバイ遠征を実現させ、ドバイデューティーフリー(現在のドバイターフ)を圧勝。「自らの馬でドバイを勝つという」夢を実現させたばかりでなく、そのパフォーマンスが評価され、2014年度のワールドベストレースホースランキングでは、日本馬史上初の1位を獲得している。
現在の現役所有馬はカリボール、マジカルステージ、ジャスコ、キングロコマイカイ。一口馬主や共有馬ではアウィルアウェイ、ルーツドール、イストワールファムなどに出資している。
本業ではアニメ版「銀魂」、「スーパー戦隊シリーズ」などの脚本を手がけ、2020年公開の映画「デジモンアドベンチャー」も担当。愛馬との数年間に及ぶ足跡を綿密に綴った『ジャスタウェイな本』などの執筆も手がけた。