グローブシアターが淀1800でデビュー!兄たち同様クラシックに乗れるか!?

今週の新馬戦のメインは、日曜日の京都芝1800m戦。ここに良血馬が集まった。まずはグローブシアター(牡2、栗東・角居厩舎)。母はシーザリオ(オークス)、全兄にエピファネイア(G1を2勝)、リオンディーズ(朝日杯FS)とくれば、当然POGでは人気となる。1週前調教(以降、調教は主に1週前のもの)では、余裕をもってCWで68秒、上がりも12秒を切って、併せた古馬のエルビッシュと併入している。

「格上馬と併せても食らいついているし、素質を感じさせる。兄たち同様にクラシックに乗せていきたい」と岸本助手。このコメントからも、かなりの期待を感じる。すでに角居厩舎からはヴァナヘイム、エアウィンザー、クリアザトラックと期待馬が続々勝ち上がっており、この馬も流れに乗りたいところだ。鞍上は福永騎手。

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エピファネイア、リオンディーズと2頭のG1馬を兄にもつグローブシアター

こちらも血統、調教ともに良好なのがトルネードアレイ(牡2、栗東・藤原英厩舎)。母はブルーミングアレー(フローラS3着)で、母の弟にトーセンラー(マイルCS)、スピルバーグ(天皇賞・秋)とG1馬が2頭。調教も6F80秒台と、しっかり時計が出ている。藤原英厩舎は、新馬戦から仕上げてこないと巷では言われるが、実際には秋以降の新馬戦の成績は良く、この馬も初戦から行ける態勢にある。ただ怖がりなところがあるようなので、馬群に揉まれた時などは心配がある。鞍上は川田騎手。

ステイオンザトップ(牡2、栗東・須貝尚厩舎)も、半姉にローブティサージュ(阪神JF)がおり、2歳戦から動けるタイプ。CWで6F82秒、5F66秒、上がりも12秒半ばと、新馬前の調教としては文句なしの時計だ。鞍上はデムーロ騎手。

入厩当初から評判に挙がっていたコペルニクス(牡2、栗東・音無厩舎)も、母の兄にリンカーン(G12着3回)、ヴィクトリー(皐月賞)がおり、音無厩舎ゆかりの良血。ただ坂路で53秒5-14秒2の時計は平凡で、併せた相手にも大きく遅れ。レースで変わればいいのだが現状は厳しい。

同日の牝馬限定芝1600m戦もなかなかの好メンバー。調教で目立つのはレイズアベール(牝2、栗東・吉村厩舎)。CW6F82秒台、上がり1Fは12秒を切る好時計。エリザベス女王杯の有力馬クイーンズリングと併せているあたりにも期待の大きさが窺える。母系はディープインパクトの一族で、半兄にはオープンで活躍するリルダヴァルヴォルシェーブがいる。鞍上は川田騎手。

ルエヴェルロール(牝2、栗東・大久龍厩舎)も坂路で53秒9-12秒2と、終いに速い時計をマークした。「いいフットワークで走る。時々カッとするところはあるので、そのあたり注意と工夫をして調整している」と高野助手。兄姉にはシャルールアーデントラブラバードラフォルジュルネヒカルアモーレなど活躍馬が多数。鞍上はデムーロ騎手。

他ではエレクトロニカ(牝2、栗東・須貝尚厩舎)、シュクレビジュー(牝2、栗東・奥村豊厩舎)も最終調教次第では上位争いに食い込んでくる。

前日土曜日は、芝1400m戦でG1馬コパノリチャードの全弟コパノピエール(牡2、栗東・宮厩舎)がデビュー。「この血統らしくスピードがある。前向きだし、兄同様に短距離向きだろう」と宮師。坂路でも52秒2の好時計をマークし、併せた相手を1秒以上ちぎった。初戦から快足ぶりを見せてもらいたい。鞍上は福永騎手。

フラウティスタ(牝2、栗東・中内田厩舎)も、坂路で終い1F12秒1を出し脚力をアピール。母パプティスタ、祖母ビーバップ、そして半兄デウスウルトバティスティーニと一族は重賞で活躍しており、この馬も未来は明るい。ハイレートクライム(牡2、栗東・庄野厩舎)も、半兄にハイアーレート(札幌2歳S3着)がおり、血統は悪くない。調教では古馬オープン馬レッドソロモンに先着しており、楽しみが増してきた。

同日のダート1800m戦で目立つのはインハーフェイバー(牝2、栗東・須貝尚厩舎)。CWで6F82秒、5F66秒を馬ナリでマークしており、上々の仕上がりでデビュー戦に臨む。

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ブルーミングアレーの仔、トルネードアレイはCWで好調教を披露!

東京は堀厩舎の高額馬2頭に注目!

変わって東京。こちらは土曜日の芝2000m戦がメイン。2週前に紹介したサトノヴィクトリー(牡2、美浦・堀厩舎)がデビューを延期し、このレースを予定。と言いたいのだが、調教の動きが物足りず、再度デビュー延期もありえるようだ。この原稿は1週前情報を元に書いているのだが、堀厩舎は先週に挙げたフォギーナイトのようにデビューを延ばす馬もおり、こちらも読みにくいのが悩みの種。逆に言うとそれだけ万全を期しているということにもなるので、サトノヴィクトリーが出走してきたら期待してもいいのではないか。

他の同レース予定馬はヴォルフトーン(牡2、美浦・小島茂厩舎)。まだ若さが目立つ現状という話だが、調教内容は悪くなく、活躍馬の多い母系から楽しみはある。

同日のダート1600戦は、先週と思いきや出てこなったフォギーナイト(牡2、美浦・堀厩舎)が出走してくれば中心だろう。アワードウイナー(牡2、美浦・小西厩舎)は、半兄が短距離で活躍しているカオスモス。調教が軽めなので、最終調教をしっかりチェックしたい。

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内フォギーナイト、中オメガドラクロワ、手前サトノヴィクトリー
3頭合わせて約6億円と豪華すぎる堀厩舎の併せ馬!

翌日日曜日は、芝1400m戦を予定のチェアーグライド(牡2、美浦・矢野英厩舎)。半姉にフォーエバーマーク(キーンランドC)がおり、短距離戦線での活躍が望める。ただ気性が子供で、キャリアを積みながら良くなっていくタイプかもしれない。

福島では、1200m戦のアルマクロア(牝2、美浦・中舘厩舎)が注目。半兄にビッグアーサー(高松宮記念)がおり、期待が高まるのは当然。坂路でも53秒3-12秒2(一杯)と動いており、初戦からスピード全開となりそうだ。

新規入厩組で期待は、まずディープインパクト産駒の牝馬2頭。レッドアランダ(牝2、栗東・角居厩舎)は、2連勝して先が注目されながら引退となってしまった素質馬レッドシェリールの半妹。マンダララの仔はこれまで角居、藤沢和など有力厩舎に任されることが多く、今度も角居厩舎に所属と期待の高い繁殖牝馬。東京RHの期待も高いと聞いているので、活躍を見込んでいいだろう。レーヴルシード(牝2、栗東・須貝尚厩舎)もPOGで人気の一頭。一族にはレーヴディソールレーヴミストラルらがおり、POGお馴染みの血統だ。

他産駒ではムードメーカー(牡2、美浦・菊沢厩舎)。母ダンスインザムードはG1を2勝、全姉カイザーバルは秋華賞3着、半姉ダンスファンタジアはフェアリーSを勝っている。POG期間内から計算できる一族なので、デビューが待ち遠しい。