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騎手コラム

土曜・中山11R【ニュージーランドトロフィー】

アルマワイオリ

●土曜・中山11R【ニュージーランドトロフィー】アルマワイオリ

アーリントンCは2着に敗れたとはいえ、最後方から直線だけでクビ差まで迫ったアルマワイオリ。レースのラスト3ハロンを1秒2も凌ぐ33秒9の決め手を駆使している。
西浦勝一調教師も、非凡なポテンシャルに信頼を寄せる。
「完全に前残りの流れ。能力は十二分に見せている。今回は初の長距離輸送やトリッキーな中山コースが鍵となるけど、久々を使われて状態は上向いているよ。目指すNHKマイルに向け、メドの立つ走りを期待したい」

サンデーサイレンスが送った最後のG1ウイナーであり、クールホタルビがファンタジーSに優勝するなど、2世代目となる同期が好調なマツリダゴッホが父。母イナズマローレル(その父ピルサドスキー、3勝)の半兄にスエヒロコマンダー(鳴尾記念、小倉大賞典)がいる。祖母は阪神3歳牝馬Sに勝ったスエヒロジョウオーだ。

「ビッグレッドファーム(真歌TP)での育成時も反応の良さが評判だったし、8月の札幌(芝1500m)をあっさり逃げ切り勝ち。札幌2歳S(6着)は最後に甘くなったが、終いに徹したもみじSでこの馬らしい戦い方がつかめた。ただ、とても真面目な反面、音などに敏感すぎる面もあって。デイリー杯2歳S(4着)は、スローペースにかかってしまったからね。調教やレースで教えこんだ成果が表れ、だんだん折り合いを覚えてきた」

最内の苦しいポジションに押し込められながら、朝日杯FSでは抜群の勝負根性を発揮。2着に食い下がった。
「勝負どころでもたついたのに、坂の上りで加速。湿った馬場に脚を取られながらも、狭いスペースを割ってきた。収穫は大きかったし、瞬発力に自信を深めたよ」

才能の泉にたくさんのワイオリ(ハワイ語で幸せの水、歓喜の涙)をたたえた優駿は、観る人の心にも豊かな潤いをもたらす。

土曜・中山11R【ニュージーランドトロフィー】
⑫アルマワイオリ
⑨グランシルク
④マテンロウハピネス
⑧ヤマカツエース
②ネオルミエール
⑭アクティブミノル
⑯ヤングマンパワー
自信度A

日曜・阪神10R【大阪-ハンブルクカップ】

マテンロウボス

●日曜・阪神10R【大阪-ハンブルクカップ】マテンロウボス

大外を力強く抜け出し、寿Sで2馬身差の完勝を収めたマテンロウボス。一気の3連勝でオープン入りを果たしてしまった。
いまだ伸び盛りにある同馬について、昆貢調教師はこう話してくれる。
「想像以上の走りに驚かされますね。子供っぽさが前面に出ていて、完成度としてはまだまだなのに。どっしりしてくるのはこれからです」
今回はリフレッシュ放牧明けとなるが、中間の乗り込み量は十分。力の要る坂路でも楽々と動け、着実な進歩もうかがえる。

2年連続してチャンピオンサイアーに輝き、ディープインパクトの登場後も順調に勝ち鞍を伸ばすキングカメハメハの産駒。母アンダンテ(その父サンデーサイレンス)は2勝をマークし、桜花賞(8着)へも駒を進めた。同馬の半姉にグランプリオーロラ(5勝)、グランプリエンゼル(函館スプリントSなど5勝)がいる。セレクトセール(当歳)にて3300万円で落札された。

「セリに上場される前より目を付け、ぜひ管理したいと願った素材です。母や姉たちはスプリント色が強いのですが、この仔は線が細く、キンカメというよりサンデーの特徴を受け継いでいますね。いかにも晩生に思われましたが、とても伸びやか。もともと中長距離向きと見ていました」

ファンタストクラブでじっくり乗り込まれ、2歳11月に栗東へ。大切に手順を踏み、年明けの中京(芝2000m)でデビューする。3着に終わったものの、メンバー中で最速の上がりで追い込んだ。3月の同条件をハナ差で差し切り。アザレア賞(5着)、青葉賞(9着)、メルボルンT(2着)と歩んだところで、5か月半のリフレッシュを挟んだ。

「ゆっくりと成長を促したことで、ずいぶん中身がしっかりしました。復帰緒戦(11月の京都、芝2000m)はスタートで躓きながら、半馬身差の2着。続く東京の2400m(2馬身差の快勝)も、一瞬で抜け出したうえ、ゴールを過ぎても脚が残っていた。想像以上に良化は急でしたよ」

すっかり勢いに乗り、中京日刊スポーツ杯を突破。師は渋った馬場を案じていたが、難なく克服した。
「パワーアップの証。それでも、逆手前でコーナーを回ってきました。だいぶ解消されてきたといっても、頻繁に手前を替えてしまうくせが残っていて。経験を積み、走り方がわかってくれば、もっと強さが際立ってくると思います」

トップの座を目指し、着々と実力を高める若きボス。どんどん破壊力を増す決め脚は、今後の重賞戦線でも注目の的となる。

日曜・阪神10R【大阪-ハンブルクカップ】
⑦マテンロウボス
⑤レコンダイト
⑫マジェスティハーツ
①ハギノハイブリッド
③カルドブレッサ
②ホーカーテンペスト
自信度AA

日曜・阪神11R【桜花賞】

クイーンズリング

●日曜・阪神11R【桜花賞】クイーンズリング

フィリーズレビューを大外から突き抜け、無傷の3連勝を飾ったクイーンズリング。
これが重賞初勝利となった吉村圭司調教師は、こう安堵の笑顔を浮かべた。
「これまでの走りから、1400mにも対応できると見ての参戦。桜花賞の前に阪神コースを経験させておきたかったですしね。当日輸送が初めてだけに、20キロの馬体減は予想外でしたが、そうテンションも上がらず、数字ほど細くは映りませんでしたよ。内が有利な馬場のなか、力の違いを示してくれた。引っかかったりせず、自在に運べますので、距離は延びたほうがいい。本番につながる勝ち方だったと評価しています」
中間も予定どおりにメニューを消化。反動など感じられず、のびのびと動けている。ここでも存分に力を発揮できるだろう。

2009年にチャンピオンサイアーとなった以降も高いレベルで安定度を保つマンハッタンカフェが父。同世代の産駒にルージュバック(きさらぎ賞)もいて、大舞台での対決が注目される。母アクアリング(その父はカルティエ賞最優秀短距離馬に輝いたアナバー、JRAで1勝)の半姉に仏1000ギニーに勝ったトレストレラがいる。馬主を対象としたLEX・PROにラインナップ。募集総額は600万円だった。

「初めて見た1歳時も、とても軽そうなイメージ。きれいなラインをしていましたね。性格も素直です。ただ、遅生まれ(5月25日生まれ)ですし、社台ファームでじっくりと育てられました。いったん10月に入厩し、ゲート試験をパスさせたのですが、まだ自ら動けなかった。ところが、想像以上の成長力を秘めていましたよ。グリーンウッド・トレーニングでの放牧をきっかけにぐんと進歩。帰厩後は楽々と好タイムが出ましたし、3本追っただけでデビューできました」

12月の中山(芝1800m)で新馬勝ち。スローの2番手で折り合い、ラストも11秒2、11秒4と鋭く反応した。菜の花賞もあっさり突破。2馬身差の完勝を収める。
「あれでも余力たっぷりで、遊んでいたくらい。レースセンスも上々です。大外枠を引きながら、すっと流れに乗れたうえ、我慢も利いて追い出しを待てましたからね。関東へ遠征しても、飼い葉をきちんと食べてくれるのが心強い。牝らしからぬ度胸がありますよ。ほんと手がかかりません」

クイーンの座を目指し、まっすぐ伸びるクイーンズリング(マンハッタンの隣にあるニューヨーク市の区名と、イルカがつくる幸運を呼ぶ水の輪『アクアリング』の一部を組み合わせて命名)。その行く手にも、たくさんの幸せが待ち受けているに違いない。

日曜・阪神11R【桜花賞】
⑬クイーンズリング
⑧ルージュバック
⑨アンドリエッテ
⑥レッツゴードンキ
⑤ペルフィカ
⑮ココロノアイ
⑪キャットコイン
自信度A