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過去3年・トレンドジャッジ
◆前走新馬戦勝ち馬が1頭は3着以内
◆前走マイル組の勝利はなし
◆関西馬の連対は1回だけ
◆キンカメ産駒、ディープ産駒が活躍
◆今開催当該コースはキングマンボ系優勢
過去3年・連対馬血統
今年のポイントは?
●各路線がここでまみえることになる。重賞の中でも内容があった東京スポーツ杯組と新馬・重賞(特別)連勝組との比較がポイント。
●牝馬ナスノシンフォニーの位置づけ。
有力馬・血統MMチャート
サンリヴァル 9点
(牡2、栗東・藤岡健厩舎)
父ルーラーシップは相性の良いキングマンボ系。また祖母ウメノファイバーは東京での印象が強いが、牝系自体は中山牝系とも言えるくらい小回り急坂コースへの相性が良い。さらに従兄ヴェルデグリーンはアメリカJCCとオールカマーを制覇。中山のコーナー4つという点では最上位にランクされる血統だ。ファストアプローチにつけた着差を物差しにしても、世代トップクラスの能力を秘めると考えていい。
ジャンダルム 7点
(牡2、栗東・池江寿厩舎)
父キトゥンズジョイは、ダッシングブレイズなどで知られる種牡馬で、サドラーズウェルズ系にしてはマイル前後の指向が強い。母は短距離女王のビリーヴ。ここまで2戦の内容を見ても、軽い芝の方が切れるし、マイル向きであることは拭えない。個人的には買うにしてもアタマなしかと考える。
タイムフライヤー 6点
(牡2、栗東・松田国厩舎)
萩Sは道悪で圧勝、前走京都2歳Sはスローを先行し抜け出しかかったところを差されて惜敗。道悪圧勝でそれ以外のレースが僅差勝ち、僅差負けということは、切れというか詰めの甘いタイプであることは間違いない。中山2000mはその欠点が出にくいことは出にくいが、勝ちを想定するとさすがに厳しい。叔父にタイムパラドックスがいる牝系も、パワーに寄りすぎている。今開催3着量産のハーツクライ産駒であることも引っかかる。
フラットレー 7点
(牡2、美浦・藤沢和厩舎)
バウンスシャッセの半弟で、中山2000mへの適性は高そう。ただしハーツクライ産駒である点は今開催においては割引。前走の完敗は東京には珍しい不良馬場と片付けていいだろう。とはいえ、まだ評価に値する中身は見せておらず、いささか評価先行のきらいもある。押さえ程度が妥当か。
ルーカス 6点
(牡2、美浦・堀厩舎)
ご存知モーリスの全弟。兄は決して仕上がりの遅い馬ではなかったが、本格化が古馬になってからだったことを思えば、また父も母系も時間がかかる馬だったことを思うと、2歳G1では完成度でかなり見劣るとみる。さらに前走を見ると小回りも疑問。追い切りで放馬してしまった点もマイナス。
伏兵馬・血統MMチャート
シャルルマーニュ 8点
(牡2、栗東・清水久厩舎)
父ヴィクトワールピサは2歳時から一線級で活躍した息の長い馬だった。またかつて冬の中山の代名詞?的な種牡馬だったミルジョージが母の母父に入っている。さらに母にはナスルーラのラインが3本入っていて、中山適性が父母双方でかなり高い血統。上位評価必須の1頭。
ジュンヴァルロ 6点
(牡2、栗東・友道厩舎)
父ニューアプローチは、今年ダービーへ出たベストアプローチを送り込んでいる。サドラーズウェルズ系ガリレオの系統でかなり重厚。その分、母がロックオブジブラルタル産駒で軽さを補っていると言えるのだが、やはりスピード面での不足は否定できない。新馬戦の内容は水準以上だが、2走目はやや低調。そこからどれだけ上げられるか。
ステイフーリッシュ 7点
(牡2、栗東・矢作厩舎)
近親にブラックホーク、ピンクカメオ、ロジチャリス、シベリアンホークらがおり、中山適性がかなり高い牝系だ。しかもステイゴールドとキングカメハメハの配合で共にこのレースと相性が良い種牡馬同士。G1に上がって傾向は変わるかもしれないが、過去毎回馬券になっている前走新馬戦勝ち馬でもある。穴の期待を寄せたい。
ナスノシンフォニー 7点
(牝2、美浦・武井厩舎)
ハーツクライ産駒であることは今開催は少し割り引き。ただ母にファピアノクロス、父と母でヘイロークロスができていて、火が付くとかなりの瞬発力がある。この点において、ここに出ている他のハーツクライ産駒よりも切れがあるとみる。小回りも克服済みで、前走は高レベルレースで牡馬相手に僅差。スケールは大きい。
ホープフルS
まずルーカスは中間の問題も含めて評価は大きく下げたい。軸候補はサンリヴァルかシャルルマーニュ。穴はステイフーリッシュに期待したい。ナスノシンフォニーは他のハーツクライ産駒よりも、今回に関しては一枚高く評価したい。
※上記はあくまでも火曜時点の見解。枠順はもちろん直前の馬場傾向なども踏まえた最終結論は、レース前夜に【血統トレジャーハンティング】にて公開します。
レース前日20時頃の公開をお楽しみに!
重賞に昇格してからの過去3年を対象とする。回数こそ第34回だが、阪神施行時代は全く別のレース。
傾向というほどのモノはまだ見られないが、まず過去3回すべて前走新馬戦勝ちの馬が1頭ずつ3着以内に入っている。
また前走マイル戦出走馬は勝利なし。関西馬の連対はシャイニングレイの1回だけ。
過去3回の3着以内馬の父を見ると、
14年:ディープインパクト→ブラックタイド→バゴ
15年:ディープインパクト→マツリダゴッホ→キングカメハメハ
16年:キングカメハメハ→ステイゴールド→キングカメハメハ
となっている。
キングカメハメハの優勢とディープインパクトが目立つ。なお去年勝ったキングカメハメハ産駒レイデオロにしても、ディープインパクトの近親だ。
今開催の芝2000mは、キングカメハメハ産駒こそ連対はないが、同じキングマンボ系が3連対。またディープインパクト産駒は1連対。ステイゴールドは2着2回、3着2回、ハーツクライは3着3回と不完全燃焼。